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韓国:竜山惨事真相究明、責任者の処罰が課題
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竜山惨事真相究明、責任者の処罰が課題

"櫓火災は相変らず疑問死"

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キム・ヨンウク記者 batblue@jinbo.net / 2009年12月30日15時34分

2009年を1日残した12月30日、警察の竜山撤去民殺人鎮圧の補償と撤去民への対 策に、ソウル市と竜山氾国民対策委がやっと妥結した。これと共にチョン・ウ ンチャン国務総理の謝罪も行われた。何よりも今回の合意で政府が大統領では ないものの、総理が直接その責任を認めたことは成果として残る。これまで遺 族と竜山氾国民対策委は政府の謝罪を問題解決の先決課題として提示してきた。 氾国民対策委は「要求条件のほとんどが受け入れられ、即刻葬儀委員会を構成 して1月9日に国民的哀悼の中で撤去民の葬儀を行う」と述べた。

しかし真相究明と、櫓で死んだ撤去民の名誉回復は相変らず課題として残され ている。10月29日の竜山惨事1審裁判で裁判所が検察の手をあげ、撤去民7人に 重刑を宣告したのは、相変らず撤去民の頸木として残っている。警察の鎮圧過 程で撤去民5人が死んでも、裁判所は櫓に上がった撤去民だけに特殊公務執行妨 害致死罪を問うた。彼ら7人の拘束者は1月6日からの控訴審裁判で、法廷で真実 を明らかにする予定だ。

この日、竜山惨事の遺族は惨事がおきたナミルダン・ビル前の交渉妥結記者会 見場で涙を流し続けた。故イ・サンス氏の遺族クォン・ミョンスク氏は「まだ 公式妥結とは言えない。当初要求した烈士の真相究明と責任者処罰はできなかっ た。これからは真相究明と責任者処罰、拘束者釈放まで、また闘争していく」 とし「すっきりはしないがこれ以上、冷凍庫にあの方たちの遺体をおいておけ ないので葬儀をすることにした。良いところにお送りし、これまで助けてくれ た方々に熱心に恩を返し、真相究明闘争をしていく」と明らかにした。

故ヤン・フェソン氏の遺族キム・ヨンドク氏も「総理の謝罪だけであの方たち を送って差し上げる訳には行かないが、これ以上冷たい冷凍庫に置いておけな いという意味で葬儀を決めた」と述べた。故イ・サンニム氏の遺族チョン・ジェ スク氏も「半分の合意で胸が痛い」と話した。夫の遺体をもう冷凍庫に置いて おけない遺族の気持がさまざまな未解決の問題の前でも葬儀を決めさせた最大 の背景だったことがわかる。

ホン・ソンマン竜山氾国民対策委報道担当者は、「葬儀が竜山惨事の解決とは 思わない」とし「7人の撤去民はまだ拘束されていて、櫓の出来事は疑問死とし て残っている。検察は相変らず捜査記録3千ページを隠しており、まだ竜山惨事 は解決したわけではない」と述べた。

また氾国民対策委委と多くの社会団体が主張してきた無分別なニュータウン、 再開発政策の問題も大きな課題として残る。今回の合意文には撤去民が生業中 断状態で受けた精神的、身体的苦痛の慰労と生計費の内容が含まれる。また、 惨事の当日、負傷者の治療と葬儀費の内容が含まれている。何よりも政府が難 色を示してきた臨時店舗などの生計対策も含まれている。キム・テヨン竜山氾 国民対策委状況室長は「満足はできないが、臨時店舗に準じる内容が含まれて いる」と述べた。

チョン・ウンチャン総理はこの日、謝罪文で「このような出来事が繰返されな い制度的な補完も重要だと思う」とし「これから庶民の住居安定のために皆が 共生できる方向で再開発事業制度改善対策を補完していく」と述べた。政府も 再開発事業の問題が多いことを認めたのだ。

ホン・ソンマン担当者は「2009年の竜山は抑圧される人々の名であり、民主主 義の砦であり、資本の貪欲に対抗する人権の砦であった」とし、竜山闘争が残 した課題の意味を説明した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-01-04 05:01:24 / Last modified on 2010-01-04 05:01:25 Copyright: Default

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