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ソウルで行われた大規模な世界化反対集会とデモ
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[反WEF]アジア反世界化デモ隊、新羅ホテルへ進出を試みる

警察、新羅ホテル入口を 警察バスで源泉封鎖

14日から アジア民衆会議開催

メディアチャムセサン

▲新羅ホテルへの進出を試みる反世界化デモ隊と警察が激烈に攻防を行っている。

ビデオ「反世界化デモ隊新羅ホテル進出を試みる・体当り」 RealMedia WindowsMedia

ビデオ「持てる者らだけの祭りに反対する! RealMedia WindowsMedia

[3信:7時]反世界化デモ隊解散、14日からアジア民衆会議開催

新羅ホテル進出を試みた反世界化デモ隊は、 6時50分頃、反世界化闘争を終えて解散した。彼らはこの日、 闘争決議文の中で「貧困と戦争の世界化を促進する世界経済フォーラム反対、 盧武鉉政権の新自由主義と戦争参加政策反対、 米国中心の軍事的世界化に反対、 イラク派兵反対」等の決意を明らかにした。

これに先立ち、反世界化のデモ隊は世界経済フォーラム 「アジア戦略洞察円卓会議」への抗議書簡の中で 「われわれは今日、新羅ホテルで開かれる世界経済フォーラム アジア円卓会議に反対する」、「私たちの暮らしをさらに破綻させるような アイディアと政策が生産されるこの会議をすぐに中断しろ」と要求した。 彼らはまた「あなたたちは、この会議がアジアの繁栄と平和のためのものだと 言うが、そんなことは真っ赤な嘘だ」と糾弾、「われわれはこうした あらゆる悪行を、アジアでもっと上手にやろうと主張するこの会議に 断固反対する」と明らかにした。

反世界化のデモ隊はまた「盧武鉉政府は、金持ちのカクテルパーティーで 新自由主義と派兵の正当性を得ようとしている」と糾弾し、 「盧武鉉政府と保守政治家たちは虐殺派兵占領派兵のために、 韓国の若者達を死地に追いやろうとしている。 韓国政府は派兵計画を即刻撤回しろ」と要求した。

一方、この日のデモに参加したアジアの民衆と社会運動活動家は、 「世界経済フォーラム東アジア首脳会議反対共同行動組織委員会」の 主催で14日から高麗大で始まる「アジア民衆・社会運動会議」に参加して アジア民衆運動の団結と連帯を模索する計画だ。

[2信:6時]反世界化デモ隊、新羅ホテル進出体当り開始

13日午後、大学路で集会を開き、午後4時頃に新羅ホテルに入る 東大入口駅6番出口に到着したアジアの反世界化デモ隊は、 東大門運動場で決意大会を終えた露天商4千人あまりが加勢して 1万5千余人に増えた。

警察は、新羅ホテル入口への道路に警察バスを横一列に停めて阻止線を確保した。

警察阻止線の一番手前では、韓総連、全国学生連帯会議などの 学生達で構成された死守隊100人あまりがバスの前で機動隊と対峙し、 参加者は政治演説を始め、また決意大会を進行した。

4時40分頃、全国民衆連帯のチョングァンフン議長、全農のムンギョンシク議長、 民主労総のイスホ委員長等の代表団が抗議書簡をわたすために 新羅ホテルへ向かったが、WEF事務局は抗議書簡を受け取らなかった。 代表団は新羅ホテル入口で記者会見を開き、抗議書簡を朗読して帰った。

5時10分頃、代表団が抗議書簡を渡せずに帰ってきたため、 学生達を中心に新羅ホテルへの進撃が始まり、これを防ごうとする警察との 衝突が始まった。学生達は、警察阻止線の右側、東大入口6番出口方向から 進出を始めて警察との間で体当りが行われ、 警察阻止線の左側は全国露天商連合の死守隊が警察と体当り喧嘩を試み、 一度は警察が右側から押し寄せてくることもあった。

5時45分頃に警察側が「これ以上暴力デモを許さない」という案内放送を行った後、 反世界化デモ隊と警察との間にまた激しい衝突があり、 警察阻止線の右側からの進出を試みた学生多数が負傷し、 警察の盾が頭に当たったある学生は病院に緊急後送されることもあった。

6月13日反世界化デモで会ったアジアの活動家たち

土松 (50、日本〈脱WTO草の根キャンペーン〉)

