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困窮家庭の子どもたちへ/「冬休み緊急食料支援」でクラウドファンディング
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困窮家庭の子どもたちへ〜「冬休み緊急食料支援」でクラウドファンディング

竪場勝司

 困窮家庭の子どもたちの支援活動に取り組んでいる認定NPO法人キッズドア(渡辺由美子理事長)が、「冬休み緊急食料支援」のためのクラウドファンディングを11月12日から開始した。学校の給食がなくなる冬休み。米不足や物価高騰などの影響もあり、ますます厳しい状況に置かれている困窮家庭の子どもたちに、「クリスマスやお正月くらいは、栄養のあるものを食べさせてあげたい」と食料を送るもので、多くの人たちの協力を呼び掛けている。

栄養不足が続き、子どもたちに「病気にかかりやすくなった」などの影響も

 キッズドアが今年夏に行なった、困窮子育て家庭向けのアンケートによると、2人家族(親1人、子1人)の場合、約7割の家庭で1カ月の食費にかけられる金額は2万円台以下だった。また、栄養不足の状態が長く続き、世帯所得の低い家庭の子どもたちに、「風邪などの病気にかかりやすくなった」「体重が増えない」「身長が伸びない」といった影響が出ていることも、明らかになった。

 今回の「冬休み緊急食料支援」では、受験や進学でこれから家計に負担がかかる高校3年生、中学3年生、小学6年生、入学前の子どもがいる家庭に優先して、お米やレトルト食品、調味料などを届ける予定だ。この範囲に絞っても、キッズドアの「ファミリーサポート」に登録している対象世帯は約1250世帯にのぼるという。

 乳児のいる家庭からは「節約のために、粉ミルクを薄めて与えている」「ミルクの回数を減らすしかない」といった声が、キッズドアに寄せられている。今回の支援ではこういった家庭に向けた、粉ミルクの支援も実施する。

 キッズドアでは、困窮家庭で学びの機会を奪われている小学生から高校生の世代の子どもたちを対象に、無料の学習会を東京都近郊や宮城県内で実施しており、今回のクラウドファンディングで集まった寄付は、無料学習会の運営費などにも活用する予定だ。

 クラウドファンディングは12月27日まで実施予定で、2000万円を目標としている。

 理事長の渡辺由美子さんは「多くの困窮子育て家庭では、米不足や価格の高騰も追い打ちをかけ、厳しい生活が続いています。子どもたちは十分な栄養を摂ることができていません。そんな中で給食の無くなる冬休みがやってこようとしています。暖房も気安くつけられず、出かける先も居場所もなく、周囲はクリスマスやお正月の華やかな雰囲気に浸っているのにイベントらしいこともできない。そんな子どもたちの『食』と『心』を支えるための支援に、どうかご協力をよろしくお願いいたします」と話している。

 寄付の協力は https://congrant.com/project/kidsdoor/13554 から。


Created by staff01. Last modified on 2024-11-14 21:44:04 Copyright: Default

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