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<ミャンマー国軍の資金源を断て! 6.18アクション>

国軍を支えないで!共犯者にならないで!〜経産省、三菱商事、JX石油開発など3か所で訴え

松本浩美

●国軍を支えてきた天然ガス開発事業

 クーデターから6か月半が経とうとしているミャンマー。レイバーネットでも伝えているように、抗議アクション「ミャンマー国軍の資金源を断て」が行われている。18日は、経済産業省と三菱商事など3か所で開催され、在日ミャンマー人と日本のNGOメンバー、市民など約20人が参加した。

 日本はミャンマーにとって最大の援助国。武器は供与していないが、日本政府(ODA)と企業のもたらす利益は国軍の収入源となっている疑いが指摘されている。これに抗議しようと、在日ミャンマー人と日本のNGO(メコン・ウォッチ、FOEなど)は、政府等に対して、国軍とのかかわりについて速やかに調査し、停止を求める要請書を提出してきた。


*経産省前

 今回は行われたのは、「イェタグン・ガス田開発」という事業にかかわる、経産省、JX石油開発、三菱商事に対する要請行動。このガス田は1992年に発見され、2000年から開発を開始。これに日本政府と日本企業による合弁企業「JXミャンマー石油開発(出資比率:経産省50%、JX石油開発40%、三菱商事10%)」が、「ミャンマー石油ガス公社(MOGE)」とともに出資している。

 天然ガスが豊富なミャンマーでは、ガスの開発事業から得られる利益は国軍の重要な資金源であり、国軍を延命させてきたとも言われている。現在イェタグン・ガス田開発では、減産を理由にガスの生産を停止しているものの、開発の手数料、税金、使用料、収益などが国軍に流れてしまう可能性がある。

●天然ガスは神様からいただいたもの

 アピールに参加したミャンマー人の訴えを紹介する。2人ともミャンマーの仲間にも伝わるように、ビルマ語でもスピーチした。

〇テンテンさん(都内のクリニック勤務する傍ら、同胞を支援/写真)

「日本企業がこれまでミャンマーを支援してくれたことを感謝している。でも、クーデターが起こり、状況が変わった。ミャンマーは天然ガスが豊かな国。これは神様からいただいたもの。国軍が武器を買うため、人を殺すために使うものではない。ミャンマー軍を支えているのは誰か? 平和と民主主義を取り戻すには、私たちの力だけでは無理。どうか、私たちの声に耳を傾けて、ミャンマーのために、助けてほしい」

〇ミンスイさん(在日ビルマ市民労働組合会長/写真)

「日本の国会では国軍を非難する決議がなされたが、具体的なことは何もせずに閉会してしまった。ミャンマーでは経済の8割を国軍が握っている。このまま日本政府と企業が国軍との関係を続けていけば、共犯者になる。どうか共犯者になることを望まないでほしい。国際社会をよく見て反省してほしい。日本は平和を目指してきたことを示してほしい」

 なお、テンテンさんはミャンマーの少数民族、カレン族の民族衣装を着て抗議行動に臨んだ。彼女はビルマ族だが、少数民族の存在を知ってもらうために、この衣装を選んだのだという。国軍は少数民族の住む地域を空爆、村ごと焼く、女性をレイプするなどの迫害を行っている。

 残念だが、日本政府はなかなか具体的な行動を起こそうとしない。さらに、市民が声をあげていくことが求められている。抗議アクションや開発事業について知りたい方は下記を参考にしてほしい。多くの市民の皆さんの参加を希望する。


*JX石油開発はENEOSホールディングスが100%出資

・メコン・ウォッチ
http://www.mekongwatch.org/

・18日の抗議アクションについて(開発事業についての詳しい説明あり)
https://foejapan.org/aid/doc/210618_myanmar.html


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