韓国:雇用許可制は「偏狭な人種主義から」 | |
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雇用許可制は「偏狭な人種主義から」雇用許可制をながめる冷たい視線
ビョン・ジョンピル記者
bipana@jinbo.net / 2007年08月17日15時47分
雇用許可制3年をながめる社会運動の視線は冷たい。 政府は、雇用許可制が安定的に定着しているという評価を出したが、民主労働 党と社会運動団体はこれに正面から反論した。特に、雇用許可制の毒素条項と して非難されてきた「事業場移動の自由制限」には、撤廃されるべきだという 主張が支配的だ。さらに移住労働者政策の全面的な再考が必要な時点という声 が高まっている。 民教協、「雇用許可制は偏狭な人種主義が産んだ結果」 民主化のための全国教授協議会全国教授労働組合(民教協)は、教授-学術研究 者154人の連名署名を受けて声明を出した。民教協は声明を通じて「移住労働 者に職場移動の自由を認めないのは、移住労働者に『強制労働』を強要し、当 然享受すべき労働三権の恩恵をきちんと享受させなくする核心的なメカニズム の一つ」と主張した。 民教協は「少数者の権利、特に移住労働者が享受すべき権利の水準は相変らず 野蛮な水準に留まっている」とし「現代版強制労働制の雇用許可制を廃止して、 移住労働者の職場移動の自由を保障する労働許可を施行しろ」と要求した。 また「雇用許可制は、移住労働者に永住権などを付与しなくても良い範囲で連 れてきて使い、その後は使い捨てにする偏狭な人種主義が産んだ反人権的な制 度」だとし、雇用許可制度が人種主義的偏見によるものだと主張した。雇用許 可制の基本的な政策の方向性が「短期ローテーション」政策に基づくもので、 移住労働者の家族招請は禁止されており、3年以上の滞留が許されないためだ。 結局、雇用許可制の下で、移住労働者は働くだけで出ていく「お客さん」以上 になれないという点を指摘している。 民教協は、移住労働者に永住権と家族とともに暮らす権利を、さらに彼らが韓 国社会の成員として堂々と暮せる市民権を付与する法的-制度的装置を用意す ることがまた必要だと要求した。移住労働者政策の方向性全般に対する全面的 な再検討と制度の再設計が必要だということだ。 人権運動サランバン、「雇用許可制下で実質賃金は下落」 人権運動サランバンは、政府が『国民の雇用を蚕食するという調子で労働市場 を歪曲し、外国人密集地域スラム化、各種外国人犯罪増加などの予防』等を理 由に摘発をしていることに対して、「これは移住労働者と韓国人労働者を反目 させ、摘発に対する国民の批判を遮断して支持を受けようとする浅はかな工作 でしかない」と政府の意図を非難した。 また、雇用許可制の下で「移住労働者の実質賃金は10%下落した。労働時間も 273時間から280.4時間に増えた。労働三権は相変らず保障されない」として、 雇用許可制を批判した。政府が雇用許可制の導入の趣旨として移住労働者に対 する労働権保障と人権保護を押し出したという点で、実質賃金の下落と労働時 間の増加は、雇用許可制が実際には移住労働者の低賃金労働を固定化したとい う非難を免れ難い。 人権運動サランバンは、雇用許可制の下で「解約は移住労働者を不法の身分に しており、『雇用許可制』は『奴隷許可制』だと批判されている」とし「不法 滞留を産む現行法を改善せず、摘発だけを推進するとのは政府が露骨に資本の 側に立つだけ」という意図と指摘した。 民主労働党、雇用許可制の「落第点は予想されていた」 民主労働党も声明を出し、事業場移動制限撤廃を要求した。民主労働党は、 「落第点は施行当時から予想されていた。政府は1年間、雇用許可制に対する 市民社会団体の評価を謙虚に受け止め、それに対する代案作りを積極的に始め るべき」と要求した。「実質的な労働三権を制約し、労使自治主義の原則に反 する事業場移動の制限は、完全に撤廃されなければならない」という主張だ。 民主労働党は『外国労働者短期循環』政策の実効性と道徳性についても再考す るべきで、2011年には労働力が不足する国家になるという状況を考慮し、移住 労働者の定住化、さらに永住権付与と移民などについても積極的に考慮しなけ ればならないという点を提示した。 全国の25の団体で構成された移住労働者差別撤廃と人権労働権実現のための共 同行動と、ソウル京畿仁川移住労働者労働組合(MTU)は19日(日)の午後2時、ソ ウル駅で雇用許可制施行3年糾弾、摘発追放中断、移住労働者人権・労働権争 奪決意大会を行う予定だ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
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