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「焼け野原よりお花畑」中野晃一さん 武力主義を厳しく批判〜〜「共同テーブル」大討論集会


 4月13日、「共同テーブル」第二回大討論集会が東京・港区産業振興センターホールで開催された。集会のテーマは「迫る憲法の危機ー参院選をどう闘うか」だった。佐高信発起人代表の挨拶に続いて、中野晃一さんが30分の基調講演を行った。

 ウクライナ情勢の中で軍備増強の風潮が高まっているが、中野さんはこれを手厳しく批判した。「相互の武力のエスカレートは何をもたらすかはハッキリしている。武力を高めれば安全ではなく戦争を招くことになる。よく考えればわかること。私たちは全面的な平和主義・素朴な平和主義で行くべきだ。武力削減というとノーテンキ、お花畑と言われるが、素朴な武力主義者がもたらすのは焼け野原だ。焼け野原よりお花畑のほうがいいではないか。今は武力主義者に対して反転攻勢のとき。2015年安保法制のときはあれだけの人が立ち上がった。焼けぼっくいに火を付けよう。改憲がかかる今度の参院選では負けるわけにはいかない。我々の代で、日本の平和主義・民主主義を埋葬させてはいけない。寝ている人を起こそう。武力主義への批判を外に広げていこう」と熱く訴えた。

 パネラーの山城博治さんは、ミサイル配備・戦争準備が進む沖縄の実状をリアルに伝えた。「ここまで来ているのか」生々しい現実を知って、会場に緊張が走った。二部では、福島みずほ社民党党首に続いて、参院予定候補者の大椿ゆうこ・おかざき彩子・村田峻一の各氏がスピーチした。三人は若く、非正規・ロスジェネなどの当事者でもある。時代の危機の中で、あらたなたたかいの芽を感じさせる討論集会」だった。(M)

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*以下は、宮川敏一さんの詳細レポート

第2回「共同テーブル」大討論集会が、4月13日の夜、東京・田町にある産業振興会館で行われた。
◆ロシアのウクライナ侵略は戦争の惨禍を私たちに突きつけた。ロシア軍の即時撤退と停戦を求める。その一方で自民党、維新などは、「ウクライナの明日は台湾」「敵基地攻撃能力」「核シェリング」を連発して、「憲法改正」の声を大にします。更にウクライナ問題をエネルギー不足に歪曲して「原発再稼働」さえ言い切り、大きな危機感を覚えます。参議院選で1/3以上の護憲の議員を送り出すことが必死の条件です。社民党、新社会党などによる比例の共同名簿方式が新たな試みになる。

【共同テーブル・発起人と市民の徹底討論】18:15開会
◆司会者(杉浦ひとみ・白石孝)
◆発起人挨拶(佐高信さん)
 参議院選を前に憲法がかかっている。ウクライナと憲法は関係がある。ウクライナ出身の人が、両国憲法の人権と男女平等思想を根源にする。憲法を守ると言うことは両国の連帯を意味する。ベアテ・シロタ・ゴードンさんは10年くらい日本に住んでおり、自伝で日本を故郷と思う。テアテさんは、日本人は封建民族と言う。権力者の命令なら気が進まなくても実行する。日本の道徳は為政者を美化する。ヒロイズムを感じる人も多い。日本人は人権の概念が通じない。今度の選挙はこういう人はいないことを示す選挙したい。

【第1部】
◆基調講演 (中野晃一さん・上智大学教授)
7月の参議院選挙は重要な選挙になる。16年、19年野党共闘があったが、今回は厳しい。これまでも、本心と異なることをやっていた議員は自民党に行ってしまった人もいた。現在の国民民主党があっち側に行く、まともなのが前原さんと思わせるのがこれこそ危険。日本の産業構造から労働組合が危機意識を持たれ、ロビー団体として自民党とうまくやって行くと切り替えている。それが自動車、電機、UAゼンセンこっちに戻ってくる可能性は無く、残りの連合がどれだけ踏ん張れるのかの状況だ。
今度の参議院選挙で2/3以上取られたとしも、秋の審査会で改憲発議まで来るかはさすがにしんどいと思う。年内に国民投票にならないだろう。年を越した4月は統一地方選があり、乱暴はできず猫をかぶってくる。地方選で踏ん張れば歯止めはできる。安倍・菅よりも岸田は良いは、誤魔化しで誤りだ。本質は同じだ。
統一地方選まで猫を被って来る。スケジュール感が安倍、菅に比して岸田は安心をもたらす。岸田は25年のダブル選挙がある。岸田の再戦は24年。再戦できない低い。安全保障は同盟のリスクがある。第1の子分は安全でない。ウクラナで起きていることを台湾海峡に置き換えてくる。私たち「平和主義から反転した攻撃が、そこに憲法9条と共同テーブルがある。有効に使い寝てる人も起こして選挙に行ってもらう。国会で仕事をする人を選ぶ大事です。安保法制であれだけの人が反対したのだから頑張りましょう。

