流言飛語の時代を見つめる〜レイバーネットTV『九月、東京の路上で』を取り上げる | |
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流言飛語の時代を見つめる〜レイバーネットTV『九月、東京の路上で』を取り上げる*司会の志真秀弘さん(右)とアシスタントの佐々木有美さん(左) →放送アーカイブ(72分・前半はアンケート 特集は17分から)/アンケート全文紹介 一冊の本から何が見えてくるのか? 4月26日のレイバーネットTVでは「本の発見No.2 流言飛語の時代を見つめる〜加藤直樹著『九月、東京の路上で』」を放送した。関東大震災時の朝鮮人虐殺事件を描いたこの本は重版をかさね、1万部以上に広がっている。著者の加藤直樹さんは、新大久保ヘイトデモへの怒りが本づくりのきっかけになったという。番組では、虐殺のあった東京・亀戸や旧四ツ木橋付近の現地取材映像を通して、よりリアルに90年前の出来事を再現した。震災のパニックで不安に陥っていた避難民が容易に「朝鮮人が井戸に毒を入れた」というデマに乗せられてしまったのである。そして一人ひとりのかけがいのない命が不条理に奪われた。 加藤直樹さん(写真上)はこう語った。「90年前の関東大震災虐殺事件の記憶をなぜ取り戻さなくてはいけないのか。表には見えていなくても歴史は消えていない。歴史を取り返さないと未来をつかむことができない。これは、歴史を消して過ちを繰り返そうとする人たちとのたたかいだ」と。 番組でも取り上げたが、4月に内閣府のホームページで朝鮮人虐殺のことが削除されるという事件が起きたばかりだ。また朝鮮有事にからんで百田尚樹氏は「国内の敵をつぶす」とツィートし、在日コリアンへの敵視を煽っている。『九月、東京の路上で』が問うているのは、まさにいまの日本のあり方だった。 また番組では、アンケート「わたしを変えた一冊」15人分を紹介した。ドイツの独狼さんが取り上げたのはナチスに抵抗した市民を描いた『ベルリンに一人死す』だった。推薦文にはこうある。「どんな小さなことでもいいよ、というメッセージがこの作品に隠れています。黙るのは罪、行動するのは義務! 今、トランプ・安倍・エルドアンなどの独裁者に対抗しなければなりません。そうしないと、もう遅すぎるかもしれません。この本を読んだとき、そう思うようになりました」。世界がとんでもない方向に揺れ動くなか、私たちは何をすべきなのか。さまざまな示唆に富んだ番組になった。(レイバーネットTVプロジェクト) *写真撮影=小林未来 Created by staff01. Last modified on 2017-04-28 14:23:09 Copyright: Default |