レイバーネットTV 北穂の出演後記 : 米中対立、絶望の中にも一筋の希望はある | |||||||
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●レイバーネットTV(7/21放送) : 北穂の出演後記 米中対立、絶望の中にも一筋の希望はある→アーカイブ録画(94分)去る7月6日麻生財務相は、(感染予防になんの遠慮もないのが彼らしいとも言え る)自身の政治資金パーティーで「台湾の次は沖縄だ」と発言しました。若い女性活 動家の逮捕劇など、香港に対する中国の強権的統治の衝撃冷めやらぬ昨今、本来なら 世間にかなり衝撃的と受け止められたはずでしたが、時はオリパラ開催前の混乱の最 中、この問題発言はあまりメディアに取り上げられなかったのです。 今回レイバーネットTVがあえて取り上げた「米中対立」は、この麻生発言の背後に ある、日本の主体性を徹底的に解明し、この国の本性を知ることができる貴重な特集 でした。すなわち、「どういう戦争だったら許容範囲か?」を探るアメリカを、「中 国の台湾進攻が迫っている」として正当化してさしあげる日本の思惑が、単なる太鼓 持ち根性ではない、むしろ台湾の人たちの主体性をないがしろにせんとする植民地支 配的な思念だということに、正直、背筋が寒くなる思いがしました。 要するに、日本が台湾を守るという発想は帝国主義的でちゃんちゃらオカシイ。しか し、すでに「中国との間に軍事緊張がある」と言ってきかない人たちによって「中国の 軍事化が先か、宮古島軍備が先か」という軍事路線はひかれている。それでもこの国 がどの道をたどれば、人が住んでる場所に軍事基地を作っちゃいけないという、当た り前な感覚を取り戻せるのか。絶望の中にも一筋の希望はある。それが何かは、番組 を見て確かめてください。 ところでじつは、この特集前には「琉球弧」という言葉が、わたしにはピンとこな かったのです。けれども3人の論客の話を聞き、あらためてその弧を地図上に確認す ると、たまたまその位置に存在してしまった台湾、沖縄、香港という地政学的な曲線 が、なんとも健気で不可侵な曲線に思えてならなくなりました。この切ない曲線をこ れ以上苦しめてはならないという気持ちが純粋にわきおこる。この思いを番組をご覧 になった方と分かち合いたいです。 さらに冒頭の緊急特集では、福島の抗議行動から帰京したばかりの「五輪災害おこと わり連絡会」からの報告がありました。こちらはオリパラ開催前夜の行動に、かなり の取材メディアが集まったそうです。(北穂さゆり) *写真撮影=小林未来 Created by staff01. Last modified on 2021-07-24 12:55:12 Copyright: Default |