米国労働運動 : スターバックスでも労働組合組織化広がる! | |
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【解説】4月号ではアマゾン社での初めての組織化の成功を伝えたが、5月号はスターバックス・チェーンでの組合組織化を報道している。昨年末から全米各地で店舗ごとの労働組合組織化活動が展開されてきた。これまでに25店舗での組織化が次々に成功している。スターバックス労働者を組織しているのはスターバックス労働者連合SWUであり、同労組は全米サービス従業員労組SEIU傘下のワーカーズ・ユナイテッドに加盟している。全米で8000店舗を持つコーヒー・チェーンでの組織化の広がりが注目される。(レイバーネット国際部 山崎精一)
*毎月1日前後に「レイバーノーツ」誌の最新記事を紹介します。 スターバックスでも労働組合組織化広がる!2022年4月20日ジョナ・ファーマン(レイバーノーツ・スタッフ) *写真=4月16日、ニューヨーク州イサカのスターバックス店舗での不当労働行為解雇に対するストライキ これまで、全米で200以上のスターバックス店舗が組合認証投票を申請し、投票した27店舗のうち25店舗がスターバックス労働者連合SWUへの加入を選択した。これには、4月19日バージニア州リッチモンドの5店舗で行われた投票で組合が全勝したことも含まれている。 スターバックスはこの組織化キャンペーンに対抗して、増え続ける組合支持者をでっち上げの理由で解雇し続けている。ノースカロライナ州ローリーでは、バリスタでオルガナイザーのシャロン・ギルマンが「会社の財産を破損した」という理由により、組合認証投票が行われる数日前に解雇された。彼女が食器洗い中に流し台が壁から外れて落下したのだ。 ミシガン州アナーバーでは、組合支援者でシフト管理担当のハンナ・ウィットベックが、自分のシフト終了後に店を退出し、残ったバリスタを10分間一人勤務させたとして、4月11日に解雇された。スターバックスは、彼女が「安全・保安基準に違反」し、十分なコミュニケーションを取らなかったと主張した。 カンザス州オーバーランドパークでは、スターバックスは8日間に3人の労働者を解雇した。SWU組合員はこれに対し、ストを決行し、数日間店舗を閉鎖した。 アリゾナ州フェニックスの組合リーダーであるライラ・ダルトンは、当日2人の地区マネージャーが自分の店を訪れると知って、事前にツイッターで自分の解雇を予言していた。 SWUの組織化運動が始まったニューヨーク州バッファローでは、キャシー・フライシャーが解雇されたのに続き、ダニー・ロハスも最近解雇された。スターバックスは全米の従業員に通知を送付してフライシャーの解雇を否定していたが、本人が解雇通知の場面を録音したものを公表して反論した。 4月上旬、全米労働関係局の地方事務所は、テネシー州メンフィスでの組織化運動が続いていた2月上旬に解雇された7人の労働者、「メンフィス7」の違法解雇について、スターバックスに対して訴追状を送付すると発表した。 組合から「襲われている」?! 同社は首脳人事の再編も進めており、前CEOのハワード・シュルツがトップの座に返り咲いた。シュルツは全社員会議で、「全米の企業がさまざまな形で、組合結成の脅威に襲われている 」と主張した。 同社の主任弁護士であるレイチェル・ゴンザレスも退任する。同社は、「労使関係戦略」を統括する新しい主任弁護士の求人情報を掲載した。同社によると、「不測のストライキ事態への対応に経験が豊富な人」を求めている。 退任するケビン・ジョンソン前CEOは、退任する際に会社から6000万ドルを受け取ったが、ゴンザレス弁護士も退任する際に800万ドルを受け取ることになる。 一方、スターバックスの従業員は、全米労働関係局による組合認証決定や投票集計を待たずに、自分たちの権利を守るために職場で闘っている。デンバー、シアトル、オーバーランドパーク、イサカ、バッファローなどいくつかの都市で、労働者がストライキを起こしている。これらストは、組合支持者の解雇だけでなく、人員不足、労働時間の削減、組合支持者への監視行為といった問題をめぐって行われてきた。 このうち、バッファローのエルムウッド通り店は、組合結成第1号店で、1月31日から会社と労働協約交渉している。その中で、正当な解雇理由規定、安全衛生規定の改善、賃金と付加給付の改善などを求めており、チップをクレジットカードで支払いできるようにすることも要求している。 Created by staff01. Last modified on 2022-04-30 13:06:04 Copyright: Default |