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清掃労働者、労組を作り、賃金が上がった

暖かいご飯一食の権利キャンペーン団、清掃労働者労働環境の実態調査発表

ユン・ジヨン記者 2011.05.18 13:33

労働組合の有無で清掃労働者の月賃金に20万ウォン以上の差が発生することが 明らかになった。また多くの清掃用役業者が休憩時間を拡大させ、実労働時間 による賃金を支払わないという結果が発表された。

「暖かいご飯一食の権利」キャンペーン団は、5月18日午前、民主労総大会議室 で記者会見を行い、清掃労働者労働環境実態調査結果と以後の計画を発表した。 彼らは150人ほどの学生と市民の調査員を募集し、4月4日から5月15日まで清掃 労働者の労働環境実態調査を行った。

実態調査はソウル地域大学、病院、文化芸術機関、交通機関、官公庁など98の ビルで165人の清掃労働者を相手に進めた。

労働組合事業場賃金、非労組事業場より23万ウォン高く

実態調査の結果、事業場内に清掃労働者が加入できる労働組合がある所は 21.7%だった。労働組合に加入したという回答者も20.6%と集計された。だが、 こうした結果はすでに労組が組織された大学清掃労働者の応答が多かったこと によるもので、実際には清掃労働者の労組結成は微かだ。

リュ・ナンミ公共運輸労組(準)政策企画局長は「中央雇用情報院が最近実施し た2009年度産業別職業別雇用構造調査(OES)によれば、現在全国的に集計された 清掃労働者38万人のうち、労組加入人員は1000人にもならないことが明らかに なった」と説明した。

すでに労働組合が結成された事業場では、無労組事業場の清掃労働者より賃金 が高かった。実態調査によれば、清掃労働者全体の平均賃金は1,060,795ウォン だ。だが労組に加入したと答えた労働者の賃金平均は1,295,298ウォンと集計さ れた。結果的に労働組合に加入した労働者がそうでない労働者より月23万4503 ウォン高い賃金を受けている。

そのためキャンペーン団は「労組加入回答者が体清掃労働者の賃金平均より 23万ウォン以上高い賃金を取っていることを見れば、労働組合が清掃労働者の 賃上げの重要な原因であることがわかる」と説明した。実際に労働組合の必要 についての調査で、回答者の65.4%が非常に、あるいは少し必要だと答えた。

用役業者、賃金減らすために休憩時間増やす「便法」

また多くの清掃用役業者が労働者賃金を減らすために休憩時間を延し、勤労契 約書を作成していることが明らかになった。清掃労働者の一日の平均労働時間 は8.7時間で、法定労働時間の8時間より長い。また一日8時間労働での休憩時間 1時間と比べ、清掃労働者の休憩時間は平均1時間48分でかなり長い。

これについてキャンペーン団は「用役業者が賃金を下げるために休憩時間を延 している」とし「弘益大清掃労働者闘争で確認されたように、実際には休息を 取れないのに、相当数の用役業者が勤労契約書や就業規則で休憩時間を長くし て、それだけの賃金を払わずにいる」と明らかにした。

特に、これは公共機関で一番多く現れることが明らかになった。リュ・ナンミ 局長は「公共機関の休憩時間が一番長く、賃金が安く、間接雇用の労働者にとっ て代表的な悪い企業として機能している」と説明した。続いてリュ局長は、 「ある官公庁の清掃労働者は、実労働時間は11時間だなのに休憩時間が3時間 30分と策定され、手取りは85万ウォンでしかなかった」と明らかにした。

この他にも、清掃労働者は法定最低賃金を少し上回るか、それさえも受け取れ ない場合もあった。実態調査による清掃労働者の平均賃金は1,060,795ウォンで 法定最低賃金を少し上回っているが、これは各種の法定手当てや年次・月次休暇 手当、退職金もすべて含む金額だ。

そのためキャンペーン団は、法定手当てなどを除けば清掃労働者の賃金平均は 最低賃金程度だと見ている。そればかりか、法的な手当てと、休暇手当て、 退職金もすべて含む賃金構成でも、回答者中21人が1か月の最低賃金の902,880 ウォンに満たなかった。

また清掃労働者は高い解雇の危険に苦しんでいた。実態調査の結果、清掃労働 者の93.2%が用役職で、彼らの平均契約期間は13.4ケ月だ。そのうち32.8%が 事業場内で本人や同僚の解雇を経験したことがあると答えた。解雇事例も、 『契約期間終了を理由として解雇』されるケースが12.5%で最も高く、特別な 理由なく解雇されるケースも9.2%を記録した。

キャンペーン団、実態調査を基礎に制度改善要求案を発表する計画

一方、キャンペーン団は実態調査結果により、各界専門家と現場清掃労働者の 議論を通じ、6月4日に『第2回清掃労働者デモ行進』で制度改善要求を発表する 方針だ。清掃労働者制度改善要求案は、面接実態調査の結果と、5月末まで www.babrose.netで行われるネチズン調査の合算結果に基づいて議論される。

リュ・ナンミ局長は「現在、建築会社と建物を作る時から清掃労働者のための 空間を用意しろという法改正を議論中」とし「制度改善要求案にはこうした 法改正の他にも政府に指針を要求する対政府要求案が中心的に含まれる」 と明らかにした。

また彼らは来る6月4日に普信閣前で『ご飯とバラのデモ行進』という第2回清掃 労働者デモ行進をおこない、政府と市民に清掃労働者の要求を知らせる計画だ。

キャンペーン団は「6月初めの清掃労働者デモ行進を始め、6月中に『清掃労働者 労働条件改善のための制度改善要求案討論会』を行い、6月以後は制度改善の ための対国民署名運動に突入する」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-05-20 07:59:32 / Last modified on 2011-05-20 07:59:37 Copyright: Default

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