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韓国:公務員退出脅迫プログラムが始動
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「公務員退出脅迫プログラムが始動」

ソウル市、勤務態度が悪い公務員3%義務化退出

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年03月09日16時11分

ソウル市、退出候補を義務的に3%指定しろ?

勤務態度が悪かったり能力が劣る職員を、ソウル市が単純現場業務に投入する 現場是正推進団を作ると言っている。これに対して公務員労働者は「常時的な 構造調整政策」として強く反対し始め、問題になっている。ソウル市は一歩進 んで室・局別に職員の3%を「退出候補」として義務的に提出させ、公務員労働 者との対立がさらに激化している。

全国公務員労組ソウル特別市庁支部は「少数の遊んでいる不良公務員退出とい う名目で、ほとんどの公務員をいつでもこうした構造調整の枠組みに入れられ るという脅しであり、公務員退出脅迫プログラムが始まった」とソウル市の今 回の政策を強力に批判した。

麻浦区支部はさる2月麻浦区庁が進めた退出プログラムである「特別管理制」に反対して闘った結果、結局麻浦区庁は特別管理対象を1人も決めないことにした。/全国公務員労組麻浦区支部

主観的基準、3%義務化... 「むしろ行政の能率は低下」

ソウル市は15日までに転出者名簿を作成して通知させるものと言われている。 しかし3%の義務化で提示された退出候補選定は、その基準そのものに問題があ ると公務員労働者は指摘している。ソウル市が提示した「現場是正推進団」の 基準は、組織の和合を顕著に低下させた者、公務員の品位を傷つけた者などで、 非常に抽象的で主観的なものだ。結局、退出候補は局・室長の職権で選ばれる ことになるという主張を裏付ける。

また全国公務員労組ソウル特別市庁支部はソウル市庁がこうした退出プログラ ムを始めた理由を「今年、行政自治部による総額人件費限度額が申請額より少 なく、実際の執行過程で財源で苦しめられることになり、その不足分を埋める ために人材縮小プログラムの運用が避けられなかった」と説明した。結局政府 が推進する総額人件費制が現実で構造調整として現れているのだ。

全国公務員労組のヤン・ソンユン、ソウル本部事務局長は「公務員規定案に懲 戒手続きなどを強制できる条項があるのに、全職員を対象としてこうした退出 政策を取るのは、結局構造調整をするという意志の表現だ」とし「このような ソウル市の政策はむしろ公務員労働者に負担を感じさせ、行政能率を低下させ てサービスの質を低下させる可能性が高い」と指摘した。

このような公務員退出政策はすでに1月、蔚山市庁と蔚山南区庁が5級事務官待 機発令、下位職左遷者、是正支援団による問責人事、職級無視人事発令などを 断行したことを始めとし、2月にはソウル麻浦区庁が公職非適格者または不親 切公務員に指定されれば職権免職できる人事制度を用意し、労組の強力な反対 にぶつかって挫折している。

全国公務員労組ソウル本部は現場是正推進団を無力化するために12日の記者会 見を始め、全組合員を対象に共同行動を作り出す予定だ。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-03-11 22:29:50 / Last modified on 2007-03-11 22:29:51 Copyright: Default

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