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311子ども甲状腺がん裁判〜二度目の証言台に立つ若者たち堀切さとみ
12月6日。東京地裁103号法廷で、311子ども甲状腺がん裁判が行なわれた。 がんを告知された後も続くつらい検査、つらい治療、手術後の苦しさ、再発の不安。「甲状腺がんは死ぬ病気じゃないから」という人たちに、彼女たちの言葉をぜひ聴いて欲しいと思う。何の落ち度もないのに、当たり前の日常が奪われ、いつまでたっても過去のものにならない。しかし、被害と向き合い続ける日々が、原告たちを成長させていることも明白だった。 20代のAさんは「放射能を気にする子と気にしない子に分かれていて、自分は後者だった。それでも県民健康調査はありがたいと思ってた。過剰診断だったと言われているが、それなら何のために検査したのか」と言った。 東電側の代理人は、がんと原発事故との因果関係がないこと、年間100ミリシーベルト以下では人体へのリスクがないことを繰り返した。UNSCEARの権威に頼り、つらつらと文書を読み上げるだけの35分間は眠気を誘うものだった。原告側代理人たちが毎回スライドを使って分かりやすく説明するのと対称的で、わざと分かりにくくしたいのだという印象だけが残る。
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