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韓国:教育大教授410人「漢字併記で『国語嫌い』憂慮」
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教育大教授410人「漢字併記で『国語嫌い』憂慮」

「強行すれば教科書編纂が難しくなる」背水の陣...教育大教授の集団声明は初めて

ユン・グニョク記者 2015.09.09 18:48

▲9日午前、全国の教育大の教授がソウル教育大で「初等教科書漢字併記反対声明」を発表した。[出処:教育希望ユン・グニョク記者]

全国教育大学(以下、教育大)に所属する410人の教授らが 「教育部が初等教科書の漢字併記方針を撤回しなければ、 教科書の編纂過程が難航に陥る」と背水の陣を敷いた。 教育部は今年9月に予定されていた漢字併記強行をひとまず延期したが、 「漢字併記政策そのものを放棄しろ」ということだ。

小学教師を養成する国立教育大の教授らがこのように教育政策に反対し、 連名で大規模な集団声明を出すのは近来ない出来事だ。

一週間で全国教育大教授の半分が署名に参加

9月9日午前11時、春川教育大のリ・ウィド教授など全国10の教育大の教授らは、 ソウル市瑞草区のソウル教育大視聴覚室で記者会見を行い、 7日間で410人が署名した「初等教科書漢字併記反対声明書」を発表した。 全国の教育大824人の教授の50%ほどが署名したのだ。 署名教授の中には小学校教員を養成する済州大と韓国教員大の教授も一部含まれている。

この声明で教授らは 「どこでも通じるハングルだけで46年間、初等教科書を発行し、 国民の読解力と学生の学習力は世界最高水準に達した」とし 「それでも教育部は一部の利益集団の誇大広告と妄言に誘惑され、 初等普通教育の本質を破壊する方向に向っている」と指摘した。

続いて教授らは「漢字が併記された初等教科書は学習の深刻な障害になり、 したがって学習力を大きく落とす」とし 「教育部が漢字併記の方針を撤回しなければ、 今後の教科書編纂は難航に陥りかねないということを心配しなければならない」と警告した。

「教科書編纂が難航に陥る」という警告の意味についてリ・ウィド教授は 「初等教科書の製作を拒否するという教授も出てくるかもしれない」と説明した。

クォン・ジョンミン教授「学生を学習失敗に追いやる漢字併記はなくすべき」

ソウル教育大のクォン・ジョンミン教授(特殊教育学科)は 「小学校には学習不振学生が相当多く、『数学放棄者』がいるが、 教科書に漢字が併記されれば『国語放棄者』まで出てくるだろう」とし 「学生たちを学習失敗に追いやる漢字併記政策はなくさなければならない」と話した。 ソウル教育大のイム・チェソン教授(科学教育)も 「漢字併記は民族的自負心の鼓吹にも害になる」と憂慮した。

このような教育大教授らの声明に対し、全教組の初等委員会も歓迎声明を出し 「教育部が漢字併記の政策発表を1年延期するという立場だが、 『廃棄』を公式発表したわけではない」とし 「政府は初等教育を研究する教育大教授の見解を受け入れ、 亡国的な教科書漢字併記政策の完全な廃棄を宣言しろ」と要求した。(記事提携=教育希望)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-09-12 04:06:22 / Last modified on 2015-09-12 04:06:23 Copyright: Default

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