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プレカリアートユニオン:解決報告&組合員の手記 労災問題・賃金不払い問題をPU加入から4か月で解決
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プレカリアートユニオンの清水直子です。
組合員Sさんの解決報告です。

解決報告&組合員の手記 労災問題・賃金不払い問題をPU加入から4か月で解決
https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2025/03/15/151028

 2024年11月にプレカリアートユニオンに加入し、2025年2月28日に早期和
解する運びとなりました、組合員のSと申します。
 わたしは2022年6月に設備メンテナンス会社で内勤営業職として入社し、内勤に本
採用になって3か月ほど経過したところで外勤営業職へ異動。部署の数名の管理職からは
45時間以内に残業を必ずおさめるように業務命令があり、過度なサービス残業を強要さ
せられておりました。
 毎週、会議という名を借りた洗脳場で、社長からの過度な要求やミッションを会議のた
びに設定され、ノルマの年間のベースが高額かつ、3か月毎に数百万単位でノルマが増え
、ノルマ必達のプレッシャーを与えられ、作業時間も増え、過労死ラインの月80〜10
0時間超えの長時間労働が常態化しておりました。

■不眠とストレスと胃痛に悩まされる日々
 平日は寝る時間が取れない、休憩も取れない、どれだけ仕事をしても終わらない、休日
でも顧客から作業依頼の緊急電話に対応と、頭の中では危険という文字と赤信号がビービ
ー鳴っているような感覚を覚えています。日々、疲労と
ストレスと寝不足がたまり、朝はふらふらしながら、死体のように出勤していた記憶もう
っすら残っています。
 このような状態を3か月過ごした頃には、すっかり胃痛が慢性化し胃痛薬を飲んでも効
かない状態にもなっていたのは言うまでもありません。

■一回目の休み
 2023年5月には胃の激痛で一週間ほど力が全く入らず、体が動かなくなり、寝たき
り状態突入。寝不足からなのか謎の高熱に襲われていても、電話があれば顧客対応をして
おり、既にこの頃には正常な判断力と思考力は奪われていて、半ば強制的に絶対に仕事に
穴を空けてはいけない等の脅迫観念にも侵されていたのだと思います。
 精神的にも追い込まれていながらも、頭は超ハイテンションでいわゆる躁状態、身体は
グロッキーでうつ状態で、いつか死ぬのでは?と、帰宅する電車を見ながら思ったほどで
した。

■休職〜回復〜担当顧客増加
 一回目の胃痛は5月中に回復し職場復帰しましたが、1か月経たないうちに重要顧客の
担当を任され、あー「終わった」と「子どもが生まれてくるから負けられない」の葛藤が
ありながら
も、なぜか余裕で出来ると謎の(躁状態)自信が沸き上がってもおりました。
 夏場の繁忙期に突入し、まわりの仲間が精神疾患で倒れ休職していくなか、激烈で苛烈
な忙しさによって、自身も止めの一撃をさされ、2023年8月に休職に至りました。胃
の激痛、精神も思考も霧におおわれている感じで、呂律も頭も回らない状態にもなり、失
神して寝ては起きての繰り返し、這いつくばってトイレに行ったのも記憶に新しく、今で
も思い出したくない辛い記憶です。

■退職から組合加入までの道筋
 会社は退職勧奨のなかで、「見通しが無いので休職延長はできないが、体調治して、ま
た戻ってきなさい」等の言葉で、いつでも戻れるという誘導をしてきており、判断力が低
下している状態すらも利用して、会社は寛大な措置を講じているような素振りでしたが、
やはり精神疾患を発症している本人はそのことに気が付いてもいなかったので、まんまと
退職に至ってしまい、「自己都合退職」と離職票に記載してあるのを見て、初めて自分に
不利な状態にあるのだと気づきましたが、あとの祭りでした。
 退職後にすぐ行ったことは、自力での労災申請と未払い残業代の請求でした。
 違法な強要をする会社なので当然に労災申請に協力的では無く、会社記入欄に署名する
と言っておきながら2か月待たせた挙句、申請自体を拒否回答し、労基署には残業は過少
であったと虚偽の報告もしており、この頃には怒りを通り越し呆れと恨みに頭が支配され
ておりました。
 余談ですが、最初は私も自力で動ける精神状態ではなかったため、弁護士に依頼し、未
払い残業の争いをしておりましたが、依頼先がいわゆるA・B・C大手弁護士事務所で、
自分たちの利益最優先と超早期解決優先で、請求書を1枚送って相手方から拒否の回答書
を貰っただけで、「交渉失敗でした」というような程度の弁護士でしたので即解任しまし
た。
 自身もここまで自力でやってきたのだから、ユニオンに入って労使交渉をした方が良い
かもしれないと思い、ユニオンを探している中でSNS発信をしているPUにたどり着き
、相談に乗っていただいたなかで、書記長の稲葉さんから、自分が主役となって会社と交
渉をしていくことで、会社側に対して直接行動と団体交渉を背景に、本気で臨むんだとい
う姿勢を見せられるから「有利に交渉できる可能性がある」と、教えていただいたのがき
っかけで加入しました。

■精神疾患の労災認定後、超速和解
 ユニオンへ加入してすぐに、組合員仲間の争議内容についての会議の場があり、そのな
かで同じように会社から不当な扱いを受けていたり、一緒に闘うから大丈夫という言葉や
、私とほぼ同じ境遇で和解を勝ち取った経験があるから安心して、という言葉もいただけ
て、心強く思えました。
 実際に組合の仲間に協力いただき、会社に多人数で直接申し入れに訪問したことで、会
社は想定外の事態に陥り、街宣車での抗議行動の威力もあり、交渉を有利に進めることが
できました。
 労災申請でも労災の回答が出る寸前に、追加資料作成に協力してくれたことや労基署担
当との打ち合わせが行えたことで、労災合否発表寸前で「労災認定」を勝ち取れました。
 認定がされたということは、裁判をしたとしても行政としての解釈のため、大いに有利
に働く可能性もあることから、会社側は無駄に引き延ばすよりも、即和解した方が費用面
や会社へのダメージが少なく済むと判断に至ったことから、団体交渉も実質1.5回のみ
で解決となり、謝罪、全面降伏、和解案丸のみという完全勝利を掴み取りました。
 組合の仲間がいたから、皆が協力してくれたからこその勝利だと実感しております。
 本当に皆様ありがとうございました!
 今後は悩みを持つ仲間の支援をしていきますので、改めましてよろしくお願いいたしま
す。
 S(組合員)


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【動画】プレカリアートユニオンで仲間を3人助けようと思った理由
https://youtu.be/LZPhQYeYYRw?si=N4NTeg6IRPhBBuxn
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