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5.3憲法集会 : 元NHK記者 の相澤冬樹さん、“夢”を語れ
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浅井健治@週刊MDS編集部です。

5・3憲法集会サブステージの一つ「自由に話そう!トークイベント」に、元NHK記者
の相澤冬樹さん(『安倍官邸vs.NHK』の著者/写真)が登場しました。

相澤さんは統一地方選後、大阪・豊中市で森友疑惑追及の口火を切った木村真市議と、国
会で森友疑惑追及の先頭に立ってきた宮本岳志・共産党前衆院議員に話を聞いたそうです
。木村市議は前回の2倍の得票で当選したものの、上には大阪維新の議員が多数。宮本前
議員は衆院大阪12区補選の野党共闘候補でしたが、最下位落選。二人の話に共通するのは
“痛切な反省”、すなわち大阪維新が大阪の人たちに支持されている現実、安倍政権が国
民に支持されている現実、これをまず認めないことには始まらないということだった、と
相澤さんは言います。

では、どうするのか。以下は相澤さんの発言のおおまかな内容です。

−ここから−

木村・豊中市議は「維新は“変えます”とはっきりさせている。都構想はでたらめだが、
わかりやすい」と言う。安倍も維新と似ている。“自分たちはこの国を(この大阪を)よ
くできる”という幻想を有権者に持たせることに成功している。幻想かもしれないが、“
夢”を持たせている。“夢”がないと政治はだめ。

安倍政権の支持率は3割から下がらない。固定ファンが3割いる。こういう人たちに届く
ような言葉を発しないと野党はいつまでも勝てない。

安倍政権や維新を批判する人は、もっともなことを言うが、基本“否定形”だ。あれがい
かん、これがいかん、と。きょうの集会のスローガンも「9条改憲発議は許しません」「
戦争法の廃止を求めます」「辺野古新基地建設の即時中止を求めます」「共謀罪の廃止を
求めます」「安倍政権の暴走にストップをかけます」。全部“否定形”。これは主義主張
が同じ人には届くが、そうじゃない人には届かない。

自分たちはこうしたい、こうする、だからこのやり方がいいんだ、と夢を持たせることを
言わないとだめだ。ここに「貧困のない社会をめざします」「差別のない社会をめざしま
す」とあるが、やっぱり否定形。「みんなが豊かな社会」「みんなが平等な社会」と言え
ばいい。政治の究極の目的は、みんなが幸せな社会をつくること。それをどういう言葉で
表現し、どうやって実現できるかを有権者に信じてもらえるか。今の野党はこのことに失
敗している。安倍政権を批判するみなさんも失敗している。安倍政権に批判的な人にしか
届かない。安倍政権を支持している人、もしくはどっちでもいいと思っている人をこちら
側に引き寄せることができたときに初めて勝てる。

大阪12区でも野党共闘は全く機能してないことが露呈した。共産党の基礎票にも届いてい
ない。共産党の看板を捨てて無所属で出たため共産党の票は逃げ、他の野党の票は来なか
った。どこへ行ったのか。かなり維新に行っている。今の世の中なんとかしてほしいと思
う人の票が相当維新に行く。全国的にはこれが安倍政権が選挙に勝てる最大の理由だ。

“夢”を語れ、と訴えていってほしい。

−ここまで−

相澤さんは現在、大阪日日新聞の論説委員ですが、Yahooニュースにも個人の資格で書い
ているとのこと。Yahooニュースで“相澤冬樹”と検索して読んでほしい、と呼びかけて
いました。 


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