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韓国民主化闘争連帯院内集会開かれる/戒厳令をはね返した強さに学び連帯しよう!
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尾澤邦子

 2月5日、参議院議員会館講堂において、韓国民主化闘争連帯院内集会が行われました。

 主催者あいさつで金性済(キム・ソンジュ)さん(日韓和解と平和のプラットフォーム書記)は、「昨年12月3日の韓国の戒厳令に対し、日本で緊急記者会見を行い、民主化闘争に連帯する声明を出した。その賛同署名は140団体集まった」と報告しました。

 韓国から来日した、ユン・ソンニョル即刻退陣社会大改革緊急行動共同議長のパク・ソグンさんと、韓国YMCA全国連盟事務総長のキム・ギョンミンさんから報告がありました。パク・ソグンさんは「昨年11月、ユン政権退陣を求める多くの人々がその流れをひとつにした。12月14日には200万人が国会前で集会を行い、ユン弾劾を行った」と話しました。

 また、韓国オプティカルハイテック労組のチェ・ヒョンファン支会長(写真上)が、日東電工の一方的な清算と集団解雇、団体交渉の回避などに対し、日本政府と国会議員が解決に取り組んでほしい、韓国の新しい民主主義のために連帯してほしいと訴えました。

 立憲民主党、共産党、社民党の各参加議員からあいさつがありました。

 12月3日、韓国で戒厳令に出くわしたフリージャーナリストの布施祐仁さん(写真下)が、当日の様子を報告しました。国会前で特殊部隊の車を市民たちが取り囲み、軍隊が車から降りられないようにしている様子などを見て、また若者が「大統領はこの国を壊そうとした。ぼくたち国民がこの国を守った」と話しているのを聞いて、本物の民主主義を見た思いがしたと話しました。

 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動共同代表の菱山南帆子さんは「韓国の民衆の力は強かった。戒厳令をはね返した。その強さを学びたい。アジアの市民のみなさんとスクラムを組んで連帯して明るい未来をつくっていきたい」と訴えました。

 閉会あいさつでピースボート共同代表の野平晋作さんは、「韓国の民主化闘争は、日本の植民地支配に対する抵抗の延長線にある。日本帝国主義に対する抵抗であり、それは日本の市民にこそ必要だ。韓国の民主化運動に賛同の声を上げるとともに、日本社会をそれに呼応できる社会へと変えていこう」と訴えました。

 参加者は会場満杯の180名と報告がありました。

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●「チェ・ヒョンファン支会長のあいさつ」

 私は韓国オプティカルハイテック支会長のチェ・ヒョンファンと申します。私は大阪ユニオンネットワーク所属の韓国オプティカルハイテック労働組合委員長でもあります。

 12.3 非常戒厳後、民主労総と市民の力でついに尹錫悦を逮捕させました。市民が「尹錫悦弾劾」を叫び広場に出てきたのは、戒厳令だけではありませんでした。尹錫悦政権の下で多くの労働者、市民が生存の危機に追いやられています。

 韓国オプティカルハイテック支会組合員も同じです。韓国オプティカルハイテックの親会社は日本の日東電工です。2022年に工場に火災が起きると、会社はメール1本で工場閉鎖を行い、私たちを解雇しました。

 日東電工は韓国政府から土地の無償賃貸や法人税の減免措置も受けました。日東電工には同じような工場が韓国にもう一つあります。私たちの工場製品はそこで代替生産し、私たちの雇用継承は2年以上も行っていません。

 日東は解雇だけで飽き足らずあらゆる損害賠償や差押えをかけて、組合員の通帳を差押え、自宅を競売にかける非人道的な仕打ちを行っています。

 これはOECD多国籍企業行動指針やビジネスと人権の基本原則のような国際規範だけでなく、日東電工自らの人権経営からも外れています。そればかりか日本の支援の人たちにもスラップ訴訟をかけています。私たちは日東電工を決して許すことはできません。

 日東電工が火災保険を懐にいれて燃えてしまった工場では、二人の女性労働者が屋上に上って闘いを続け、すでに1年以上も経っています。

 私たち組合員は広場で叫ぶ尹錫悦退陣だけでなく、「新しい民主主義」のために闘っています。腐った政治家が逮捕されるだけでなく、多国籍企業と国家が労働者をないがしろにしない人間の尊厳が守られる真の民主化を望んでいます。

 この場の日韓の国会議員と市民の皆さん、韓国の新しい民主主義のために、韓国オプティカルの闘いにも連帯をお願いします。ありがとうございました。


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