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長時間労働で殺される!〜「アート引越センター」で元ドライバーが提訴

 総選挙の争点の一つは「働き方改革」だ。希望の党は「ブラック企業ゼロ」と言っているが、果たしてどれほどやる気があるのだろうか。そんな折、「アート引越センター・横浜都築支店」の元労働者3人が「未払残業代・不当な事故賠償金・未払通勤手当」等を争う裁判を、10月10日横浜地裁に起こした。そして厚労省で会見を開いた。原告の一人Aさん(写真)は勤続4年半で24歳の若者だった。年間の残業時間は1250時間・月100時間で「過労死ライン」を超えていた。Aさんは「普段でも朝7時から夜の9時、10時があたりまえ。繁忙期には午前2時、3時になり、寝る時間がない。子どもと遊ぶことも出来ず、家族関係が悪化し妻から“辞めてくれ”と言われた。体もキツイ」と過酷な職場実態を語った。その上、残業代の未払いが常態化していた。

 また引越では家具などを傷つける事故があるが、これをチーム全体の責任とされ、リーダーというだけで1回上限3万円の“罰金”が課せられる。「一度に7万円の事故賠償金を給料から引かれたことがあった。その月は本当に苦しかった」と悔しそうに振り返る。「この問題は私だけの問題でない。こんな間違った会社の常識を変えさせたい」と思い、退職した仲間と提訴に至ったという。この「未払賃金等請求事件」では3人で総額376万円を請求している。


*写真右=指宿昭一弁護士(厚労省記者クラブ、会見後)

 記者が「“アリさんマークの引越社”の事件を知っているか?」と尋ねると「詳しくはないが知っている。シュレッダー係への配転はひどいと思う」と答えた。
 会見には、原告代理人の指宿昭一弁護士と原告が加盟している「日本労働評議会神奈川県本部」役員も出席した。組合役員は「これから第二次・第三次の訴訟も準備している。大きな社会問題にしていきたい」と語っていた。(M)


Created by staff01. Last modified on 2017-10-11 10:59:30 Copyright: Default

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