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韓国:今度は「少年盾暴行」波紋
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「軍靴暴行」に続いて今度は「少年盾暴行」波紋

警察、14才の少年の後頭部を盾で攻撃して議論

キム・サムグォン記者 quanny@jinbo.net / 2008年06月09日20時41分

女子学生軍靴暴行など警察の暴力鎮圧が連日世論の俎上に上がっているが、今 度は警察がキャンドル集会に参加した14才の少年の後頭部を盾で攻撃したとい う主張が提起されて論議がおきている。

多数の目撃者によれば、警察が6月8日未明の5時頃、デモ隊鎮圧を始めた頃に、 世宗路交差点大韓教育保険生命ビル前の歩道に立っていたチェ・ジュンソク君 は市民と共に後ろを向いて逃げている時、警察の盾で後頭部を殴られ、その場 で気絶して倒れた。

ある市民は「当時、まず子供たちを逃がそうとして、戦闘警察を防いでいたが、 突然戦闘警察が押しかけて盾を振り回した」とし「その瞬間、横にいた子供が 盾で殴られ、前に倒れるのを目撃した。子供を助けて起こしたが子供は意識を 失って後頭部から襟首が血がびっしょりだった」と当時の状況を述べた。

崔君のお母さんのキム・ヒョスク氏は9日、民衆言論チャムセサンとのインタ ビューで「警察の鎮圧が始まりそうになり、歩道の何人かが子供が倒れて怪我 をするかもしれないので『ゆっくり後に逃げよう』と話していた。子供と一緒 に(大韓教育保険ビル側に)逃げたが(盾で殴られ)子供が前に倒れた」とし「後 頭部から血が流れ続け、子供は気絶した状態だった」と崔君の負傷時の状況を 伝えた。

「警察、何の措置も取らず継続鎮圧」

▲キム・ヒョスク氏が血がついたチェ・ジュンソク君が当時着ていた服を持ち上げて見せている

崔君が血を流して倒れ、金氏は慌てて「子供が怪我をした」と警察に鎮圧中断 と救急車を呼ぶよう訴えたが、警察は特別な措置を取らなかった。

金氏は「とても驚いて、警察に『子供が怪我をした。見えないのか』と大声を 出したが、それでも警察は私も押してきた」と警察の態度に対する怒りを和ら げることができなかった。

警察は崔君を放置したまま鎮圧を続け、幸い現場にいた医療陣が崔君を発見し て応急措置を取ったという。金氏は「医療陣が子供の状態を見た後、急いで警 察に救急車を要請したが、何の措置も取らなかった」とし「数十分間現場で警 察に囲まれたまま孤立していた」と緊迫した当時の状況を述べた。

現在チェ・ジュンソク君は後頭部左側の中間の部分が約5cmほど切れ、骨が若干 陥没した状態だが、幸い脳には異常がないとキム・ヒョスク氏は説明した。

崔君のニュースが伝えられると、ソウル地方警察庁の関係者はこの日崔君が入 院している病院を訪問し、当時の状況の把握を始めた。しかし金氏は彼らを 「そのまま送りかえした」という。

金氏は「またこんな暴力事件が発生したのに、警察は病院を訪ねてきて『子供 を盾で殴る場面を直接見たか』、『状況を正確に見たか』というような、まる で取り調べのようだった」とし「警察がまず独自調査をしない限り(警察に)何 の話もしない」と明らかにした。

「オ・チョンス庁長退陣し、李明博大統領が直接謝れ」

あいにく崔君が怪我をした8日は、デモ隊に角材などが登場した日でもある。こ れに伴い、保守言論は「暴力デモを厳しく処断しろ」という声を高めている。 またソ・ジョンガプ国民行動本部長、チョ・ガプジェ前月刊朝鮮代表、キム・ ホンド金蘭教会牧師など一部保守団体と保守キリスト教界によるキャンドル集 会への非難発言は、ますます程度を高めている。

これに対して金氏は「ひどい。常識が通じないどころか、人間と言えない」と し「私たちはBSE牛肉は食べられないとしか言わなかったのに、今は小さな子供 たちにまでこんなことをする」と怒った。

金氏は今後の対応について「まだ具体的に決めていない」とし「人権団体と相 談する」と話した。その一方で金氏は「間違いは忘れられてはならない。必ず 明らかにして解決しなければならない」とし「方法はまだわからないが、オ・ チョンス警察庁長官は退陣し、李明博大統領が直接謝らなければならない」と 要求した。

金氏は李明博大統領に「再協議はできないというが、言葉の遊びではないか」 とし「子供の問題とともにぜひBSE牛肉問題も解決されなければならない」と付 け加えた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-06-10 04:16:41 / Last modified on 2008-06-10 04:16:42 Copyright: Default

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