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国連人種差別撤廃員会の対日審査〜朝鮮学校無償化や「慰安婦」等、日本政府の問題点を指摘
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国連人種差別撤廃員会の対日審査〜朝鮮学校無償化や「慰安婦」等、日本政府の問題点を指摘

 8月16日から17日にかけて、スイス・ジュネーブにおいて、国連人種差別撤廃委員会の対日審査会合が行われた。当日は日本から各種問題に取り組むNGO関係者らが傍聴に参加した。筆者は、対日審査を現地で傍聴していないが、国連が公開しているウエブサイト(UN Web TV)でその内容を確認し、以下レポートする。

 2日間の審査では、朝鮮学校や「慰安婦」のほかにもヘイトスピーチ等、幅広い問題点が対象となった。

 委員からは朝鮮学校無償化問題について、「朝鮮学校の無償化適用除外は、子どもに責任がある訳ではない。子どものせいにしてはならない。日本人拉致問題と関係なく、子どもたちが助成金を受け取れないことがあってはならない」と厳しく指摘されたほか、「朝鮮学校について、地方自治体がそれぞれ助成金の判断をすると日本政府は言っているが、実際は文科省が2016年3月に通知を出して、朝鮮(北朝鮮)と関連付けて見るよう指示している」として、文科省の「地方自治体の助成金については、地方自治体が独自の判断で行うもの」とする主張を正面から否定した。

 「慰安婦」問題については「2015年の日韓合意では不十分である。この問題は、女性に対する尊厳の問題であり、謝罪することが当たり前のことである」等と複数の委員から指摘があった。

 8月30日には、人種差別撤廃委員会からの対日勧告が採決・公表される予定である。いま、日本政府は国際社会から基本的人権に関する対応が厳しく問われている。日本政府は、歴史認識を再考して、近隣諸国との外交関係構築に再始動すべきだ。(金子通)

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