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抗議声明 : 異様な逮捕劇、関西生コン支部への根こそぎ弾圧に強く抗議する
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*写真=大阪府警前の抗議行動(10月)

抗 議 声 明

 11月21日、大阪府警が、関西地区生コン支部の武建一委員長、武洋一書記長ら4人を不当逮捕した。昨年12月輸送ゼネストの一環として実施した、宇部三菱 大阪港SS(セメント出荷貯蔵基地)と中央大阪生コンの2カ所における威力業務妨害事件を被疑事実とするものである。

 これはきわめて異様な逮捕劇である。

 なぜなら、大阪府警はこの2カ所における行動に関しては、今年3月に大々的な 家宅捜索が組合事務所やのちに逮捕された組合役員たちの自宅で強行され、それから半年も経った9月18日になってから、前者の宇部三菱大阪港SS事件で現場にいた16人全員を根こそぎ逮捕したものである。後者の中央大阪生コン事件についても翌10月9日、現場にいた8人を逮捕(うち5人は宇部三菱大阪SSで逮捕されていた役員らの再逮捕)しており、すでに両事件で起訴されたのべ13人の第1 回公判期日が来年2月に指定されているからである。すでに裁判に移った事件でなにをいまさら捜査するというのか。

 しかも、今回逮捕された武委員長ら4人はいずれも威力業務妨害があったとされる現場には行っていない組合役員たちである。共謀罪が2年前に強行採決されたとき、多くの法曹関係者や労働組合が、「話し合うこと自体を刑事罰の対象にする」おそれを強く批判したが、大阪府警の今回の弾圧は、労働組合がストライキ闘争について協議したこと自体を事件に仕立て上げようとするもののようである。

 そもそもこの輸送ゼネストは、大阪広域生コン協組(以下、大阪広域協)をはじめとする近畿一円のセメント・生コン関連事業者団体に対し、労使間の約束を守って輸送運賃引き上げを速やかに実施すること、また、大阪広域協の組織運営の民主化を要求したものであり、正当な組合活動にほかならない。この要求について、滋賀、京都、奈良などの業界が運賃引き上げに応じると回答したものの、大阪広域協は組合との全面対決姿勢を打ち出して、約束を守らないばかりか、人種差別・排外 主義活動で社会的に指弾されるレイシスト集団を使い、関西地区生コン支部を「組織犯罪集団」と誹謗中傷するデマ宣伝をくりひろげてきた。

 大阪広域協は約束を履行しない自らの責任は棚上げして被害届を出し、大阪府警はその尻馬に乗って権力弾圧をくりかえしているのである。民事不介入の原則をふみにじって労使関係に介入すること自体が捜査権の乱用であるうえ、一連の弾圧は、 憲法28条が保障する団結権と団体行動権、そして労働組合法が明記する組合活動に対する刑事免責と民事免責という、労働組合の権利の根幹に挑戦するものというほかない。

 警察は組合敵視をあらわにして、関西地区生コン支部の委員長、副委員長、書記長ら労働組合の中枢の役員を長期拘留して、ともかく組合活動に大きなダメージを与えること自体を目的としているといわざるをえない。到底許されない権力の乱用に対し、われわれは強く抗議するものである。

 この間、共闘関係にある労働組合や市民運動団体、政党、ジャーナリスト、学者らが、一連の権力弾圧をわがこととして批判の声をあげてくれている。われわれはその親身な支援と連帯を、組合員と家族のいっそうの団結強化の糧としつつ、一日も早く仲間を取り戻し、この理不尽な弾圧をはねかえしていく決意である。

2018年11月22日

       全日本建設運輸連帯労働組合
       中央執行委員長 菊池 進

       全日本建設運輸連帯労働組合
       近畿地方本部
       執行委員長 垣沼 陽輔

       全日本建設運輸連帯労働組合
       関西地区生コン支部
       執行委員長 武 建一


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