【パネルディスカッション】
◆竹信三恵子さん(ジャーナリスト)
 第2次大戦に懲りて、国の富は生活のために使うと思った。9条を使って戦争をしないから、防衛費がかからない。国の富のお金を国民の豊かさに使う。憲法の流れが見えてくると野党頑張れにつながる。生活がかけ離れているから憲法に見向きもしない。防衛費を湯水のごとく使うのは、軍備って放蕩息子を養っていることと同じ。お金がかかる制限が無い。国民にお金が回ってこない。街頭インタビューで「維新は子育てを支援してくれる」と言う。本気に思っている国民の多いことか。リベラル国民の50%は投票に行かない。そう言う人の59%が支持政党無し。新自由主義的タカ派10%でも熱心に投票に行く。放蕩息子を退治する先だ。ゼレンスキー大統領が軍備協力を言わなかった、憲法9条を知っていたから。憲法で生活改善できる膨大の軍事費と税金の見直しで改善ができることを参院選で証明する。選挙への勝利の後押しになる。

◆山城博治さん
沖縄から見た現場の声を伝えたい。この国が再び戦争国家にならないように共有できればと思う。
1987年に締結された「中距離核弾道ミサイル全廃条約」が、ロシアとアメリカを縛り続け、射程500キロから5000キロのミサイルがありません。その間中国はこのミサイルをドンドンつくってきた。その数は2000発とも伝えられる。精密度は高く、射程4000km、米国戦闘機もピンポイントで攻撃できる。米国は焦り、ロシアとの協定を破って中距離核弾頭を作り出し、日本にも持ちかけてくる。中国は6年以内に攻撃をしてくる。防衛を固めなければと米国が脅威論をけしかけてきた。だとしたら沖縄を抑止力する。それはできないボタン一つで終わりになる。米国は、沖縄の40島をオスプレイでつなぐ防衛に乗せられている。中国は第7艦隊など怖くない ステレス戦闘機でも、中国に勝てない。敵基地攻撃どころか、相手基地から反撃がある。日本は、アメリカから離れろ!辺野古新基地建設の隣に自衛隊基地をつくっている。核兵器を持ち込み嘉手納弾薬庫は危険だ。沖縄の実情は待ったなしに戦火の恐怖に包まれている。

◆纐纈厚さん(山口大名誉教授)
志位和夫さんの自衛隊活用論が炎上しています。これは、22年前から言ってきたことです。当時の田原総一郎インタビューで言っちゃたです。党内論議を経ないで。私は思います。自衛隊の活用などダメです。攻めない、攻められないことです。だから9条が必要です。9条の活用が一番です。攻められたら終わりです。安倍は、「ウクライナはNATOに入っていないから攻められた」とウソを言います。ロシアのウクライナに侵略に乗じて中国が攻めてくるとあおります。米国は、日本本土を米国の盾にして、日米軍事同盟堅持する思いがあります。軍事同盟など平和の役に立ちません。

◆前田朗さん(東京造形大名誉教授)
日本国憲法の平和主義をどう守るのかが大切です。ロシア侵略のどさくさに紛れ、改憲をどうやって潰すのか課題です。私たちが持っている1946年の日本国憲法の前文、平和的生存権と9条の平和主義その中身を支える平和主義思想を1046年のままでなくて、2022年の私たちの平和思想で補わなければいけない。一定の理論的確信を持たなければいけない。平和主義を掲げる日本に、軍隊も外国軍隊も存在している。私たちの平和的生存権をしっかりと守ろうと、私たちの平和運動を発展させていきたい。

【第2部】司会 白石孝さん
参議院選挙を共同で闘う候補者が「私の訴え」をいたします。

◆決意表明 福島瑞穂さん
今日憲法審査会では、オンライン出席の議論がありました。しかし、自民党議員は「9条変えろ」「改憲だ改憲!」ばかりを繰り返すだけです。そんな自民党に負けられません。自民党は防衛費の拡大に躍起になっている。生活を守る。雇用を守るのが最優先ですが新自由主義は労働者、市民の生活を破壊しています。新自由主義は人を滅ぼします。社民党は岡崎彩子さん含め6名が比例に臨み、愛知の選挙区で立候補が決まりました。社民党は、候補者は全国で頑張ります
◆大椿ゆうこさん(社民党・非正規からの脱却)
 私は就職氷河期時代に社会に出ました。解雇された経験があります。そして労働運動と出会い闘いました。私のスローガンは「労働者の切り捨てを許さない」です。格差貧困、雇用の問題を訴え続けます。私の強みは労働運動が無ければ非正規は生きて行けない。人々に訴えて行く説得力があります。多くの職場、労働者と接して学び闘うことが解決に、そのために自分はでるんだと思っています。支持者からは憲法を守る政党として「もっともっと憲法を訴えろ」と耳にしました。社民党が憲法を守る力一杯言って行きます。

◆おかざき彩子さん(新社会党・ロスジェネ世代の声)
 私はどんなことがあっても、安心して暮らして行ける、希望を持てる社会にしようと思っています。私は1980年生まれの42歳です。生きづらく引きこもっていた時期もありました。職安に便り、仕事を探しても非正規雇用だけでした。状勢は事務作業、パワハラ、モロハラも経験しました。失業と向き合い続け、低い賃金は働いている今だけでなく、その後の年金も一生影響を受け続けます。私が経験したロスジェネ時代が今も直面している現実です。新自由主義のもとに競争に勝つのがすべてだ、勝ち組になれという、社会の雰囲気、価値観にもがいた姿だと気づくことができました。そこから起きている格差と貧困、40%の非正規。一人の人間としない家族単位の社会保障制度などがはっきりと分かりました。もがいて生きている私のような存在でも、しっかりと生きていける制度にすれば、国籍や性別、高齢を理由にされることなく、人間として生きていけるようになる。勝ち組を目指巣のではない。多様な生き方が分かる誠二に変えます。社会の努力を一気に奪うのが戦争です。ロシアによるウクライナ侵略は許せません。戦争は絶対に止めるべき、これ以上の拡大許さない。世界の人々と連帯します。私たちはかつての戦争を反省して、今の憲法をつくりました。その義務を尊重する国会議員が「武力による強い国を目指す」言動は許せません。改憲を目指す姿は誤りです。ジェンダー平等も持続可能な地球も達成できません。人間を大事にする社会を築くために頑張ります。皆さん一緒に変えて行きましょう。

◆村田峻一さん(社民党・トランスジェンダージャパン)
まもなく年齢が30歳になり、全国最年少の候補になると思います。朝鮮学校の無償化裁判を愛知で支援事務局をしました。きっかけは名古屋大学での同級生に在日朝鮮人の友人でであうことからでした。昨年は、LBGT、トランスジェンダーなどの関係から運動を取り組むことができました。その縁からトランスバッジを着けました。いろんな運動があって今日があります。50人も集まればと思っていたのに、500人も集まり勇気が湧きました。生きていることが示し、大事と分かりました。昨年、入管法改悪が止まりました。10代、20代若い人が入管法で立ち上がった人。大きな動きを感じました。パートナーシップ制度が全国で208あります。どうしても婚姻制度よりもあらゆる部分で劣る。2015年に渋谷区、世田谷区で始まり拡がったのは同性婚を望む声が大きかったからです。7年経過しても具体策に進めない課題があります。皆さんどこか一つくらいはマイノリティをお持ちと思います。それが個人の「あなたらしさ」になります。それぞれの個性を持ち合って、参議院選挙で憲法を守るため勝ちましょう。

【まとめ閉会挨拶】20:45
◆白石孝さん
杉並区長選挙で女性が立候補する6月実施の中間選挙です。政治に加わることは地域政治を飛躍させる。韓国のように私たちの候補が50%を超える支持率を上げる。参議院選挙で支持率を上げる30%以上する。それこそが参議院選挙を勝つことです。皆さんと頑張りましょう!本日の参加者は100名、オンラインは100名を報告します。

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