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誰も保護されない非正規法100日

民主労総、「非正規法で非正規職は拡大の一途」

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年10月09日12時16分

ニューコア-イーランド非正規職労働者の戦いと共に施行された非正規法

10月8日は、非正規法の施行から100日になる日だ。

労働部の李相洙長官は非正規法施行二日目の7月2日、「非正規法施行で非正規 職労働者の雇用安定と差別解消を確信する」と話した。だが非正規法が施行さ れた7月1日、ニューコア-イーランドの非正規職労働者たちは、「非正規法のた めに解雇された」とし、ホームエバー上岩店で無期限座り込みに突入した。 まだ問題は解決されていない。

▲6月にニューコアのキム・ヨンベ管理担当理事は、ある報道機関とのインタビューで「非正規職保護法に差別是正に関する部分が含まれているので会社としては7月1日からそのような法を守る義務があり、そのために(アウトソーシング)進行している」と話した。/チャムセサン資料写真

そして、非正規法施行から100日目の日、会社側の不法派遣との戦いを続けてい るコスコム非正規職労働者たち70余人は、警察によって強制的に連行され、 会社側の前向きな態度を要求するために設置した座込み場は奪われた。 このように、非正規職労働者の戦いは李相洙(イ・サンス) 長官の言葉が偽り であることを全身で証明する過程だった。

使用者が証明する非正規法の弱点

非正規法の虚構性は、むしろ使用者が全身で証明している。政府と政治家が、 なぜ非正規法が非正規職保護法なのかを説明する時に最も多く提示するのが差 別の是正だ。しかし非正規法施行以後、初めて差別是正を申請した労働者は、 解雇通知を受けた。差別是正申請をした農協中央会高齢畜産物共同売場非正規 職労働者のうち8人は、会社の請負業者転籍強要で申請を取り下げ、残る10余人 は『契約期間満了』を理由で次々と解雇を待つ身分になった。会社側は『契約 期間満了』を理由に解約したり外注化する場合、差別是正措置を履行しなくて も良いという非正規法の弱点を利用したのだ。

▲コスコム非正規職労働者は「非正規法施行を理由に会社は直接雇用義務を回避する意図で請負業者を交替した」と主張してきた。労働部は8日、コスコムの不法派遣を認めて検察に送検した。/チャムセサン資料写真

そればかりか、多くの使用者が差別是正から逃げるために非正規職業務自体を 外注化したり職群を分離する方式を選択し、非正規法を無力化している。これ は、非正規法施行前から予想されたことで、韓国経済人総協会(経済人総連)は 『非正規職法律および人材管理チェックポイント』という本を出して分離職群 制や2年期間制、2年派遣制あるいは2年期間制で非正規職労働者を循環して使 う便法を説明した。

労働部の李相洙長官は分離職群制について「問題は、正規職としても一定の業 務形態を職業で縛り、そこに属する人々にはあまり賃金を払わないような場合」 だとその問題を認識しながらも、「若干の変則手段を使うことは理解しなけれ ばならない」と使用者の『変則』を支持した。

非正規法の問題点の証明に一役買う政府

非正規法が非正規職を保護できないことは、政府の対策にもあらわれている。 政府は、公共部門からまず非正規職問題を解決するとして、6月に計10714の公 共機関に従事する20万6千743人の期間制労働者のうち7万1千861人を『無期契約』 に転換すると発表した。この計画を発表するにあたり、労働部の李相洙長官は 「公共部門の差別解消が企業など社会全般の二極化問題を解決する糸口になる ものと信じる」と話した。

▲政府の無期契約転換対象者7万余人のうち5万人あまりを占める学校非正規職労働者たちは、政府の対策には「実効性がない」と非難している。/チャムセサン資料写真

しかし、政府の無期契約転換対象者7万人のうち5万人を占める学校非正規職は、 解雇条項で満ちた『人事管理規定』を提示して「政府の対策が実効性がない」 という当事者からの反発が続いている。こうした事態は政府対策の担当部処の 労働部でも発生している。

労働部は10月2日、期間制労働者662人のうち239人を無期契約に転換すると宣伝 した。だがその内容はこれと違っていた。無期契約転換対象非正規職労働者の 場合は「その他に勤労関係を維持できない事情が発生した時」という抽象的な 解雇条項が含まれる『無期契約勤労者管理規定(案)』によっていつでも解雇で きるという危険に露出したままだ。無期契約転換対象者にならなかった300余人 の非正規職労働者は、9月30日付で解雇または解雇の危険に置かれている。そこ で公共労組労働部非正規職支部は「労働部は契約職労働者の半分には解雇を飛 ばし、半分には無数の解雇条項を強要している」と指摘している。

結局、非正規法は現在さまざまな方式で非正規職を保護する法律ではないこと が証明されているのだ。

▲チャムセサン資料写真

民主労総、「非正規法は、むしろ非正規職の生存権を剥奪」

そのため民主労総は非正規法施行100日を迎え、「非正規法は非正規職を保護し、 飽和状態に達した非正規職を減らそうという趣旨だったが、むしろ非正規職の 生存権を剥奪するとんでもない状況になっている」と非正規法の改正を要求した。

続いて民主労総は「非正規法のために非正規職は拡大の一途で、ますます雇用 の質は悪化し、非正規職労働者が味わう雇用不安は労使関係を極端に悪化させ、 社会問題に発展している」と指摘、「政府と国会は真に非正規職労働者の涙を 拭い、非正規職の拡散を防ごうと思うのなら、非正規職労働者の苦痛と望みに 耳を傾け、民主労総が提出した権利立法請願を反映して法を改正すべきだ」と し、改正の方向として△使用理由制限、△ 同一価値労働同一賃金、△元請使用者 性認定、△偽装請負などの間接雇用形態を強く統制することを提示した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


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