尾澤邦子です。(写真上)
尾澤孝司裁判へのご支援、ありがとうございます。
9月11日、判決でした。「罰金40万円」という不当判決。
「懲役刑にするほどの事案ではない」と「温情」をほのめかし、「未決勾留80日以上だか
ら1日5000円として相殺する」とのこと。尾澤さんは5月10日に逮捕され、12月27日に釈放
されるまで7か月半(231日)も勾留されていました。残りの日数はどうなんだと言いたく
なります。
朝8時半、さいたま地裁の前には、群馬や北海道からも心配した友人が駆けつけてくれ
ました。韓国からは韓国サンケン労組のオヘジン分会長、裁判で証人として立ってくれた
キムウニョンさん、韓国ワイパー労組のチェユンミ分会長、金属労組の国際局長、韓国オ
プティカルハイテク労組のチェ分会長が参加してくれました。
最後の判決公判くらいは大法廷でやるようにと、裁判所に申し入れていたにもかかわら
ず、中法廷での開廷。傍聴整理券の交付も1時間前の9時締切でした。90名が列に並びまし
たが、傍聴券を手にしたのは44名。9時を過ぎても尾澤さんを支援する人たちは裁判所に
来てくれ、参加者は100名を超えていたと思います。
10時開廷。刑事3部金子大作裁判長は、小さな声で「始めます」と。マイクも使わず、
聞こえない声で判決を言い渡しました。「罰金40万円」そのあとはよく聞き取れず、何を
言っているのかわかりませんでした。「不当判決だ!」と大声で叫んだ傍聴者は、すぐさ
ま退廷させられました。「聞こえません!」「マイクを使ってください」との声でやっと
マイクを手にした裁判長。その態度にも自信のなさが表れていました。
ボソボソと、言い訳のような判決理由。弁護側はこう言っていたけれどもと言いながら
検察の主張のみ認定。「暴行」については、敷地外に押し出された尾澤さんへの「暴行
」は認めず、尾澤さんが警備員を「突き押した」と「暴行」だと言っていました。「突い
た」証拠などないのにです。
「威力業務妨害」については、通常2人で警備しているがその日は6人に増員していたと認
めていましたが、「尾澤さんの行動に3人の警備員が対応していたので業務が妨害された
」とのこと。警備員増員の理由は、サンケンへの抗議要請行動に対する対応であり、まさ
に業務をやっていたのにです。裁判長は言っていることの矛盾を感じないのでしょうか。
地域の「尾澤孝司さんを支える会」の仲間が「有罪にする方が難しかっただろうに」と
言っていましたが、まさにそうだと思います。
判決公判の後に行われた報告集会で、荒木弁護士は「正しく判断すれば無罪だ。事件に
するようなことではないのにあえてしているので、中途半端な有罪判決になっている」と
話していました。
上野弁護士は、検察の言ったことをうのみにした判決を批判し、尾澤さんがなぜ会社の
中に入ろうとしたのかについて、踏みこんでほしかったと話していました。
キムウニョンさんからは「尾澤さんが無罪になるまで、韓国サンケンの闘争は終わらな
い」と引き続き連帯して闘う決意が語られました。韓国ワイパー労組のチェユンミ分会長
は「日本での闘いが大きな力になった」と支援者への感謝を述べ、「社会的雇用基金」を
勝ちとり、分会として新たな事業を展開していくと話していました。韓国オプティカルハ
イテク労組のチェヒョンファン分会長から、大阪に本社のある日東電工に対して雇用を求
めて闘っているとの報告がありました。国際連帯の闘いはまだまだ続きそうです。資本の
横暴を許さず、連帯して闘っていきたいと思います。
東京高裁に控訴して闘います。今後も引き続きご支援よろしくお願いします。
トゥジェン(がんばろう)!!
Created by
staff01.
Last modified on 2023-09-12 23:04:28
Copyright:
Default