本文の先頭へ
知らなかった軍事要塞化の現実/レイバーネットTV「米中対立・琉球弧問題」を観て
Home 検索

知らなかった軍事要塞化の現実〜レイバーネットTV「米中対立・琉球弧問題」を観て

内藤洋子

アーカイブ録画(特集ココカラ)

 7月21日のレイバーネットTV「米中対立・琉球弧問題」を観て、衝撃を受けました。こんなに勉強になったトークを聴くのは久々との思いで、植松青児さん、石井信久さん、加藤直樹さん、お三方の話に聞き入りました。

 琉球弧に点在する南西諸島の島々が、どんどん軍事要塞化されつつある現実と、そこで反対の声を挙げている村民の方々の存在を、ほとんど知りませんでした。自分の知識の偏りを反省しています。

 中国の軍事増強の動きを受けて、その脅威ばかりが声高に唱えられるなかで、国際情勢の変化に対応すべしとの改憲論者の論法に押されて、9条守れ!の声も、昨今は守勢に転じ、形骸化しつつあるのではと危惧します。今回のお話で、日本が進めている南西諸島(与那国島―石垣島―宮古島―奄美大島―馬毛島)の軍事要塞化は、日本の平和を守るどころか、米中の対立緊張をさらに煽り、戦争への危険な道をたどる行為であること、そして東アジアの平和なくして日本の平和もあり得ないことなどを学びました。

 「親米でも親中でもない第3の道を選ぼう」という提言でしたが、ただこの提言は、自民党の防衛族議員などから聞こえる発言、「アメリカばかりに頼らず、自分の国は自分で守る必要がある。だから我が国の防衛力の拡充が喫緊の課題だ」などの論理に持っていかれる危険もありますから、「第3の道」の中身をしっかり議論する必要があると思います。

 南西諸島は地理的にあまりに遠く、現地を訪れる機会も乏しいため、ほとんどの国民は関心も持ちにくい。先ずは SNSなどを活用し、「見える化」する作業にどう取り組めるか。加えて、やはり心ある野党議員に働きかけて、国会の場でしっかり議論してもらうことも必要と思います。日本の行く末を左右する重要な問題となる筈ですから。

 この問題の続きは、レイバーネットでも是非いろいろな形で取り上げていただけたら、ありがたく思います。


Created by staff01. Last modified on 2021-07-27 13:08:55 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について