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雇わず使うのは何のため?〜日本テクノ都労委を傍聴して
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*レイバーネットMLから

北健一です。

きょう(11月12日)、東京都労働委員会で日本テクノの不誠実団交をめぐる審問がありま した。会社側証人が証言しましたが、なるほどやっぱりそうなのか(でも残念)と思った のは坂口本部長のお話でした。 日本テクノは高圧電気設備を24時間監視するESシステムと保守管理業務をセット販売し、 後者のほとんどを社員ではなく、協力会に囲い込んだ1200人強の「電気管理技術者」に業 務委託しています。坂口さんは関西電気保安協会に25年いて、日本テクノに引き抜かれま した。 組合(全国一般三多摩労働組合)に、なぜ社員ではなく業務提携契約を交わした「個人事 業主」として電気管理技術者を使うのかと問われた坂口さんは「人件費が減るから」と即 答。組合や公益委員が詳しく質すと、「個人(事業主)だと保険料とかもろもろいらなく なる」「人と雇えばいろいろかかりますが一切なくなる」と説明。雇用でない形で専門技 術者の力を借りる理由が人件費カットだと告白しました。坂口さんは、技術者との契約改 定について協議もせずに決める理由を問われ「しません。まとまりがつかないから」。技 術者らを囲うのが協力会ですが、その会長が坂口さんです。 私は雇われない働き方を否定はしませんし、自身もそうですが、契約変更も問答無用で押 し付け、競合避止義務でガチガチにしばって専属的に働かせておきながら、人件費カット のために「非雇用」にするというのはさすがに違うんじゃないかと感じました。また、組 合員が狙い撃ちされたかのように、契約途中で契約先が変更される(奪われる)事例が複 数あることを突き付けられると、坂口さんは「私は知らない」とのことでした。ちなみに 担当公益委員の房村さん(元法務省民事局長)は、自身の関与での解決に意欲的でした。 なお、11月20日のレイバーネットTVでも、日本テクノのもとで働く電気管理技術者にご出 演いただき、働き方の問題点や組合の運動についてお話いただく予定です。

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