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韓国:ソウル市、退出公務員の選定基準で人権侵害
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「ソウル市、退出公務員の選定基準で人権侵害」

人権委、ソウル市長と行安部長官に再発防止勧告

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2008年10月02日12時29分

退出公務員基準「抽象的で主観的」

国家人権委員会(人権委)は今日(10月2日)、ソウル市が公務員退出制の一環とし て進めている『現場是正推進団』のプログラムが「該当公務員の人格と名誉、 個人の自由と権利を保障していない」と指摘した。そのため人権委はソウル市 の呉世勲(オ・セフン)市長に再発防止対策の用意を、行政安全部のウォン・セ フン長官には地方自治体の人事業務の遂行にあたり、類似の人権侵害事例が発 生しないように指導、監督することを勧告した。

人権委が指摘した現場是正推進団の『人権侵害』の事例はまず構成の基準だ。 人権委の調査の結果、ソウル市は現場是正推進団の構成の基準を、△勤務怠慢者、 △組織内の和合を害する者、△品位およびイメージを傷つけた者、△奉仕の気持が 不足している者と提示した。これに対して人権委は「ソウル市が定めた基準は 抽象的で主観的」と指摘した。

ソウル市は昨年3月「勤務態度が悪かったり能力が劣る職員」を退出させるとし 『現場是正推進団』構成を発表した。当時、ソウル市は室、局別に職員の3%を 義務的に『退出候補』として提出させた。このようにして抽出された1397人の ソウル市庁職員に対し、ソウル市は室、局、事業所長に『一緒に働きたい職員』 を指定させ、これに指定されなかった129人が退出優先対象者として選ばれた。 この過程で人気投票や、さらにクジなどもあったという。

そのため公務員労働者は「客観的な資料もなく行われる退出制は、公務員のコ ネ作りを強要する」と批判してきた。

「現場是正推進団の再教育プログラム、人格的な侮蔑感を与える」

▲公務員労働者たちは「客観的資料もない退出制は公務員のコネ作りを強要する」と批判してきた。/チャムセサン資料写真

このようにして構成された現場是正推進団の再教育訓練は、長期間の草むしり やゴミ処理など、ほとんどが現場労働を中心に構成されている。これに対して 人権委は「ソウル市は構成員の不誠実で安逸な勤務態度を改善する再教育プロ グラムだと主張した」とし、しかし「事実上、懲罰的な手段として運用され、 対象公務員に人格的な侮蔑感を持たせて法令で定められた教育訓練の要件を具 備していると見るのは難しいと判断した」と説明した。

こうした指摘はソウル市の独自の評価でも出てきた。ソウル市が今年、2次現場 是正推進団を選定するにあたり作った『2007-2008教育プログラム比較』では、 2007年のプログラムの問題点として、△草むしりなどの現場業務中心の懲罰的な 退出プログラム、△非専門的、単純記録の水準の人材管理、△画一的な集合教育 中心に職務力量向上の効果が不十分、△心理的に萎縮させる肉体労働中心の肉体 的労働による強要された変化などを問題点として指摘した。

草むしりで全国縦断徒歩巡礼が補完?

これについて人権委は「ソウル市が2007年の現場是正支援団では、2007年度と 違って選定方式と教育プログラムの内容がかなり補完されたことを確認した」 と明らかにしたが、今年の8月に現場是正支援団に指定され、再教育を受けた公 務員アン某氏の死亡事件が発生しており、議論は続くものと見られる。

ソウル市は2008年現場是正支援団を進めるにあたり「昨年の市民公園環境整備 (草むしりなど)活動を『産業体勤労体験』および『農村助け合い』などの民間 分野の現場体験活動に再編し、『護国現場体験全国縦断徒歩巡礼』を新しく導 入する」と明らかにした。

死亡したアン某氏は、腎臓ガンの手術の経歴があったが『護国現場体験全国縦 断徒歩巡礼』に参加するなど再教育プログラムを受け、体調をこわして年休で 休んでいるとき、自宅で突然死亡した。これについて同僚は「現場是正支援団 の教育によるストレスで死んだ」とし「結局は人を殺した」と悲しんでいた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-10-08 01:16:02 / Last modified on 2008-10-08 01:16:05 Copyright: Default

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