日本の労働運動は現在50〜60代が主導するというしょうがない状態になって しまった。最近日本は農業、教育、食糧主権、食品安全に関して 反世界化の流れが少しずつ出てきている。 われわれは反戦、反世界化だけでなく構造調整に反対する。 日本は現在若者達の雇用問題が深刻で日本若者の20%は結婚もできない フリーターに分類されている。

しかしまだ新しい社会を作る意識が形成されていない。 若者達が、自分が置かれている暗たんたる現実が世界化の問題と直結している ことを知らなければならない。

日本は80年代から90年代にかけて運動の歴史が途切れてしまった。 政府とマスコミが一体になって運動を歪曲し、 急進的運動勢力を社会不安勢力、過激派と罵倒する宣伝を恣行した。 その結果、いまは自分の問題を自ら語ることもできないような社会になった。

しかし最近は少しずつ私たちに相談する若者達が増えている。 幸運にも若い友人たちが集まって 非正規職とアルバイトの組織委などが組まれている。

日本はソウル行動を準備するために4月頃から30団体ほどが含まれた 組織委を設けて活動を始めた。 日本の若者は現在非正規職労働者や大学を卒業しても働き口がないことが多い。

私たち〈脱WTO反対草の根キャンペーン〉は、 96年からソウルを訪問し、11月の労働者大会に参加してきた。 ソウル行動のために4月から30あまりの団体がネットワークで交流をした。 日韓FTAの深刻な問題は、日韓が共同で戦争を起こしているということだ。 教育開放と大学の独立法人化などの公共サービス開放は、 日韓が共同で推進している。 日本も構造改革特区法を通過させ、自治体が逆に政府に圧力を加えている。 日韓の資本と政府が意見を統一して民衆を攻撃するために、 民衆の国際的連帯が必要だ。

現在、東アジアでは、日韓だけがFTAに反対する運動を行っている。 したがって日韓FTAを中止させる闘争を展開するのであれば、 東アジア全般で進められる交渉を中止させる契機になるはずだ。 われわれは日本に戻って今回のソウル行動を訴えるはずだ。

日本では今日(6月13日)、ソウル行動に合せて 「イラク戦争反対と朝鮮半島平和」のための1千人規模の反戦デモが開かれる計画だ。 日本で朝鮮半島の平和を主題に集会を開くのは、 小泉が朝鮮半島の緊張を利用して軍事大国化を推進しているからだ。 日本でもますます反世界化と韓日FTA反対、戦争反対の問題が集められて 行動が組まれている。このような反戦平和行進は、 昨年の9月にカンクンの精神を受け継いで始まった 9月13日世界行進の日以後、定期的に続けられている。

秋本(日本、ATTAC JAPAN)

ATTACは市民のために金融投機資本に税金をかけるように圧力を加える機関だ。 %はその税金の比率を象徴する。 韓国も経済危機の時、ジョージ・ソロスが投機資本を短期間で移動させるとい ういたずらをし、国家経済ががたがたになるということがあった。 そのような投機性資本に税金を賦課しようということだ。 ATTACは1998年にフランスのルモンド・ディプロマティークという雑誌の編集長が 超国籍資本に税金をかけようという主張を展開し、 全世界の反応を呼び起こした。

ATTACはそのアイディアに着眼し、その年に結成された国際的組織だ。 超国籍資本にかける税金運動は一つの国で制定しただけでは限界があるため、 国際連帯で活動する。英国では今、国会議員署名などを率いて 具体的に進められている。日本では超国籍資本に税金をかける トービン税に対して地域議員の意見を聞く作業を進めている。

ジャヤ、(インド、〈人と運動(PEOPLES AND MOVEMENT〉)

私たちの団体は民衆健康運動の団体で、ムンバイから来ることができて 幸せだ。この団体はインド全域の600以上の組織を包括する団体で、 数万の人々によって組織されている。現在私たちの団体の最も重要な問題は、 イラク戦争反対、米軍のイラク撤収、イラクをイラク国民に戻すことが第一で、 第二はパレスチナの連帯闘争に対するイスラエルのシオニスト的弾圧に 反対することだ。そして最後は新自由主義世界化政策を中断させることだ。 この中に医療制度の私有化に対する反対が含まれている。

