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新法で人権侵害はなくならない!〜「守ろう!外国人技能実習生のいのちと権利」集会

動画(8分)

 現在22万人が働いている「外国人技能実習生」だが、11月1日より「技能実習法」が施行される。これまで3年だった期間が5年に延長されたり、対象を介護職にも拡大するなど受け入れ枠を広げる法律だ。問題はないのか? 指宿昭一弁護士は「この法律では人権侵害はなくならない」ときっぱり語った。

 10月31日に参院会館で開かれた「守ろう!外国人技能実習生のいのちと権利」集会は、予想以上の180人が参加。TVカメラも多く関心の高さを窺わせた。10人以上のベトナム・ミャンマー・中国の実習生が壇上に上がり、実状を訴えた。ダンボール工場で指をつぶされた中国人実習生の手が痛々しい(写真トップ)。「とにかく一番多いのが労災」と岐阜一般労組の役員が報告。長時間労働、賃金未払い、人権侵害、暴言もあとを絶たない。「愛媛の縫製業、午前3時まで働いても残業代も出ない。職場を脱出して東京まで逃げてきた」ベトナム女性もいた。現在、全統一労組がサポートし会社に団交を申し入れている。

 集会では、ミャンマー人技能実習生のレポート、連合徳島からの報告、カンボジア人実習生「うつ病労災認定」の報告もあった。また佐保昌一さん(自治労社会福祉局長)からは、介護職に実習生が入る場合「コミニュケーションの問題が大きい」と指摘、「とにかく本来の目的である技能習得・移転のための制度であり、単なる労働者にしてはだめだ」と強調した。連合の村上総合労働局長も、連合として取り組んでいくと表明した。

 最後に挨拶したのは指宿昭一弁護士(写真/外国人技能実習生問題弁護士連絡会)。「10年前から実習生問題に取り組んでいる。岐阜の縫製業の事例で忘れられないのは、相談に乗った中国人実習生がまったく笑顔を見せなかったこと。最後に、4人で600万円の未払い賃金を確保して解決したが、そのとき初めてニコッと笑った。そして“日本人にもいい人がいることがわかってよかった”と語っていた。それが忘れられない。そのとき、この制度を絶対に改善してなくてはいけない、なくさなくてはいけないと思った」と語り、大きな拍手を浴びた。(M)

↓記者のインタビューに答える主催者の鳥井一平さん。「実習生から教えられることは2つある。ひとつは、かれらが日本の労働条件の水準や福祉の水準を示してくれること。もうひとつはかれらの“労働者魂”。労働者の権利を私たちに教えてくれる」と。(動画を参照ください)

*資料 : 法務省の「技能実習法」解説(pdf)


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