今こそ新たな世直しを!/「三里塚管制塔占拠闘争40年」集会開かれる | |||||||
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今こそ新たな世直しを!〜「三里塚管制塔占拠闘争40年」集会開かれる3月25日、成田空港開港に反対して管制塔を占拠した闘争の40周年を記念する集会が 都内で開かれた。主催は三里塚芝山連合空港反対同盟(柳川秀夫代表世話人)と元管 制塔被告団。神田駿河台の連合会館大会議室に250人が集まり、再会を喜び合った。 1978年3月26日。開港を直前に控えた成田空港に突入した支援の学生・労働者らは、 その一部が管制塔に駆け上がって機器を破壊し、当時の福田赳夫自民党政権が威 信をかけた3月開港を事実上阻止した。あれから40年。およそ10年ごとの節目に大き な集会が企画されてきた。 集会第一部として、ドキュメンタリー映画『三里塚のイカロス』(代島治彦監督・ 2017年)の上映があった。当時反対派農民とともに闘った若者たちの人生を描いた作 品だ。 この日の集会の司会は元被告団の中川憲一さん。三里塚現地でのロケ中に、彼が警備の機動 隊員と遭遇するシーンがある。親子ほどの年齢差の隊員は、中川さんの経歴に驚き、 すごすごと撤収してしまう。中川さんが裁判を終え、下獄する際の置手紙は強い夫婦愛 にあふれ、見る者の涙を誘う。支援党派に属した人々の回想が中心になる物語だが、 その発言については評価が分かれる部分もあるだろう。 主催者あいさつとして反対同盟の柳川秀夫さんがマイクを握った。 「闘争は52年目。今は昔のように村人が集まって反対とはならない。情報は大量に入 るが個人がバラバラだ。村も社会も壊されている」。「私たちは腹八分目で持続可能 な社会をめざしている。三里塚が引き継いだ課題は魂の問題だ。いろんな人々の思い が蓄積された結論だ」。「70歳になった。最後のがんばり、悔いのない生き方をした い」。柳川さんは言葉を噛みしめるように語った。 元被告団の平田正剛さんは、「今日の青い空は、私たちが飛び出したマンホールから 見上げた空だ」と切り出した。平田さんは「世の中に悲劇はない。闘いもお笑いの世 界だ」と、歴史的な実力闘争を明るく振り返る。激烈な戦いの中で複数の同志たちが 命を落とした。それでも「笑いながら生きようぜ」と呼びかける。ユーモアたっぷり で仲間をけなしつつ、福島や熊本での被災者の支援体制づくりにも言及。「何事もガ マンが必要。ガマンしながら前に進みましょう」と締めくくった。 ルポライターの鎌田慧さん(写真)も、長く三里塚闘争にかかわってきた。その経過を紹介 し、「管制塔占拠は突出した人たちだけの闘いではなく、人々の運動の積み重ねの結 果として実現した」と強調。「それでも第二第三の管制塔占拠を、とは言わない。それは 無理。あれだけの知恵と勇気と熱意を、他の方法で再現していく」と提起した。「あ れから40年。単なる追憶で終わらせずに、3・26を心のバネ、知恵の源泉にし、まだ まだがんばるべきだ」と決意を見せた。 広大な会場側面の壁には、事件を一面で伝える大新聞がびっしりと掲示された。後方では文献や関連 グッズが販売されていた。戦闘部隊が身に付けたバイクヘルメット、党派のロゴス テッカーやマグカップもあった。 反対同盟員、支援者らのビデオメッセージ、現闘団員、反空港全国連絡会からの発言 の後、元被告団12人が故人の遺影とともに一堂に会した。 社会を揺さぶった大闘争に対し、国家の報復弾圧はし烈を極めた。分離公判に進んだ仲間もこの日は笑顔で、統一公判組と肩を並べた。そのひとり一人は、短い持ち時間では語りつくせない思いを抱いていたことだろう。 第二部は和気あいあいとした雰囲気で幕を閉じ、同じ会場で懇親会に移行した。(Y) Created by staff01. Last modified on 2018-03-27 23:20:18 Copyright: Default |