ギリシャ国営放送閉鎖、全面ストライキと独立放送で対抗

連立政権パートナーも批判...「放送労働者ではなく、総理を解雇しろ」

6月11日、ギリシャのサマラス総理による国営放送ERT閉鎖方針の後、ギリシャの労働者たちが反撃に出た。放送労働者たちは、自らの独立放送を製作する一方、全労働者がゼネラル・ストライキで放送局閉鎖撤回と総理辞任を要求している。

ギリシャの労働者たちは6月13日(現地時間)、全国的なゼネストで国営放送 ERTの閉鎖に反対し、デモを行った。アテネでは列車とバスの運行が止まり、 公共機関も門を閉めて病院は急病患者しか治療しなかった。

▲ギリシャ国営放送ERTの労働者が放送局占拠中に休息を取っている。［出処:http://www.zeit.de/画面キャプチャー］

外信によれば、サマラス総理は11日、三つのTVチャンネルと六つのラジオチャ ンネルを運営してきたERTを電撃的に閉鎖すると発表した。彼は公営放送が民営 放送より効率が低いという理由で、このような方針を打ち出した。

実際、12日にERTの放送が止まり、この放送局の労働者2500人が一瞬にして雇用 を失うことになった。BBCとドイツのベレなど、ERTに番組を送ってきた国外の 放送局も被害をこうむった。

しかし、ギリシャの民放をはじめとする言論労働者が12日、直ちにストライキと デモを行い、政府を圧迫した。

13日、全国的にゼネストが行われる中で、数万人がアテネ北部にある放送局の 本部でデモを開き、政府退陣を要求した。彼らは「ERT職員ではなくサマラスが 解雇されなければならない」と叫んだ。

さらに、ERTの記者と技術陣は放送局のビルを占拠して放送を続けている。 これらの番組は多くのインターネット・ポータルと共産党放送局の「902」 チャンネルに転送されている。

政府は「902」チャンネルがERT労働者の放送の送出を続ける場合、これも 遮断すると明らかにした。

しかしサマラス総理の連立政権パートナーである全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と 民主左派(DIMAR)も批判的な立場だ。

そのため17日、サマラス総理は緊急会議を招集した。ギリシャのマスコミ各社は 連立政権崩壊の可能性も排除していない。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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