「9条の家」がオープン、41番目の「9条の碑」に | |
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「9条の家」がオープン、41番目の「9条の碑」に伊藤千尋10月30日、東京・杉並区で「9条の家」がオープンしました。建物丸ごとが9条の碑というわけです。オーナーは金野奉晴さん。僕も名誉館長という名のもとに、金野さんといっしょにテープカットさせていただきました。 金野さんは平和運動家を自認し、安保法制違憲訴訟やまなし原告団長でもあります。毎日、どこかでスタンディングをして3000日以上、スパイダーマンの扮装で街角に立つこともあるので、FBで見られた方もいらっしゃるでしょう。亡くなったお姉さんが住んでいた杉並区の洋館を所有することになり、最初は建物と壁の間に9条の碑を設置しようと考えました。しかし、スペースがあまりに狭く、碑を建てることができません。 それを聞いた僕が「いっそ建物ぜんぶを9条の碑にしたら?」と提案したところ、アッという間にそうなってしまったのです。金野さんは思い立ったらすぐに実行する人です。しかも、アイデアが卓越しています。僕は建物の壁に9条を彫りつけるのかなと思っていたのですが、そんな陳腐なことではなかった。なんとデジタル時代にふさわしいことを考えたのです。 建物の正面に大きな窓があります。その内側に大画面を置き、そこに憲法9条を常時、映すのです。さらには絵で描いた9条、映像で見せる平和など、デジタルならではの展開をしていくのだそうです。石碑の9条の碑と違って変幻自在、新時代の9条の碑といえるでしょう。画面だけなら「碑」ではありません。家全体が画面の外枠だと思えばいい。とても強固な石造りです。 僕が「9条の家」を思いついたのは、この建物の外見がコスタリカの首都にある国立歴史博物館に似ていたからです。この国が軍隊を廃止して平和憲法を持ったさい、「兵舎を博物館にしよう」をスローガンに掲げ、本当にそうしました。軍司令部から国立歴史博物館に変化したのです。建物そのものが平和の象徴です。ならばそれに形が似たこの家は平和憲法の象徴、すなわち「9条の家」にふさわしいと思ったのです。 オープニングのセレモニーには、都内はもちろん関東一帯から約30人が参加しました。金野さんのあいさつのあと、5月に「9条の碑」を完成させた調布市の「けやき合唱団」のみなさんが9条の歌を披露しました。さらに山梨県でうたごえ喫茶を開いている金野さん夫妻が、「第九」歓喜の歌のメロディーに憲法9条を歌詞として載せた9条の歌を歌いました。 2階はユーチューブで9条を発信する設備を取り付け、1階には11月から「9条カフェ」をオープンさせるそうです。ぜひ、立ち寄ってみてください。地下鉄丸ノ内線の新高円寺駅から歩いて5分。住所は杉並区梅里2−28−20。青梅街道から路地を南に150メートル入った住宅地です。「9条の家」と書いた派手な看板が下がっています。 Created by staff01. Last modified on 2024-10-31 09:39:22 Copyright: Default |