韓国:期間制教師労組発足にあたり…「問題解決の第一歩は問題を表わすこと」 | |||||||
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期間制教師労組発足にあたり…「問題解決の第一歩は問題を表わすこと」[連続寄稿]期間制教師労働組合の設立を支持して
キム・ヘジン(全国不安定労働撤廃連帯常任活動家) 2018.01.07 20:05
期間制教師問題に沈黙してきた学校誤った問題を解決する第一歩は、問題を表わすことだ。 何の問題もなさそうな状況を見れば、問題がないのではなく、 話すことができずに沈黙しているからということが多い。 学校現場がそうだ。 いつからか学校は平等な空間ではなくなった。 同じように教師免許を持っていても、 同じように学校で学生たちを教えていても、 「任用」という狭い門を通過したかどうかで違う権利が与えられた。 私立学校は任用試験を通過しない先生が教えないことが問題だという人たちはいないのに、 国公立学校では「任用試験」を通過しなかったという理由であたりまえのように権利の剥奪が行われた。 期間制教師が増えた教室では先生たちが自由に、信念を持って学生たちを教えるのは難しい。 期間制教師は堂々と話せば再契約できないという危険を甘受しなければならなかった。 期間制教師への差別が乱舞する現実では、 学生たちに「試験だけがすべてではない」と言えなかった。 熱心に努力して、大きな成果をあげて、受賞の対象から除外される期間制教師は、 自分の実績を正規職教師に渡さなければならなかった。 教師免許は持っていても、1級正教師研修からも除外された。 期間制という理由だけで実力を磨き、実績を積む機会さえ剥奪された教室で、 どうして学生たちに生活の価値を語れるだろうか。 [出処:チャムセサン資料写真] ところでこうした現実はきちんと表れない。 人々は相変らず、期間制教師は休職教師を代替する人員だと信じ、 期間制教師はとても少ないと考えた。 期間制教師は再契約の危険により自分の問題を話せず、 正教師はいつからかこうした差別的な学校に飼い慣らされて沈黙したためだ。 教育部は学令期の人口が減るという理由で正規教師の定員に相当する発令を出さず、 学校はその場を期間制教師に変えていった。 正規職と同じように担任も担当し、事務をしても、 権利はない期間制教師が学校ごとに何と20-40%を占める状況になった。 期間制教師の競争率も数十対一になった。 突然表れた期間制教師問題そのうちに突然、期間制教師問題が表れた。 政府の政策のためだった。 政府は公共部門非正規職の正規職転換政策を打ち出して 2017年7月に正規職転換ガイドラインを作ったが、期間制教師は除外した。 そして正規職転換審議委員会からも期間制教師を排除した。 この過程で期間制教師の実態があらわれ始めた。 期間制教師の正規職転換が必要だという声が少しずつあがり始め、 一部の正規職教師や任用試験を控えた人々が期間制教師の正規職転換を非難した。 教師は「任用試験を通過した者だけにするべきだ」と信じるのなら、 期間制教師が増えた時に問題を提起するべきだった。 しかしその時に沈黙していた人々が平等な学校を作ろうとする試みを激烈に非難した。 この過程で期間制教師制度は労働者の権利を奪い縮小させる、 この社会のすべての所に蔓延した新自由主義柔軟化の一形態であることが赤裸々に暴露された。 すでに期間制教師は休職代替者の水準を越え、大きな規模に拡大したことが確認された。 一部の正教師と任用試験生の反発は、期間制教師制度をなくすのではなく、 期間制教師を正規職に転換するに反対するもので、 政府も期間制教師の正規職転換を排除したのだった。 これは矛盾的にも期間制教師制度を合理化する結果を生んだ。 教師の間にも階級があるという点を明確にしてしまったのだ。 政府の正規職転換政策がこのように帰結した瞬間、「期間制」というアイデンティティが先生たちを規定し始めた。 学生は先生が期間制かどうかを尋ねるようになり、 学校は期間制教師が無期契約に転換されることを恐れて4年以上の採用をしないようにする。 京畿道教育庁傘下の先生が大量に解約される事態もここから始まる。 雇用はさらに不安になり、学校での地位はさらに墜落した。 もちろん今後も期間制の先生は相変らず「先生」なので、 最善を尽くして学生を教えるだろうし、 急速に悪化した状況で自分の身を投げ、たとえ資格が与えられなくても最善を尽くして新しい教育プログラムを開発するだろう。 しかし「期間制教師」としてのアイデンティティが強調されるということは、 これから学校で不合理な状況に置かれるということを意味する。 現実を変える方案を選んだ期間制教師この状況で期間制教師たちはさらに萎縮するのではなく「この現実が間違っている」と話し、 さらに積極的に問題を表わそうとした。 それがまさに「期間制教師労組」だ。 さらに努力して任用試験を受ければ良いではないかと言う人々は、 相変らず誰かは期間制で再び困難な中で働くという事実を隠し 「私さえ違えばいい!」と叫ぶ人々だ。 期間制教師は個別の身分上昇の道を選ぶのではなく、 あるいは沈黙して現実の後に隠れるのではなく、 この現実を変える方式を選んだ。 強固な雇用階層制社会の中で弱者の位置にいる期間制教師が労組を作ったのは、 こうした歪んだ現実を変える最も重要な力だ。 期間制教師労組は前途がとても険しいだろう。 期間制教師は現在、法律によって「教員」として認められている。 労働組合を作った瞬間、期間制教師労組は「現在教師ではない者」を組合員にしているという理由で「法外労組」になる可能性が高い。 雇用と解雇が繰り返される期間制教師の境遇上、どうしようもない事だ。 全教組が解雇者を抱えているという理由で法外労組になったのと同じ状況だ。 そして4万人を越える期間制教師の大多数は、自分を表わすことを敬遠するだろうし、 それで相変らず少数の組合員しか加入しない労組として始まることになる。 しかし、こうしたすべての悪条件の中でも、労組を作ると勇気を出した期間制教師たちは、 他の人々に頼らず、自らが自らを代表して、教育の現実を正すと宣言する。 平等な教室で平等な教育が育つ。 誰もが不安にならず、未来の夢を見られる所でこそ、 学生たちも自分の人生を設計することができる。 しかし社会がすでに不公平なのに、なぜ学校だけが平等になるだろうか。 すでに社会は不安なのに、学生たちがその不安を内面化しないわけにはいかない。 重要なことは、不公平な構造が間違っていると話し、自らそれを変えようと努力する人々が学校で学生たちを教えているという事実だ。 階層化された構造で弱者の位置に置かれていても、 この現実に屈することなく変化を作ろうとする人々が その学校の構成員として存在しているという事実だ。 これがさらに多くの学生にインスピレーションを与え、勇気を出させるだろう。 1月6日に創立した期間制教師労組の設立を祝い、喜んで連帯する。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2018-01-16 17:49:13 / Last modified on 2018-01-16 17:49:16 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |