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韓国:汝矣島で5千人がFTA反対のキャンドル...第2のキャンドルになるか?
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汝矣島で5千人がFTA反対のキャンドル...第2のキャンドルになるか?

学生、会社員が大挙出席「韓米FTA反対」

チョン・ヨンギル修習記者 2011.11.04 01:03

2008年に街を埋め尽くしたキャンドルが帰ってきた。11月3日午後7時、汝矣島 産業銀行の前は「韓米FTA反対」を叫ぶ約5千人がキャンドルを灯した。

韓米FTA汎国本が主催した「韓米FTA阻止キャンドル文化祭」には、授業を終え た中高生、退勤した会社員、ベビーカーを押して出てきた主婦が大挙参加した。 午後7時に、午後2時の韓米FTA阻止汎国民大会の参席者と市民約2千人がキャンドル 文化祭を始めた。時間が経つにつれ、制服を着た多くの学生が参加し、5千人ほどに 増えた。

2008年のキャンドル集会は、韓米FTAの先決条件の一つだった「米国産牛肉輸入」 のために起きた。5千本のキャンドルは「BSE牛肉」というゲートを通った 「韓米FTA」がどんな波紋を呼ぶのかを予想させた。

俳優のメン・ボンハク氏が舞台に上がった。彼は「今日、この席に出てくると もうひとつの希望を見るようだ。2008年のキャンドル集会の時に出てきた学生 に対してとても恥ずかしくて、ここにきた。キャンドルを持つだけでなく、国会、 青瓦台を占拠しに行こう。私は連行も覚悟してきた。私たちすべてが連行され れば、政府が崩れるだろう。最後まで共にする」と話し、参席者から拍手を受 けた。

キャンドル集会が再現するか? キャンドルの主役だった女子高生が大挙出席
「医療民営化、ISD、ラチェット条項は不当」

制服を着てばらばらと集まっていた学生たちは、舞台でも堂々としていた。 江西区に住む中学生は「もうすぐ試験だという子どもが、なぜこんな所に くるのかと大人は言うかもしれない。勉強も重要だが、正しいこと、正しくない ことを知るのが重要だ」として「勉強ができても、政治と経済が腐ってしまえば 何の効果もない。いくら勉強ができても(韓米FTA通過後)医療が民営化されれば 治療も受けられない」と話した。

農村で暮らしているというチェ・ハノル学生は、午後に開かれた汎国民大会に も参加したと話した。彼は「農村で暮らしているが、韓米FTAのおかげで悩みが 多い。みんなダメになってしまって行くところがない。皆さんがこうして出て きてくれてありがたい。なぜ韓国が水不足国家なのかを考えてみると、警官が 放水銃を撃つからのようだ」と警察の過剰鎮圧を批判した。

大学拒否宣言透明カバンの会で活動するチャン・ジュソン氏は「ここに参加し た青少年を可愛いとばかり言わないでほしい。韓米FTAを阻止するために、この 現場に集まった同志と見てほしい。この現場に参加することも勉強」だとして 「学生人権条例を導入して、夜間自習、0時間目も防ごう。大学に行かなければ ならない社会も共に変えよう」と話した。

学生たちは韓米FTAをよく知らないのに、勉強したくないからキャンドル集会に 参加するという保守言論の話は間違っていた。参加した学生たちは医療民営化、 ISD、逆進防止条項に言及して、韓米FTAの不当性を知らせた。

仁川の桂陽からきたという高校生は「お母さんには図書館に行くと言ってここ にきた」とし「金のない人は病院に行けなくなるかもしれません。金をたくさ ん稼いで、金持ちになる前に死ぬかもしれない。韓米FTAはとても嫌いだ」と話した。

中浪区から来たイ・ファン学生は、ISD条項に言及して「韓米FTAの深刻性を知っ たのは昨日だ。ツイッターで知らせを聞いた」とし「朝鮮・中央・東亜と地上 波放送局がここにいれば、きちんと報道してくれ」と訴えた。

キャンドルを持って座っていた学生の側に寄っていった。なぜここに来たのか という質問に学生たちは「韓米FTAに反対するためです」と躊躇なく堂々と話した。

仁川の富平から来た権某学生は「中学校の時から韓米FTA問題に関心があった。 友人が聞き流したら韓米FTA条項を勉強して、また話す」とし「まさかまさかと 思ったが、もう鼻先まできた」と韓米FTA強行処理を憂慮した。

富川のサンウォン高校のイ・セジョン学生は「マスコミではいつも芸能人の事件や 事故の記事しか流さない。韓米FTAのような問題を話してくれない」とマスコミの 報道態度を批判した。

ここでキャンドルを持ったのは、青少年だけではなかった。2008年キャンドル 集会に積極的に参加した、いわゆる「乳母車部隊」とインターネット・ファッション カフェの会員も集団で参加した。

専業主婦だというイ某氏は「友人どうしが集まれば、どの塾が良い、良い高校 に行かなければならないという話しかしない。とても残念だ」とし「ここに出 てこない時は、周辺の人々に韓米FTAの問題を積極的に知らせなければならない。 そうすれば防げる」と話した。

李正姫、「韓米FTA阻止、総選挙で審判しよう」
「総選挙審判論だけに追い込んでも解決にならない」と批判的な声

民主労働党の李正姫(イ・ジョンヒ)代表の「ハンナラ党と青瓦台は、韓米FTAを 必ず通過させるといったが、国会に上程させることもできなかった。私たちが 勝ったのではないでしょうか?」という発言に参席者は歓声を送った。

彼女は「これがキャンドルと民主主義の力でしょう? 皆さんの力のおかげで、 揺れていた野党が一つになった」とし「国会で肉弾戦をすると市民が政治不信 になるかと思って恐ろしいという。韓米FTAを防ぐために頑張ったら、懲戒防止権 程度はくれてもいいでしょう?」と尋ねた。

続いて「政府がISDさえなくせば野党が通過させてくれるだろうというが、違う。 これがなくなっただけですべてが解決するわけではない。10の再協議と19代国会で まともな国会議員を選んで、また再議論しよう」とし「来年の総選挙で韓米FTAを 阻止する野党に入れて欲しい。そうすれば野党は揺れない」と、総選挙で野党圏 連帯を強く主張した。

李正姫議員の発言を憂慮する声もあった。キャンドル文化祭に参加した韓国 総合芸術学校3年のホン・ミョンギョ氏は「韓米FTAでよく来年の総選挙と大統領 選挙審判、そんなことは言わないでほしい。そんな談論では闘争の拡大どころか だめになる」とし「もうひとつの世界はどうすれば可能なのか、なぜ私達自身が 抵抗の主体にならなければならないのかを話さなければならない」と韓米FTA阻止 の戦いを野党圏連帯と総選挙だけにつなげようとする姿を批判した。

午後9時20分頃にキャンドル文化祭は終わった。韓米FTA汎国本は、韓米FTA阻止の キャンドル文化祭を続けると明らかにした。

一方、4日午後7時に汝矣島産業銀行前でキャンドル文化祭が開かれる。週末の 5日の午後7時には、ソウル市庁広場で最近では最大規模の韓米FTA反対キャンドル 集会が開かれる予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-11-04 10:11:45 / Last modified on 2011-11-04 10:12:31 Copyright: Default

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