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トヨタは社会的正義を!24年目の争議を解決せよ!/フィリピントヨタ労組が来日
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*エド委員長(右)とジェイソン執行委員(トヨタ東京本社前)

動画(11分)

 現在、トヨタは「型式指定」を巡る認証不正が発覚しており、信頼が根底から揺らいでいる。世界ナンバーワン企業の裏側がどんどん明るみに出ているが、フィリピンの現地で行った「大量解雇・組合つぶし」こそ、もっと知られるべきだろう。

 フィリピントヨタ労組のエド委員長とジェイソン執行委員の2名が、5年ぶりに来日した。9月21日には横浜港町診療所で連帯集会が開かれ、22日にはトヨタ本社のある愛知で一連の行動が取り組まれた。そして、24日にはトヨタ東京本社で約1時間の面談があった。面談後の話では「わずかだが会社の動きに変化が出てきた」とのことだった。

 フィリピントヨタ争議は、ことしでじつに24年目になる。発端は2001年にさかのぼる。2001年に正当な選挙で選ばれたフィリピントヨタ労組に対して、トヨタは233名の組合員を解雇して組合を潰そうとした。現会長の豊田章男氏は当時現地会社の常務取締役として組合つぶしを指導した本人であった。組合の粘り強い闘いに、ILO(国際労働機関)はフィリピン政府に6度も是正勧告が出されたが、トヨタは勧告を無視し続けている。トヨタのこうした姿勢が、長期争議をもたらし、現地フィリピンの労働者を長い間、路頭にほおりだし苦しめてきたのだ。

 東京本社面談後にインタビューに応じたエド委員長によれば、現在もなお69名の組合員が争議を継続しており、不当に奪われた仕事・生活に対する「補償」を求めているという。これまでまったく門前払いだったが、この日の面談では、「要請内容をしかるべきセクションに伝える」という回答にまで前進した。もちろん予断は許せないが、これを手がかりに「より運動を強め納得できる解決をめざしたい」という。

 コロナがあり、今回の来日行動は5年ぶりとなった。お二人の年齢を聞くとエドさん53歳、ジェイソンさん50歳である。24年間たたかいの炎を燃やしてきた彼らだが、日本の活動家と比べれば「まだまだ若い」。エド委員長に改めて、会社への要求を聞いた。エド委員長はこう言う。「トヨタに対する要求は24年前から変わらない。不当に解雇された労働者に対して正義を実現してください。社会的正義を実現してください」と。ジャスティス(正義)という言葉が強く印象に残った。

 会社との交渉に同席した「フィリピントヨタ労組を支援する会」の田中實さん(写真上)は、元造船労働者だった。長年、支援を続けている思いを聞くと、「企業の横暴を許さない。とくに多国籍企業が海外でこんな横暴をやっている。これに対してたたかっている労働者を支援するのはあたりまえ。これは私たち日本人自身のたたかいでもある」と熱く語ってくれた。(M)

↓愛知行動の写真

*9月22日トヨタ名古屋オフィス前


*9月24日トヨタ本社前

〔関連資料〕
●2024年2月2日付「トヨタ自動車からの回答書」(pdf)
●2024年9月23日付「トヨタにあてた抗議・要請書」(pdf)


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