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くやしい死の行列、もう終わらせよう

[低い声] Stop Killing!!

チョン・ヨンソプ(移住労組) 2010.11.04 18:51

摘発の過程でまた移住労働者が死亡する事件が発生した。10月29日午前10時30 分頃、衿川区加山洞のある衣類製造業者にソウル入管の摘発班員が押しかけた。 ベトナム出身の未登録移住労働者、クアン氏はこれを避けるために2階から落ち、 頭に大怪我をして病院に運ばれたが、11月3日の朝死亡した。病院では保証人が いないという理由で入院手続もせず、家族の入国に必要な死亡診断書も発行し ていないが、後で事業主が病院費を払って処理したという。彼には韓国で出会 い結婚した夫人がおり、4か月の子供がいる。

忘れた頃に発生するこうした摘発過程の移住労働者死亡事件で、法務部出入国 管理所は常に自分たちの責任ではないという。直接、彼らが物理力を行使した のでもなく、移住労働者が逃げて怪我をしたのに、なぜ自分たちの責任なのか と反発する。では果たしてこれが全く移住労働者の責任なのだろうか。摘発そ れ自体によって、強制追放を恐れて逃げて怪我をしたことについて、入管は果 たして何も責任がないのか? 十数年間の強制摘発の過程で怪我をしたり亡くな る人が発生し続けるのは、無条件の摘発追放政策の結果ではないのか? 結局、 こうした死はそれ自体が制度と体系による殺人ではないのか!

作業現場での過労と労災事故、疾病で死ぬ移住労働者もよくあるが、これ以外 にも入管の強制摘発や非人間的な待遇などで死亡する事件もこんなに多い。そ の他、摘発から逃げて転び、倒れ、墜落し、腕、脚が折れ、頭を割る事件は数 えきれない。

問題は、政府が固守する強制摘発と追放政策でこうした反人権的な被害が絶え ないことだ。120万の移住民のうち17万人以上の未登録移住民を全員追放できな いことは政府自身もよくわかっている。2008年の外国人政策基本計画によれば、 2012年までに滞留人員の10%程度まで削減することが政府の目標だ(先進国では この程度の水準で管理できれば成功と見ているという。つまりどの国でも追放 政策で成功した国はないということだ)。不定期的でも合法化政策を施行しない ので、未登録滞留者の政策は摘発追放しかなく、そのために悲劇の悪循環は切 れない。未登録滞留者を韓国社会と経済に寄与した人と見ず、追放の対象とし てしか見ない限り、無限に繰り返されるほかはない。

特に今年はG20を控え、社会全体での公安の雰囲気の強化、移住労働者の犯罪者 化と抑圧は、こうした傾向をさらに深めた。法務部は2009年5月に『入管事犯摘 発過程の適法手続きおよび人権保護準則』という訓令を作り、施行したという が、全国家的なG-20動員体制の中で摘発人員の確保に汲々とする状況で、人権 は活字の上でしか存在しない。例えば、安全確保方案を作り、摘発職員教育を するとなっているが、どんな安全確保方案があったのか、どんな教育をしたの か疑がわしい。

入管摘発班が工場を急襲した時、修羅場になってクアン氏はいろいろ考えただ ろう。2002年に産業研修生に入ってきて、韓国で結婚もして、子供もできたの に、ここで捕まってはいけない、私が捕まったら妻と子供はどうなる、ベトナ ムの家族はどうしようか、など、複雑で不安な気持ちで隠れようとしたのだろ う。逃げる所は窓だけ。その瞬間にからだは空に舞い...

死んでいった移住労働者、労災で死んでいった労働者、身を燃やした烈士たち、 ぜひ平和に眠られることを。このくやしい死の行列を生きている者が必ず終わ らせると決心しよう。ぜひその名前を忘れずにおこう。

摘発または労災で死亡した移住労働者

(出処:移住弾圧粉砕非常対策委資料、2008)

2003年
11月11日 未登録移住労働者合同摘発を控えてスリランカ労働者タルカ氏が地下鉄に投身自殺
11月12日 バングラデシュ労働者ピク氏が摘発を恐れて工場で首吊自殺
11月20日 ロシアの労働者アンドレイ氏が海に投身自殺
11月25日 ウズベキスタンの労働者プルホン氏が工場で首吊自殺
12月8日 中国朝鮮族キム・ウォンソプ氏がソウル市大学路で凍死
12月9日 バングラデシュ労働者チァカリア氏が摘発を避けて心臓まひで死亡

2004年
4月9日 バングラデシュのカイサル・フセイン氏が強制摘発威嚇、長時間勤務、賃金未払いによる急性心筋梗塞で死亡
4月17日 安山でモンゴル労働者のナラチンメグ(NARACHINMEG)氏が地下鉄に飛び込み自殺
4月27日 大邱で中国人労働者チョン・ユホン氏が賃金未払い、事業場変更承認を受けられず、悲観して地下鉄に飛び込み自殺

2005年
10月 水原出入国管理事務所4階から中国女性労働者転落、死亡
10月 慶尚南道咸安でベトナムの労働者が工場の職員を摘発班と誤認して逃げ、心臓まひで死亡

2006年
2月27日 水原出入国管理事務所6階からトルコ労働者コスクン セリームが転落死亡
4月17日 富川で摘発班から逃げたインドネシアの労働者ヌル・プアト氏が墜落死
4月29日 釜山で中国同胞産業研修生の金某氏がDMF(ジメチルホルムアミド)で中毒して、死亡-急性電撃性肝不全症
5月2日 中国同胞チャン・プン氏が昌原の工場で摘発から逃げ2階から落ちて脳死

2007年
1月22日 全南海南で中国労働者のヨプンサン氏(32)が摘発班を避けて逃げ、心臓まひで死亡
2月11日 麗水外国人保護所で起きた火災で10人の移住労働者が死亡
12月26日 タイ出身の未登録移住労働者が摘発と失職で病院に行けず、盲腸の手術が受けられずに死亡

2008年
1月15日 ソウル市蓮池洞のモーテル前で中国国籍同胞移住労働者の権某氏が摘発から逃れようとして8階から墜落死
1月17日 利川の冷凍倉庫火災惨事で13人の移住労働者が死亡
9月26日 ビルマ労働者タソエに、摘発後に仁川空港入管保護室で痛みを訴えたが無視され、心筋梗塞で死亡

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-11-05 22:13:56 / Last modified on 2010-11-05 22:14:06 Copyright: Default

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