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5.1 日比谷メーデー、反戦メーデーの報告
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「国際連帯をもっとも破壊するのが戦争」〜イスラエル大使館前で「反戦メーデー」

「日比谷メーデー」動画(4分半)「反戦メーデー」動画(7分)

 例年、メーデーは「五月晴れ」と決まっていたが、ことしは雨。しかも本降りだった。記者は東京・日比谷野音で開かれた「日比谷メーデー」(全労協系/写真)に参加した。雨の影響もあり、参加者は2800人(主催者発表)で昨年の3500人を下回った。それは、天候だけでなく、労働運動の高齢化などで現役世代が減っていることも一因と思えた。

 主催者挨拶で、国労東京地本委員長の鎌田博一氏は、「雇用安定・社会保障・非正規・外国人・ハラスメント・女性差別・LGBT」など、日本の労働者を取り巻く厳しい状況を打破して、「だれもが安心して働き、生活できる社会の実現」を訴えた。同時間に全労連系の代々木メーデー(12000人)が行われていたが、日比谷メーデーアピールでは、「統一メーデー開催を求めていく」姿勢が強調されていた。ぜひ来年には実現してほしい。

 午後は、東京東部労組などが実行委員会を作った「反戦メーデー」が行われた。午後1時半すぎ、イスラエル大使館近くの歩道に100人近くが集まり、ガザでの即時停戦を訴えた。東京東部労組書記長の須田光照さん(写真上)は、労働者の国際連帯が8時間制を実現してきたメーデーの意義を強調し、「国際連帯をもっとも破壊するのが戦争。いまの戦争情勢に対して万国の労働者は団結してたたかおう」と声を張り上げた。社民党の福島みずほ・大椿ゆうこ議員も駆けつけた。福島議員は「いろんな問題はあるが、戦争を止める、戦争をさせない。これが今の政治の対立軸だ!」とズバリ指摘した。

 実行委員会は、イスラエルに対して「軍事攻撃の即時中止、ガザからの撤退」を求める申し入れ書を届けようと、大使館に近づいた。すると大量の警察官が立ちはだかり、行く手を阻んだ。理由は示さず「代表5人しか行かせない」という強硬姿勢。実行委員会側は「ここは歩道。法的根拠はない。行ってすぐ戻るだけだから全員行かせろ」と約1時間にわたり、交渉・抗議をつづけた。

 2人の国会議員はその先頭にたち「イスラエル大使館だけこんな扱いはおかしい。表現の自由を奪うな」と食い下がった。そんななか、リレートークがつづき大使館に向けて「ジェノサイドをやめろ」と、怒りのアピールが続いた。大椿ゆうこ議員は、警察に向かって「きょうはメーデー。警察官も労働者であり労働三権がないのはおかしい。こんな規制をせずに、一緒に考えよう」と迫った。

 激しい雨のなかの行動だったが、参加者の戦争に対する怒りがひとつになり、「たたかうメーデー」にふさわしい反戦行動になった。(M)


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