メディアは小池百合子氏をまるで安倍政権と「対決」するキーパーソンのように持ち上げていますが、とんでもない話です。安倍首相は小池氏とは「安全保障、基本的な理念は同じだ」(9月25日の解散会見)と認めています。 小池氏が改憲・安保法制(戦争法)推進者であることはよく知られていますが、安倍氏との共通点はそれだけではありません。あまり表面化していない小池氏の素顔を見てみましょう。 ★右翼・日本会議と深い関係…自民党議員当時(今年7月まで)は、日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)のメンバーで、副会長(2014年4月現在、俵義文著『日本会議の全貌』)。日本会議は「皇室を敬愛する」(「日本会議がめざすもの」)改憲団体です。 ★「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」メンバー(国会議員当時)。 ★「核武装」論者…●「(日本の核武装について)今後の国際情勢によっては検討すべきだ」(2012年衆院選挙の候補者アンケート、毎日新聞HPより。写真右) ●「軍事上・外交上の判断において核武装の選択肢は十分あり得る」(2003年雑誌「Voice」の対談で。写真中) ★原発推進論者…「(2030年代の原発稼働ゼロを目指すことについて)支持しない」(同上毎日新聞アンケート) ★沖縄のメディア攻撃…「小池氏は沖縄担当相時代の2006年7月に、那覇市内での講演で基地問題を念頭に「沖縄のマスコミとアラブのマスコミは似ている。反米、反イスラエルでそれ以外は出てこない」と発言」(9月29日付沖縄タイムス) ★韓国人学校用地貸与を白紙化…都知事就任後初の定例記者会見で「都有地を韓国人学校の用地として有償貸与する計画について「白紙に戻す」と明言した」(2016年8月6日付毎日新聞) ★朝鮮学校への補助打ち切りの「調査書」を復活…「朝鮮学校が朝鮮総連の強い影響下にあると結論づけた平成25年の都調査報告書が、HPからいつの間にか削除されていたことが明らかになった。気色ばんだ小池が再掲載を指示。すぐに朝鮮学校の問題点を含めた報告書がHPにアップされた。即断即決だった」(2016年9月20日付産経新聞) ★朝鮮人大虐殺の追悼文拒否…毎年9月1日に墨田区内で行われる関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式に、1970年代から歴代都知事(あの石原慎太郎氏も含め)が送っていた追悼文を、小池氏は送ることを拒否。「(主催)団体側は、「震災時に朝鮮人が虐殺された史実の否定にもつながりかねない判断」と強く抗議」(8月24日付東京新聞) これが小池氏の素顔であり、安倍氏が「基本的な理念は同じ」という所以です。 メディアは小池氏のこうした実態を棚上げして「小池人気」なるものをあおっていますが、空疎な劇場型「報道」はいいかげんに止めて、政治家・政党の真の姿を有権者に伝えるべきです。