韓国:国家情報院『無限監聴』にブレーキ | |
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国家情報院『無限監聴』にブレーキ..通信情報の把握を憲法不合致と判定憲法裁判所、「2011年末まで通信情報把握制度を直せ」
キム・ドヨン記者 2010.12.28 17:11
犯罪捜査で捜査機関が監聴期間を無制限に延長できるように規定した通信秘密 保護法第6条7項に対し、憲法裁判所が『憲法不合致』の決定を下した。 憲法裁判所は12月28日、「通信秘密保護法第6条7項の但書きで、電気通信に関 する『通信制限措置期間の延長』の部分が請求人の通信の秘密を侵害する法律 であり憲法に合致しない」と宣告した。 通信秘密保護法第6条7項では「第5条1項の許可要件が存続する場合、第1項およ び第2項の手続きによる資料を貼付し、2か月の範囲で通信制限措置期間の延長 を請求できる」とし、監聴期間と延長回数を制限していない。 憲法裁判所は「通信制限措置期間を延長するために法院の許可を受けなければ ならないが、法院が通信制限措置期間の延長を乱用されることを統制するのは 一定の限界があるので、通信制限措置期間を延長するにあたり法運用者の乱用 を防ぐ最低限の限界を設定する必要がある」と判示した。 続いて「通信制限措置が下された被疑者や被内偵者は自分が監聴されていると いう事実がわからない基本権の制限の特性上、防御権の行使が難しい状態にあ るので、通信制限措置期間の延長を許可するにあたり回数と期間制限をおかな ければ捜査と全く無関係の個人の内密な私生活の秘密が侵害される慮れが非常 に大きい」と判決の理由を説明した。 チョ・テヒョン裁判官は補充意見で「監聴対象者は自分の電気通信内容が監聴 されることも知らないまま、電気通信内容を監聴され通信情報把握が終わる前 には、通信情報把握の許可や通信情報把握に従わない機会も与えられず、通信 秘密保護法による通信情報把握制度は合法的な手続きで裁判官の令状により、 捜索が行われるという憲法第12条3項に違反する」と説明した。 一方、イ・ゴンヒョン、キム・ヒオク、イ・ドンフプ裁判官は「重要な犯罪、 ないし国家の安全と危機を威嚇する陰謀や、組織化された集団犯罪の陰謀があ る場合、長期間にわたる継続的な捜査が必要で、未来に発生する資料を含む 通信資料の特性上、その証拠収集のために継続的な通信制限措置を認める必要 がある」と反対意見を提示した。 憲法裁判所が憲法不合致の判決をしたことで、該当条項は来年末まで一時的に 効力が続く。憲法裁判所は「この条項は憲法に合致しないが、法的空白状態を 考慮し、暫定的に適用することが望ましい」とし「立法者は遅くとも2011年 12月31日までは新しい立法を用意しろ」と要求した。 [出処:チャムセサン資料写真] これに先立ちソウル中央地法は、昨年11月に国家保安法違反容疑で起訴された 祖国統一汎民族連合の幹部、李某氏など3人が「通信秘密保護法6条7項が私生活 の自由と通信の秘密を侵害するなど違憲の素地がある」と提起した申請を受け 入れ、憲法裁判所に違憲法律審判を提起した。 イ氏などは2003〜2009年、数十回にわたり、在日北朝鮮工作員と連絡して指令 を受け、対南闘争扇動文を受け取り、伝播した容疑(国家保安法違反)で拘束起訴 され、この過程で検察が14回の延長を通じ、監聴、Eメール照会などで私生活の 秘密と通信の自由を侵害したと違憲提案を申請した。 一方、進歩ネットワークセンター(進歩ネット)はこうした憲法裁判所による 通信秘密保護法の憲法不合致判決を論評して「『通信の秘密』は韓国の憲法が 保障する基本権」で、「今回の判決が国家情報院の無制限の監聴に制約を加えた」 と歓迎の意を現わした。だが彼らは「まだ不充分」という立場だ。 進歩ネットは「国家情報院が法律と令状の趣旨に合わせ、少なくとも監聴して いるのか、その機関が保有する監聴装備は不正に乱用されていないのか、誰も 介入できないので、『外国人の監聴』という名分で国家情報院が法院の統制を 回避する方法がいくらでもある」とし「情報機関の監聴に対する専門機構をお き統制しているフランスやドイツの例のように、国家情報院の無制限の監聴を 今からでも統制する法律の改善がこれを機会に行われる必要がある」と指摘した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2010-12-29 16:25:28 / Last modified on 2010-12-29 16:28:44 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |