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東京電力刑事訴訟;東京高裁に現場検証を求めるオンライン署名にご協力ください
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黒鉄好です。

福島原発告訴団/福島原発刑事訴訟支援団では、このたび、東京高裁に現場検証を求めるオンライン署名を開始しました。

世界最悪レベルの原発事故を起こした東京電力の事故当時の経営陣(勝俣恒久元会長、武藤栄・元副社長、武黒一郎・元副社長)に対しては、東京第1検察審査会による2度の「起訴相当」議決を受けて強制起訴され、東京地裁で裁判が進められてきました。福島原発告訴団/福島原発刑事訴訟支援団に結集した被害者は、「多くの人が強制避難で故郷を失い、避難できなかった人が死亡し、放射能汚染で生業を失った大事故の責任を、誰一人取らないような日本社会であってはならない」との思いから有罪判決を繰り返し求めてきましたが、2019年9月、東京地裁は全員に無罪という信じがたい判決を下しました。日本の「無責任体質」は、司法をも大きく蝕んでいます。

検察官役の指定弁護士が控訴し、今後、東京高裁で控訴審が始まることになっています。控訴審の日程は現在、決まっていませんが、福島原発告訴団/福島原発刑事訴訟支援団では、東京高裁が福島被災地や福島原発敷地内などを現場検証するよう求めています。東京地裁は、指定弁護士側が行った現場検証の要求を却下しましたが、「事件が会議室で起こっているのではなく現場で起こっている」以上、刑事裁判で裁判官が現場を見ずしてどうして正しい判断が可能になるでしょうか。

東京電力の株主が会社の経営責任を問う「東電株主代表訴訟」では、東京地裁の裁判官らが福島第1原発の敷地内の現場検証を行うことを決めました。帰還困難区域など原発「周辺」の裁判所による現場検証は、避難者が起こした民事訴訟で前例がありますが、原発敷地内まで裁判官が立ち入るのは東電株主代表訴訟が初めてのことで、画期的意義があります。

東京電力の刑事裁判は、被害者への賠償を審理する民事訴訟とは異なり、事故そのものの刑事責任を問うものです。発生原因の精査が必要な刑事裁判でこそ原発敷地内の現場検証が必要と考えます。オンライン署名は、東京高裁にその現場検証を求めるためのものです。ぜひ多くの人の賛同、ご署名をお願いします。

東電元会長らの強制起訴事件「福島原発刑事裁判」で 東京高裁の裁判官に現場検証を求めます。−−Change.org
http://chng.it/YJT5HbNtMJ

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<参考記事>福島第1原発、裁判長ら視察へ 東電株主代表訴訟(2021.6.1「日経」)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE019Z10R00C21A6000000/

福島第1原発事故を巡る東京電力の株主代表訴訟で、東京地裁は1日、裁判長らが原発の敷地内を視察すると決めた。事故の責任が争われた刑事、民事の裁判ではこれまで、原発周辺を視察したことはあるが、裁判官が敷地内に入るのは初めて。

原告側によると、視察は10月を予定している。

1日に非公開で開かれた進行協議で、朝倉佳秀裁判長は「東電取締役の過失について判断するため現場を見たい」と理由を説明した。

原告側は訴訟で、福島第1原発の原子炉が海岸に近く、標高も低い場所にあり、立地条件に問題があったと主張。津波を防ぐ水密化の構造にも欠陥があったとして、現地視察を求めた。被告の東電経営陣側は、必要ないと反論していた。

原告側は協議終了後、東京都内で記者会見し「百聞は一見にしかずだ。立地状況や構造的欠陥を直接体感してもらうことは、非常に意味がある」と話した。

東電の旧経営陣3人が強制起訴された刑事裁判では、一審で検察官役の指定弁護士が裁判官による現場検証を求めたが、実現しなかった。〔共同〕


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