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韓国:ソウル市非正規対策『政府の政策』は越えたが...
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ソウル市非正規対策『政府の政策』は越えたが...

根本的解決より非正規職『後続対策』に終わる...『間接雇用』解決も宿題

ユン・ジヨン記者 2012.03.23 19:47

ソウル市(市長朴元淳)は3月22日、ソウル市公共部門非正規職の無期契約職化方針を 発表し、これによる後続評価も相次いでいる。

朴元淳(パク・ウォンスン)市長が今回発表した公共部門無期契約職化は、これまで 政府与党が発表した公共部門非正規職対策から一歩進んだと評価されて。だが 間接雇用非正規職への対策や根本的な非正規職削減方案、『無期契約職』という 新しい職制量産などの問題は、まだ宿題に残されている。

ソウル市の非正規職対策は、政府の政策を越えたが...

ソウル市は3月22日、ソウル市傘下の公共部門非正規職1054人を5月1日付で無期 契約職化する方針を発表した。彼らが発表した『ソウル市公共部門非正規職・ 正規職転換計画』は、△常時、持続的な業務従事者正規職(無期契約職)転換、 △給与体系導入、△転換除外者処遇改善、△管理制度改善を骨子としている。

[出処:朴元淳公式ホームページ]

ソウル市側は「特に最大限の人員を正規職に転換するために、政府の指針より 転換基準を緩和し、賃金や厚生福祉改善、転換方式などの面でより積極的に 進めるのが特徴」と説明した。

ソウル市の公共部門無期契約職化の方針は政府の指針と比べ、一定部分補完、 改善された側面がある。実際に常時的・持続的業務の判断基準についての政府 の方針は、『年中続く業務で過去2年以上続けられ、今後も2年以上続くと予想 される業務』と規定した。だがソウル市は『年中続く業務で今後2年以上続くと 予想される業務』に判断基準を緩和した。

転換除外者も、政府の『55歳以上の高齢者』の方針より年齢を上げ、『満60歳 以上』と規定した。転換方式も緩和された。政府は『対象者に対し実績、職能、 態度などについての個人別評価方式』等の選別的転換を掲げた。だがソウル市 は、対象者は原則的に無期契約職に転換するが、勤務成績や態度などがきわめて 不良な者に限り、必要最低限の評価をするネガティブ方式を適用した。

またソウル市は、転換対象者雇用改善についても、政府政策は『雇用安定』で 終わるが、ソウル市は給与体系導入、名節休暇の費用、福祉ポイント、年休補 償費支給などの雇用安定と雇用の質の改善をすべて含んでいると説明している。

朴元淳市長は22日の記者説明会で「非正規職問題を解決せずに社会統合と未来 の発展はない」とし「正規職を使うべき場に正規職を使うのがソウル市の雇用 哲学」と強調した。

続いてパク市長は「ソウル市が先に始め、また民間部門が参加できるように、 先導的な役割を果たす」と明らかにした。ソウル市は、今回の計画を推進する ために62億3100万ウォンの予算を追加で投入する方針だ。

根本的解決ではなく非正規職の『後続対策』に終わる
差別的職制『無期契約職』を抜け出さず...『間接雇用』解決も宿題

こうしたパク市長の非正規対策に対し、労働界と市民社会はひとまず 歓迎という雰囲気だ。

民主労総ソウル本部は23日に論評を発表し、「韓国社会の雇用不安と社会二極化 の根幹になる非正規職問題の解決に接近する試みがなされたという点で、パク 市長のソウル市の非正規職・正規職転換の政策方向と改善意志を歓迎する」 と明らかにした。

[出処:チャムセサン資料写真]

参与連帯も同日、論評で「ソウル市が発表した無期契約転換計画は、対象者の 選定基準を非正規職法や政府指針より緩和し、一歩進んだと評価できる」とし 「ソウル市のこうした試みで、公共部門に従事する多くの非正規職労働者が 雇用不安から抜け出す契機が拡大することを期待する」と明らかにした。

だが相変らず新しい差別を引き起こす『無期契約職』というフレームから抜け 出せない点と、数も把握できない間接雇用非正規職への対策がないという点で 憂慮もある。また『2年以上働いた非正規職の正規職転換』はすでに非正規職法 に明示されている当然の措置で、ソウル市も非正規職法遵守以上の対策は不備 だという評価もある。

現在、総選挙を控えて野党では、非正規職削減のための『非正規職使用事由制限』 等の公約を出している。これは現在、拡大する非正規職を初めから抑制する方案 で、一部ではソウル市が非正規職問題の『事後処理』ではなく、削減と抑制に 向かうさらに根本的な対策を出すよう要求している。

民主労総ソウル本部は「今回の計画は、新種の非正規職と呼ばれる『無期契約職』 への転換と、直接雇用労働者に限定し、職務評価による選別的転換をしろという 政府の非正規職無期契約職転換指針によって進められた」と説明した。

続いて彼らは「したがって、直接雇用労働者の数よりさらに多い間接雇用労働者 の正規職化が要求される」とし「また、法が定める『条件のない2年超過期間制 勤労者』を超える職務評価制は、別の雇用不安の要素なので、これをなくさなければ ならない」と強調した。

また賃金における同一価値労働・同一賃金の原則の下に、正規職賃金との差別 格差の解消と、公共部門から『使用事由制限』を導入し、非正規職量産自体を 抑制するよう要求した。ソウル本部は「また公共部門非正規職雇用改善対策に 実効性を持たせるには、総額人件費問題を解決しなければならない」と強調した。

一方、ソウル市は8月までに研究用役を実施し、1段階転換対象から除外された 業務実態を再調査する方針だ。これにより、無期契約職職制および賃金体系改編、 間接雇用勤労者に対する改善策用意等を通じ、下半期の2段階総合対策を樹立、 発表する予定だ。

ソウル市は「民間委託や派遣、用役といった間接雇用非正規職に対する雇用改善 法案を用意し、本庁および投資、支援機関内の単純用役業務と民間委託業務など への業務再設計を行い持続的に発掘する計画」と明らかにした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-03-24 05:00:20 / Last modified on 2012-03-24 05:00:45 Copyright: Default

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