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韓国:国会韓米FTA再検証討論会
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「韓米FTA、福祉国家を不可能にする」

国会韓米FTA再検証討論会

キム・ヨンウク記者 2011.02.21 18:01

韓米自由貿易協定が発効すると、賃金や雇用、公的保険などの福祉国家政策が 不可能になるという主張が、2月21日の韓米自由貿易協定(韓米FTA)再検証国会 討論会で強く提起された。

この日の討論会は、韓米FTA全面廃棄のための非常時局会議と韓米FTA阻止のた めの汎国民運動本部が共同で主催した。討論会には鄭東泳、ユ・ソノ、チョン・ ジョンベ民主党議員、キム・ナクソン自由先進党議員、姜基甲、権永吉民主労 働党議員、チョ・スンス進歩新党議員などが参加して熱い関心を見せた。鄭東 泳議員は韓米FTA問題を野党圏連合の主な連帯問題と見て「贖罪の気持ちで批准 阻止を戦う。今日の討論会が来年の民主進歩政府樹立に向けた統合の道への架 け橋になれば良い」と話し、FTA問題の政治的関係を示した。

韓米FTA発効すれば資本規制、福祉、すべて不可能

問題提起をした新しい社会を開く研究院のチョン・テイン院長は金融危機以後 の韓米FTAの経済効果に注目した。チョン・テイン院長は「韓国政府は最近先物 ポジション限度規制、外国人債権購入の免税還元、マクロ健全性負担金など、 一連のマクロ健全政規制政策を発表した」とし「韓米FTAが発効していれば、こ れらの政策はでなかった」と明らかにした。チョン・テイン院長は「政府は韓 米FTA内の健全性規制許容条項を上げて、問題がないと強調するが、現在の微小 な資本規制を越え、資本移動を統制する強力な手段が作られると、韓米FTAは深 刻な紛争を引き起こす」と強調した。

チョン・テイン院長は米国とアルゼンチンのBITによる投資家-国家提訴権 (ISD)の交錯した判決を紹介した。チョン・テイン院長は「09年まで、分かって いるだけで47件の投資家国家提訴があり、現在のところアルゼンチン政府は3件 で敗訴し、1件で勝訴したが、問題は同じ事案に正反対の判決があり、さらに同 じ人が互いに違う判決をするなどとても不安定だという点にある」と説明した。

チョン・テイン院長はまた、米国とカナダ、メキシコが結んだ北米自由貿易協 定(NAFTA、NAFTA)により、実際に経済成長があったかも検討したが、実質的な 成長はなかった。チョン院長は「NAFTAを締結した米国の実質賃金は96年から 06までの10年間で10%ほど増加しただけで、カナダは4%、メキシコは96年水準に 留まっている」とし「製造業の雇用も2000年以後顕著に減少するという現象を 示している」と述べた。その上、実質賃金の停滞と微かな上昇、雇用の減少な どでNAFTAの所得不平等も深刻な状況に達した。

チョン・テイン院長は「世界金融危機は、韓米FTAを根本的に再考することを要 求している」とし「福祉国家を指向する政党なら韓米FTAを根本的に再検討し、 原点から再協議するか廃棄しなければならない。特に福祉国家を妨害し、経済 危機の対応を妨害する毒素条項は、撤廃するか具体的な水準に修正しなければ ならない」と強調した。チョン院長はまた「韓米FTAが発効しなければ、今後、 民主政府が福祉空間を拡大できるが、発効すれば不可能だ」とし、「G2体制と 南北関係も韓米FTAを根本的に再考することを要求しており、G20で結論が出る まで韓米FTAを批准する理由は全くない」と明らかにした。

イ・ヘヨン韓神大教授(国際通商研究所)は「第二回交渉は韓国の歴史で最も失 敗した交渉であり、米国自動車のために4年の時間を稼いで、その代価は何もな い」とし「韓米FTAでGDP年6%成長利益があることと言うが、政府のデータを使 い、高価な最新コンピュータプログラムで分析してみると、経済効果は10年間 で年0.008か0.013%程度でしかなかった。国会が電気代を節約すればいいような 数値」と皮肉った。

イ・ヘヨン教授は米議会で韓米FTA批准の可能性について「全般的に状況は楽観 的ではないようだ」が、「コロンビアとパナマのFTA統合処理を共和党が要求し ており、オバマと民主党はこれを拒否している。政治交渉の結果で変動する可 能性はある」と説明した。

ソン・ギホ弁護士は「ヨーロッパ連合や米国が、韓国とFTAをする理由は一つは 農業のため」とし「われわれは世界5大食品市場で平均55%という農業関連関税 を持っている。FTAをすればこの関税が10年-15年間でなくなる。ウルグアイ・ ラウンドでコメがほろびたように農業はほろびることになる」と説明した。

ウ・ソッキュン保健医療団体連合政策室長は「韓米FTAが発効すれば、もう福祉 はない。次の大統領選挙でどんな福祉強化が提示されても期待できない」と警 告した。ウ・ソッキュン室長は「韓米FTAが発効すれば韓国は民営保険の規制が できない。金融サービスに分類されるため」と説明した。経済自由区域と済州 道で認められた営利病院も、副作用や問題があっても戻せなくなると述べた。

健康保険保障性強化などの福祉国家政策も不可能になる。ウ・ソッキュン室長 は「韓国が健康保険の保障性を強化すると言い出した時、すでに入った多国籍 保険会社が韓国を提訴すれば、健康保険保障性強化が難しくなる。あるいは、 大規模外国保険会社とうまく戦わなければならず、敗れれば莫大な損害賠償を 覚悟しなければならない」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-02-22 09:52:53 / Last modified on 2011-02-22 09:52:54 Copyright: Default

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