健康団体だが、戦争反対運動を第一にしている。 それは命より尊いものはないからだ。 イラク人とパレスチナそしてさらに多くの紛争地域の人々の命を生かすために 政府が医療の私有化を中断して保健により多くの金を使うことが、 今すぐになされるべきだ。(保健医療労組団体連合ウソッキュン政策局長)

ガリ・マルティネズ(フィリピン、〈フィリピン移住労働者インターナショナル〉)

フィリピンは現在成人の50%以上が失業状態で、 フィリピン人の中800万人が外国の移住労働者として働いている。 われわれはそうした800万のフィリピン移住労働者とともに運動しようとする。

反世界化のデモで会った人々

医療公共化に反対する人々.保健医療団体、 民医連などさまざまな医療団体、AIDS人権会合等は、 医療開放に反対する行列を作った。 保健医療団体連合のウソッキュン政策局長は、 我が国は現在WTOに医療市場開放譲歩案を提出していないが、 仁川経済特区地域には既に外国との合弁の形態の病院が入って 非営利機関を営利法人化する動きを展開しており、 9月の立法を予定していると明らかにした。

ウ局長は続いて病院の営利法人化は民間医療保険制度の導入と 直結していて、民間医療保険が導入されれば公共医療保険の恩恵は 今よりもっと水準が下がるだろうと語った。 民間医療保険が導入された南米は、10%の富者が公共保険を萎縮させ、 医療保険恩恵が大幅に縮小されたと明らかにした。

密室で行われる公共部分のFTA交渉は、 医療開放、病院営利法人化、民間医療保険導入を意味し、 われわれが入手した政府文書によれば韓中FTAの中では完全な 医療開放を推進しようとしていると述べた。

一方、ソウルで上京闘争をしている錦江化繊労働組合の150人の 労働者たちも本隊列に合流した。彼らは工場の売却による 雇用継承保障を要求して83日目の闘争している長期事業場の組合員で、 現在は民主労総裏の公園で野宿をしながら闘争している。 彼らは6月までの3か月間を資本の集中移動がなされる時と見て 買収する資本にもわかるように戦線を広げようという目的で 上京闘争を始めることにしたと述べた。

[1信:2時30分]反WEF共同行動、「アジアは商品でない。われわれは商品でない」

13日午後2時30分、大学路では 世界経済フォーラム東アジア首脳会議反対共同行動(以下共同行動)決意大会が ソウルで上京闘争を行っている保健医療労組組合員と 錦江化繊労働者等労働者、全国の面郡単位から上京してきた 農民、学生と個別の参加者まで、1万人程度の参加でWEF反対闘争本行事が開かれた。

30分ほど行われた今回の行事でチョングァンフン民衆連帯常任代表は 大会辞の中で「世界経済フォーラム東アジア会議は アジアの平和と繁栄のためのものでなく、 アジアの緊張(戦争)と独占のためのもの」だと共同行動の背景を説明した。

またチョン代表は 「超国籍資本は世界貿易機構を武器として、 資本市場、武器、コメをはじめとする穀物、医療、教育、基幹産業、 知的財産権、そして水までも独占して、 利潤のためには地獄までも行って開放しろと言う」 と超国籍資本の攻勢的様相を批判し、 「世界の民衆は反戦反世界化のために連帯闘争する」と語った。

次の演説者として登壇したイスホ民主労総委員長は 「戦争は力が強い国が弱い国を踏み潰すこと」と前提を語った後 「日韓間FTAが締結されれば結局は力が強い日本に食われる 経済戦争に足を踏み入れることだ」と主張した。

全国農民会総連盟のムンギョンシク議長は 「WTO、国際財閥と米国は全世界の資本を全て占有しながら 私たち民衆の食糧まで奪おうとしている」と食糧主権への資本の攻勢を指摘した。

最後の演説者として舞台に上がった民主労働党の段炳浩議員は、 「資本の新自由主義は全てを破壊する程に進められて、 世界は人類が負担できない貧困の時代に立ち入った」と主張し、 「資本の世界化に反対して人間の世界化のために 民主労働党が率先して闘争する」と明らかにした。

関連記事 "ソウル行動のページへ":/worldnews/korea/issue/200406antiwef

2004年06月13日17:43:19

"原文":http://cast.jinbo.net/news/view.php?board=news&id=30548&page=2

翻訳/文責:安田(ゆ)


Created byStaff. Created on 2004-06-16 20:04:40 / Last modified on 2005-09-05 05:18:20 Copyright: Default

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