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ロシアのウクライナ侵攻から3年、日比谷集会デモに600人が集う
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 「ウクライナに平和を! 核兵器を使うな、原発に手を出すな」と訴える集会が2月24 日午後、都内であった。会場の千代田区・日比谷野外音楽堂に市民、労組ら600人が 集まった。「さようなら原発1000万人アクション」「戦争させない・9条壊すな!総 がかり行動実行委員会」らの共催。ウクライナへのロシアの侵攻開始から24日で丸3 年のこの日に合わせた。

 ノンフィクション作家の加藤直樹さんは開催にあたって「『侵略反対』の横断幕を 掲げた私たちの隊列に合流してください。大国の権力者でもない、ただの市民である 私たちには、声を上げることしかできませんが、それでも今、声を上げることが大事 です。ウクライナに関わることについて、これまで迷ってきた人も、ぜひ一歩の勇気 を出してください」と呼びかけた。

 「チェルノブイリ子供基金」顧問の黒部信一さんは、「私たちは被災した子供たち を支援してきた。ウクライナも、そして福島でも。チェルノブイリ原発事故で被ばく した当時の子供たちが大人になって子供を産み、被害が続いている」。「日本からは 現地への直接のルートがなく、周辺国の協力を得てきたが、戦争で現地の医療は崩壊 している。ホルモン剤の提供など医療的な支援も難しくなっている」。「私たちはロ シアにもウクライナ政府の側にもつかない。あくまで子供たちを守ろうとしている」 と語った。

 この発言に加えて、ウクライナ北部オブルチの子どもたちの作品を集めた「戦禍の 子どもたち〜ウクライナの絵画展」が、野音からすぐの東京新聞本社玄関ロビーで開 催されていることが紹介された。

 「憲法共同センター」の石川康宏さんは、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協に ついて触れた。被団協は被爆者の立場から長年にわたり、核兵器廃絶の運動を地道に 続けてきたこと。授賞式が開かれたオスロ現地では、受賞者と一緒に写真を撮るため 市民の長蛇の列ができたこと。ノルウエーからの帰路の飛行機内では、航空会社の判 断で代表団の座席が、エコノミークラスからビジネスクラスへと格上げされたこと。 帰国後の石破総理との面会では、時間がわずか30分。コップ一杯の水しか出されな かったこと。石川さんは核兵器と戦争そして被団協への対応一つ見ても、日本政府と 国際社会とでは、あまりにかけ離れている現実を指摘した。

 「さようなら原発1000万人アクション」の藤本泰成さんは、「ウクライナで今も寒 さに震える人びとは、『停戦』をどう考えるのか」と切り出し、「侵略する側もされ る側も大きな犠牲を払う。停戦合意にはウクライナ市民の声が反映されるべきだ。国 際社会がなすべきことはウクライナの復興だ」と力を込めた。

 暖かな午後の日差しが降り注ぐ日比谷野音に、色とりどりの幟旗があった。集会後 参加者は、東電本社前を通って数寄屋橋、鍛冶橋駐車場までデモ行進をした。(Y)


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