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韓国:二大労総、『最低賃金混乱』韓国政府ILOに提訴
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二大労総、『最低賃金混乱』韓国政府ILOに提訴

「公益委員を一方的に委嘱、ILO協約131号違反」

ユン・ジヨン記者 2012.06.04 14:15

第9代最低賃金委員会が構成の問題で50日以上混乱を続けている中で、二大労総 は韓国政府をILO専門委員会に協約違反で提訴した。

二大労総は6月4日午前10時30分、国会正論館で記者会見を行い「今日二大労総 は、ILO専門委員会に韓国政府の協約不履行問題を提訴する」と明らかにした。

彼らは「最低賃金交渉で重要な役割を果たす公益委員会の選出に関して、二大 労総は労使団体と協議することを要求し続けてきたが、政府は中立性、専門性 に問題がある外部の専門家を公益委員に一方的に委嘱した」とし「これは政府 が2001年に批准したILO協約131号と勧告30号に全面的に違反する行為」と批判した。

ILO協約131号と勧告30号によれば、賃金決定機構で労使が同じ投票数に二分化 された時、交渉を調停する中立的人物の役割が重大なので、中立的人物を委嘱 する過程で労使団体の同意や協議を得るよう勧告している。

だが雇用労働部は4月25日、国民労総勤労者委員を含み、一方的に公益委員委嘱 を強行し、最低賃金委員会は混乱することになった。二大労総は即刻最低賃金 委員会の会議に参加しないことを宣言し、場外闘争を始めた。5月初めには国内 法と同じ効力を持つILO協約違反で、李明博大統領とイ・チェピル雇用労働部長官 を『職権乱用』、『職務遺棄』、『業務妨害』で検察に告訴した。

民主統合党は、5月30日に最低賃金法改正案を党論に採択した。ハン・ジョンエ 民主統合党議員は「最低賃金決定基準に物価上昇率を含め、最低賃金下限線を 明確にする必要がある」とし、「また、法定最低賃金の対象にも入らない監視 取締的労働者、家事労働者、修習労働者などの幅を縮小しなければならない」 と強調した。

続いてハン議員は「特に、最低賃金決定過程の問題で、公益委員の選定基準を 明確に中立化するなどの要求を含む最低賃金改正案を30日に党論として採択 した」と説明した。

一方、民主労総のキム・ヨンフン委員長は6月11日、スイスのジュネーブで開か れるILO総会で、最低賃金委員会の混乱に関する韓国政府糾弾演説と広報、宣伝 活動などを行う予定だ。また、二大労総は6月15日、最低賃金法改正討論会、 18日からの光化門前リレー1人デモ、25日からは最低賃金最終交渉まで、テント での座り込みなどを続ける方針だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-06-04 16:33:27 / Last modified on 2012-06-04 16:33:28 Copyright: Default

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