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韓国:汎障害界が揃って「福祉削減を防げ」
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汎障害界が揃って「福祉削減を防げ」

27の障害者団体が「社会保障整備方案撤回」共同決意大会

ミン・アヨン記者 2015.10.28 12:42

▲福祉削減および社会保障整備方案撤回を叫ぶ集会参加者[出処:ビーマイナー]

「最近、麻浦区で精神障害者1人が亡くなる事件がありました。 社会的弱者は福祉予算の不足で、生活苦で死んでいきます。 われわれはなぜこうして社会による他殺で死んでいかなければならないのでしょうか?」

10月27日午後2時に国会前で開かれた 「福祉削減および社会保障整備方案撤回汎障害界全国集中決意大会」で司会をした 韓国障害者自立生活センター総連合会のキム・テユン闘争委員長の発言だ。 この日、全国障害界を総網羅した27団体は、福祉削減および社会保障整備方案撤回汎障害界共同対策委員会(以下、共対委)を結成し、 政府の一方的な福祉削減の動きに声を合わせて糾弾した。

去る4月、政府は「福祉予算3兆ウォン削減」計画を発表し、 8月には地方自治体の類似・重複事業を統廃合する計画を出した。 また、類似・重複事業統廃合をきちんと履行しない地方自治体は交付税を削減する内容を含む地方交付税法施行令改正案も出し、地方自治体を圧迫している。 これに対し、地方自治体の自主財源で維持されている活動補助サービス、手話通訳サービスをはじめとする社会保障事業が類似・重複事業に指定され、消える危機に置かれている。

共対委は「松坡三母娘など、生活苦で亡くなった人々により、福祉の死角地帯があらわれた。 しかし政府は福祉財政効率化政策という名で不意打ちをした」と政府を強く批判した。

▲ユ・ヨンヒ韓国女性障害者連合共同代表(左側)、チョン・ヨノク光州障害者自立生活センター所長(右側) [出処:ビーマイナー]

韓国女性障害者連合のユ・ヨンヒ常任代表は 「大韓民国の国民として、われわれは憲法によって権利を保証されるべきなのに、 政府が話す『連携型福祉』は誰のためのものか疑問を感じる」とし 「国費支援だけで疎外階層が生計を維持するのは難しいので、地方自治体がこれを支援するという文字通り生計型支援をしているのに、 これを福祉財政効率化を理由に中央政府が削減しようとしている」と声を高めた。

韓国筋肉障害者協会のチョン・ヨンマン会長は 「昨年、金武星(キム・ムソン)セヌリ党議員が行った『アイスバケット チャレンジ』は、 ルー・ゲーリック病(筋萎縮性側索硬化症)や筋肉病を抱えている人々の苦痛を知るためのキャンペーンだったのに、 金議員はこれをイベントだと思い、年末には福祉予算30億を削減した」とし 「現在は活動補助サービス、人工呼吸器関連予算が半分になり、 障害者福祉予算は減り続けている」と執権与党の欺瞞的な動きを糾弾した。

チョン会長は「特に呼吸補助期予算が減り、自己負担10%の6~7万ウォンを当事者が払わなければならない状況だ」とし 「6~7万は少なく見えるかもしれないが、活動補助サービス、医療費、看病費、薬の価格など、自己負担10%を加えれば軽く100万ウォンを超える」とし、 政府の福祉予算削減が当事者にもたらす財政的負担を指摘した。

続いて光州障害自立生活センターのチョン・ヨノク所長は 「光州では昨年から10人に対し活動補助サービス24時間を支援していたが、 中央から指針が降りてきて留保された」とし 「サービスを受けていた10人は死に追いやられており、 基本的な生存が保障されない現実がまた近付いてきている」と憤激を放った。

▲キム・イホ韓国聾唖者協会副会長(左側)、パク・キョンソク全国障害者差別撤廃連帯常任共同代表(右側) [出処:ビーマイナー]

韓国聾唖者協会のキム・イホ副会長は、 政府が手話通訳サービスを統廃合しようとしているのは聴覚障害者の人生を全く理解していない処置だとし、絶対無くしてはならないと訴えた。 金副会長は「手話通訳サービスは、聴覚障害者に1対1の対面サービスを提供するが、 これを電子中継サービスのソンマリウムセンターとの類似・重複事業と見るのはおかしい」と指摘した。

キム副会長は「市民が直接参加して作るものが民主主義なのに、 韓国社会は上から降りてきた指示により法案と制度が変質している」とし 「独裁そのものの韓国社会が不愉快だ」と現政権の「不通」を訴えた。

全国障害者差別撤廃連帯のパク・キョンソク常任共同代表は 「朴槿恵(パク・クネ)大統領が国会議員だった時に推進した社会保障基本法の26兆は、 中央政府と地方自治体が協議・調整しなければならないという内容だ」とし 「しかし実状は、この条項は地方政府で社会的弱者に支援する予算も圧迫しており、 自治体長と社会的弱者を脅迫している」と糾弾の声を高めた。

パク常任共同代表は「現在1496の社会保障事業の予算は1兆に近いが、 これをなくそうというのは社会保障基本法ではなく社会保障廃止法だ」とし、 社会保障事業整備方案を撤回させるための闘争に力を集めることを訴えた。

集会を終えた後、参加者らはセヌリ党舎へと行進し、抗議の意を伝えようとしたが、 警察に遮られて摩擦を起こした。 約30分間警察と対峙した末に、セヌリ党前に来た共対委は、 金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表との面談を要請し、金武星議員室から11月5日までに面談をするという答弁を聞いて自主解散した。

一方、共対委は今後、 △社会保障事業整備方案撤回、 △重症障害者生存権保障、 △関連従事者の生存権のための福祉削減阻止の闘争を続ける計画だと伝えた。

▲ある参加者が「社会保障整備方案撤回」と書かれたプラカードを持っている。[出処:ビーマイナー]

▲障害者の生存権を威嚇する福祉予算削減を糾弾するプラカード[出処:ビーマイナー]

▲セヌリ党へと行進しようとする障害者参加者らと警察が衝突した。[出処:ビーマイナー]

付記
ミン・アヨン記者はビーマイナー記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-11-07 00:54:29 / Last modified on 2015-11-07 00:54:30 Copyright: Default

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