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村岡到:日本共産党への批判的投票を呼びかける
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日本共産党への批判的投票を呼びかける

村岡到 季刊『フラタニティー』編集長
一〇月一五日公示、二七日投票の総選挙にさいして、日本共産党への批判的投票を呼びか ける。
一〇月一日に成立した石破茂政府は、誕生後わずか八日後(最短)に衆議院の解散を強行 し、総選挙を実施することになった。自民党は統一協会との深い癒着や裏金事件(一〇万 円から三五二六万円の政治資金報告書への不記載議員が五六人。「東京新聞」一〇月一〇 日)が明るみに出ることによって、国民の大きな不信を招いている。日本を取り巻く国際 環境は厳しさを増し、国内経済は「三〇年の失速」にあえぎ、貧富の格差は拡大し、生活 に困窮する国民が増えている。にもかかわらず、日米軍事同盟の下で軍事費は増大するば かりである。岸田文雄政府は昨年末の閣議決定で二〇二三年度から五年間の防衛費を総額 四三兆円にすると決定した。この自民党に鉄槌を下さなくてはならない。総選挙はその絶 好のチャンスである。
言うまでもなく、投票だけが政治参加の手段ではなく、集会やデモへの参加、日常的な政 治批判も大切である。だが、投票を軽視して良いわけではない。投票権は、明治時代の普 通選挙運動など先人による命を掛けた努力の成果である。
だが、総選挙に際して、日米安保条約に明確に反対し強調しているのは共産党だけである。 それ故に、私たちは、共産党への批判的投票を呼びかける。投票用紙に候補者や政党名 以外のことを書けば無効票となるが、わざわざ「批判的投票」と書いたのは、その共産党 にも無視することが出来ない弱点が存在するからである。短いアピールでは一例を示すこ としか出来ないが、一〇日に発表された共産党の「総選挙政策」には「日米軍事同盟絶対 の『戦争国家』づくりを止め、外交の力で平和をつくります」とは明記されているが、「 自衛隊=違憲」とは書かれていない(「平和をつくる」よりも「平和の創造」が良いし、 この「総選挙政策」は〈政権構想〉として打ち出したほうが良い)。
また、立憲民主党に投票する人に対しては、同党への要望として「日米安保条約に反対す る」ことや今回は取り下げた「原発ゼロ」を明確にするように働きかけることを求めたい。 なお、日本維新の会や国民民主党は、野党と言うよりは準与党と分類すべきである。 総選挙の結果、自公が過半数割れとなり、立憲民主党主導の政権が成立する可能性が生ま れ、共産党がキャスティングボートを握った場合には、共産党は〈閣外協力〉すると明確 にしておく必要がある。

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