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韓国:再協議要求を防ぐための「辞任ショー」は通用するか
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再協議要求を防ぐための「辞任ショー」は通用するか

内閣一括辞意表明..李大統領辞表選別受理の方針

イ・ユノン記者 sisyphus@jinbo.net / 2008年06月10日15時21分

韓昇洙国務総理をはじめとする閣僚全員が、牛肉問題の責任を負って6月10日に 総辞職の意思を明らかにした。韓昇洙総理はこの日午前、李明博大統領と週定 例会合を開き、内閣一括辞任の意思を伝えたという。

この日に予定された100万規模キャンドル集会の前に行われた内閣総辞職表明は、 米国産牛肉反対運動が政権退陣要求に広がっていることによる苦肉の策と見ら れる。国民のBSEの憂慮と拙速交渉という指摘には耳をふさぎ、長官告示を強行 して怒った「キャンドル」には強硬鎮圧を続けるなど、危機を招いた内閣は結 局発足107日での退陣になった。

しかし政府が国民の再協議要求を受け入ず、民心をなだめるための収拾策とし ての人事刷新という意図が明らかで、今回の内閣総辞職表明が怒ったキャンド ルを静められるかどうかはわからない。しかも李大統領が民間自主規制を骨子 とする韓米牛肉協議が終わる時点にあわせて、今週末、改閣を断行すると共に、 閣僚の辞表を選別受理する方針だと言われ、議論は広がっている。

「再協議の要求を受け入れなければ次は大統領の番だ」

野党は直ちに反発した。チャ・ヨン統合民主党報道官は「人事刷新だけで再協 議をしないのなら本末転倒」と批判した。内閣改編も「国民的要求をまとめた 大々的な刷新ではなく、局面転換カードの人事で終わる可能性が高い」とし 「国民的不信任をうけた人々を政権の必要により、再信任したり、都合よく処 理するのなら、何もしないより悪い」と指摘した。

パク・ソニョン自由先進党報道官は「すで野党は牛肉再協議と内閣総辞職が受 け入れられれば登院すると明らかにした」とし「人事聴聞会を理由に選別受理 したり交替の幅を小さくしないようにしてほしい」と韓昇洙総理をはじめとす る大幅な総入れ替えを要求した。

カン・ヒョング民主労働党首席副報道担当者は「因果応報であり、時既に遅し だが、今からでも野党と国民の要求を受け入れて不適格な内閣が総辞職したこ とは幸運」とし「資格のない内閣が総辞職したのは当然であり、対策ではない。 BSE牛肉交渉長官告示の完全撤回と全面再協議だけが唯一の解決策」と強調した。

シン・ジャンシク進歩新党報道官は「何百人長官を更迭しても、大統領自身の 哲学と国政運営の基調が変わらなければ、国民が要求する辞表は大統領のもの になるだろう」と一喝した。キム・ソクス創造韓国党報道官も「李明博大統領 は今回の内閣総辞職が根本的な解決策でないことを把握して、真に国民が要求 するものが何かを傾聴し、受け入れることを願う」と口をそろえた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-06-12 03:06:04 / Last modified on 2008-06-12 03:06:05 Copyright: Default

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