国交省に解決責任あり!/JAL被解雇者労組が都労委に「団交拒否」を申立て | |
[MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
国交省に解決責任あり!〜JAL被解雇者労組が都労委に「団交拒否」を申立て*申立てした代表たち(労働委員会前) 2010年末に強行されたJALの165人整理解雇から11年。不当解雇を許さないたたかいが今も続いている。今年4月に結成された新労組「JAL被解雇者労働組合(JHU)」は3人でスタートしたが、現在8人(パイロット3人・客室乗務員5人)となり今後も大きく増える見通しだ。争議は長期化しているが労使交渉では埒があかず、新組合は「国策で行われたJAL整理解雇を解決するには国を動かすしかない」と、この間二度にわたって国交省との直接交渉を求めてきた。しかし、国交省は「個別企業の問題、行政は対応しない」として一切話し合いを拒否している。12月9日、そこで組合は次の手を打った。東京都労働委員会に「国交省はJALを管理監督する立場にあり使用者性が認められる。よって団体交渉を拒否するのは不当労働行為である」と申立てを行ったのだ。 この日はいみじくも11年前に解雇通告された日の12月9日。あのときの悔しさを胸に、山口宏弥委員長ら代表5人は午前9時、都庁にある労働委員会事務局の出向いた。申立て書の束を担当者に手渡し、証拠の説明や手続きに30分ほどかかったが申立ては無事受理された。代表5人と支援者らのホッとした様子で、表情は晴れ晴れしていた。客室乗務員の女性は、「今回の都労委のたたかいに解決の展望をみている。運動を大きくして一挙に解決に向かいたい」と抱負を語ってくれた。民間労組が国を相手に労働委員会に訴えるのは異例だが、過去に厚労省のケースがある。 JAL破綻の「再建計画」に国交省航空局は大きな役割を果たしており、「JAL争議解決」の責任は免れない。11年目に入った「JAL争議」は、国を相手に新たな段階に踏み出した。(M) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ↓午後3時からは「厚労省記者クラブ」で都労委申立てに関する会見があった。 〔JAL被解雇者労働組合の声明〕2021年12月9日国交省の「団交拒否」都労委申立にあたって(声明)本日、JAL被解雇者労働組合(JHU)は、東京都労働委員会に対し国土交通省の「団体交渉拒否」について不当労働行為救済命令を求める申立てを行なった。 JHUは本年4月に結成された労働組合で、2010年末にJALで解雇された165名の内、8名(パイロット3名、客室乗務員5名)で組織されている。 国土交通大臣は、航空法に基づき航空輸送事業者の「輸送の安全」や「事業の運営」等について管理監督する立場にあることから、JALの大量解雇を認めた点で重大な責任がある。国土交通省が人員削減計画に基づく整理解雇について「現実的かつ具体的に支配・決定できる地位にある者」にあたり、部分的にも使用者性があることは、以下の通り明らかである。 2010年1月、JALは政府が関与かつ主導する下で、会社更生法を適用する「プリパッケージ型」の法的整理で経営破綻と再建が進められてきた。2010年8月31日にJALの更生計画案が提出された際に国土交通省は、「日本航空の確実な再生が図られるよう、引き続き必要な支援を行なっていくとともに、国土交通省としてもしっかりと指導・監督を行なっていく」と記者発表している。その後、2012年11月には「日本航空の再生について」と題して、2009年4月から2012年9月の株式再上場までの取組み状況を明らかにしている。また、解雇問題については、2012年4月11日の衆議院国土交通委員会で、前田国土交通大臣が「会社において解決を図っていただきたいという立場で見守っていきたいし、指導もしていきたい」と答弁している。 JALの解雇争議は間もなく11年になる。この間2つの裁判で争われた。またILOから4次に亙る勧告も出された。2018年4月に赤坂社長が「出来るだけ早期に解決したい」と表明してから3年7カ月が経過しているが、労使交渉での解決の見通しは立っていない。 こうした膠着状況を打開するため、JHUは争議の早期解決を求めて9月15日と10月26日の両日、国土交通大臣に団体交渉を申入れた。国土交通省は9月15日の要請文書については受理したものの、「個別企業の問題であり、JALで対応すべき問題である。行政として対応するのは適切ではない」との立場に立って以後、要請文書の受け取りを拒否している。 JHUは長引く争議を解決することは、安全運航の基盤となる労使関係の改善に寄与するものと考える。国土交通省は労働委員会の判断を待つまでもなく、JAL争議解決に向けて当労組との団体交渉に応じるべきである。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー Created by staff01. Last modified on 2021-12-10 08:19:28 Copyright: Default |