言論学者144人「吉桓永辞任、KBS支配構造改善」
「権言癒着が表れた状況では受信料値上げはありえない…朴槿恵政権は報道統制を釈明せよ」
入力:2014-05-2215:55:23 露出:2014.05.2216:32:32 チョン・サングン記者| dal@mediatoday.co.kr
144人のジャーナリズム研究者たちが5月22日、
吉桓永(キル・ファニョン)KBS社長の退陣と朴槿恵政権のKBS報道統制の疑惑に対する釈明を要求した。
また、国会に対してKBS受信料値上げの強行採決を中断することと、
KBS事態についての国政調査、公営放送の支配構造改善作業への着手を要求した。
言論学者たちはこの日、声明を通じて
「KBSはセウォル号惨事の報道に関する誤報・歪曲・政権偏向的な放送で、
全国民的な批判と非難の対象になり、これはKBSの『報道惨事』に続いた」とし
「深刻な問題は、公営放送KBSが崩れた背後には青瓦台があったという事実」と指摘した。
言論学者たちは
「青瓦台が公営放送KBSを統制し、これにあわせて徹底して権力に従属的なKBSの素顔が天下にあらわれたこと」とし
「過去の軍事政権の時に、報道指針により形成された言論統制と権言癒着の恥ずかしい歴史が、また現在進行形につながっているという事実に対し、
きちんとした声を上げなければならない言論学研究者としての責任を痛感し、惨憺たる気持ちを禁じ得ない」と説明した。
言論学者たちは「吉桓永社長は強引な主張を展開して自社構成員の声に理念論争をふっかけて粘っている」とし
「本当に理解に苦しむ恥知らずな態度のため、
われわれはKBS構成員の自己反省と社長退陣要求を積極的に支持する」と話した。
言論学者たちは「しかし社長1人の退陣で今のKBS問題が解決されるものではない」とし
「KBSが青瓦台放送に転落した本質的な原因は、政治権力により思うままにされるKBSの支配構造」と話した。
続いて「KBSの支配構造についての構造的な改革が必要だ」と強調した。
これと共に言論学者たちは「セヌリ党がKBS受信料値上げ案を国会の未来放送委でかっぱらいで上程した」とし
「政権の公営放送統制とKBSの権言癒着が天下にあらわれた状況では、
KBSの受信料値上げは絶対に有り得ない」と話した。
以下は言論学者144人の立場全文。
▲19日、吉桓永KBS社長の出勤を阻止するKBS構成員。 写真=チョン・サングン記者
公営放送KBS事態に対する言論学者の立場
公営放送KBSが苦しんでいる。
KBSはセウォル号惨事の報道に関する誤報、歪曲、政権偏向的放送により、
全国民的な批判と非難の対象になった。
惨事報道がKBSの「報道惨事」に続いたのだ。
深刻な問題は、公営放送KBSが崩れた背後には青瓦台があったという事実だ。
報道局長の不適切な発言で遺族の怒りをかったKBSが、
これを収拾する過程でこのような事実が赤裸々にあらわれた。
キム・シゴン前報道局長は、吉桓永社長が権力の表情ばかりをうかがい、
報道本部の独立性をことごとに侵害したと暴露した。
大統領の外国歴訪のたびに関連報道の話題を増やせと注文したり、
セウォル号惨事報道では海上警察を批判し過ぎるるなという青瓦台の指示を履行するように要求したという。
しかもキム・シゴン前報道局長の役職辞任が青瓦台の影響によるものだったことが政務首席の口を通じて直接あらわれ、
後任の報道局長の任命にも青瓦台が介入したという疑惑が提起されている。
青瓦台が公営放送KBSを統制しており、
これにあわせて徹底して権力に従属的なKBSの素顔が天下にあらわれたのだ。
過去の軍事政権の時に報道指針を通じて行われた言論統制と権言癒着の恥ずかしい歴史が、
また現在進行形で起きている事実について、
きちんとした声を上げなければならない言論学の研究者としての責任を痛感し、
惨憺たる気持ちを禁じ得ない。
現在、KBSの内部は吉桓永社長に対する怒りで沸き返っている。
新米記者から幹部に至るまで、吉桓永社長の退陣を要求する声が爆発している。
記者協会の製作拒否により、KBSの看板ニュースである〈9時のニュース〉が不完全なまま進められ、
チーム長級のPD54人が役職を返上し、アンカーも製作拒否に参加している。
また、KBSの二大労組は吉桓永社長の出勤を阻止してストライキを準備している。
こうした状況なのに、吉桓永社長は「信頼される公営放送」、
「職種利己主義」という強引な主張を展開し、
「左派労組」を口にして自社構成員の声に理念論争をかぶせて粘っている。
本当に理解に苦しむ恥知らずな態度だ。
したがってわれわれは、KBS構成員の自己反省と社長退陣要求を積極的に支持する。
しかし社長1人の退陣で今のKBS問題が解決するものではない。
公営放送KBSが国民の放送ではなく、青瓦台放送に転落した本質的な原因はね
政治権力により思うままにされるKBSの支配構造の問題にある。
公営放送の支配構造についての根本的な改革がなければ、いつでも繰返される問題だ。
昨今のKBS事態は、偏向的に歪んだKBSの支配構造の中で腐りに腐った問題が爆発したものだ。
ゆえに、KBSが公正性と独立性を確保して、健康な公営放送、国民の放送としての
本来の位置につけるように、
支配構造の構造的な改革が行われるべきであることを今一度強調する。
われわれは一方、セヌリ党がKBS受信料値上げ案を国会の未来放送委でかっぱらいで上程した事実を直視する。
政権の公営放送統制とKBSの権言癒着が天下にあらわれた状況で、
KBS受信料の値上げは絶対に有り得ない。
国民すべてがセウォル号惨事で痛恨しており、政権の無能と無責任に怒っており、公営放送KBSでは構造的な問題が噴出している状況だ。
このような時期を利用して受信料の値上げ案を押し通すことは破廉恥な小細工であり、
結局は国民的な抵抗を招き、自ら失敗を招く手法になると警告する。
そのため、われわれは次を主張する。
- 政権風見鶏の吉桓永社長は国民の前に謝罪して直ちに退陣しろ。
- 現政権は青瓦台の公営放送統制についての立場を明らかにして、関連者を問責しろ。
- セヌリ党は受信料値上げかっぱらいの試みを直ちに中断しろ。
- 国会はKBSの報道統制についての真相究明と国政調査を遂行しろ。
- 政府と国会は、公営放送の独立性と公共映像性を確保するための支配構造改革の作業を早く施行しろ。
2014年5月22日
政権の言論統制中断および公営放送KBSの独立性と公共映像性を要求する言論学者一同
(訳注:144人の署名は省略。原文参照のこと)
原文
翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created on 2014-05-24 20:49:19 / Last modified on 2014-05-24 20:49:19 Copyright:
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