大木晴子さんは立ち続ける!/新宿西口地下広場「反戦スタンディング」20年 | |
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大木晴子さんは立ち続ける!〜新宿西口地下広場「反戦スタンディング」20年2023年1月7日(土)午後6時、新宿西口地下広場。毎週続けている大木晴子(おおきせいこ)さん(写真)の「反戦スタンディング」の現場を取材した。このスタンディングは、大木晴子さんが2003年2月イラク戦争をきっかけに始めたもので、今年1月末でちょうど丸20年になる。多いときは30人くらいのときもあったが、その後は10人弱。この日は計8人だった。呼びかけの組織はなく、個人の自由意思でやってくる人たちばかり。 20年前から毎週参加している女性(写真)に参加理由を聞くと、「次の世代に戦争のタネ、原発のタネを残したくないと本当に思う」ときっぱり。プラカードには「100億円の戦闘機なんていらない。そのお金で新たな社会保障制度を。餓死する人のない社会を」と書いてあった。ある男性は「私は好きでやっている。デモとちがって立つことで社会を見せることができる、その感覚が好きだ」と。沖縄反基地運動で大木さんと出会い、スタンディングに参加している男性は「私は右翼っぽい体質の人間だが、国が間違ったことをしようとするときには、間違っている、おかしいと言わなくてはいけない」という。一人ひとりが自立しているばかりだ。大木さんは「スタンディングは自分の書いた言葉に向き合っている。だから一人ひとりが強くなる」という。この日彼女のプラカードには、レインボーの亀のイラストに「戦争はやめて」と書いてあった。 大木さんの活動の原点はベトナム反戦運動で、1969年「新宿西口地下広場」では反戦フォークを歌っていた。毎週土曜に行われていた新宿西口フォーク集会は、多くの若者たちが集い、一大ムーブメント「フォークゲリラ」に発展した。参加者は回を追うごとに膨れあがり、1万人に近い人々で西口広場が埋め尽くされた。しかしこれを恐れた国は、「広場」を「通路」と言い換え「道路交通法」違反の名目で、8月に機動隊を導入して大弾圧を行った。それから半世紀を経たが、昨年11月にNHK-BSがドキュメンタリー番組「声は届くのかー1969新宿西口地下広場フォークゲリラ」を放送するなど、当時一世を風靡したベトナム反戦運動への関心が広がっている。この番組はリクエストが多く、12月再放送、そして1月に再々放送が予定されている。いま日本を覆う「戦争」への人々の危機感のあらわれかもしれない。 以前は「通路」と称して弾圧したが、今はいつのまにか「広場」の表記にもどっていた「新宿西口広場」。大木さんは広場についてこう語ってくれた。「広場は人々が寄り添う場であって、そこにいろんなものが生まれる。出会いもあるし、見たことで想像力がひろがる。そういう意味で、おおらかでしなやかな流れがつくられていく」。ベトナム反戦・イラク反戦・沖縄反基地運動・そしていまの「改憲・軍拡」の危機に立ち向かって、スタンディングを続ける大木さん。いつも笑顔でおだやかな表情と語り口が印象的だった。(M) *関連情報 Created by staff01. Last modified on 2023-01-08 16:11:57 Copyright: Default |