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牧子嘉丸のショート・ワールド(40)〜「ゴミトモ学園に来てくれるかな」笑っていいとも番外編
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    第40回 2017年3月1日

「ゴミトモ学園に来てくれるかな」―笑っていいとも番外編

タモリーきょうのゲストは豊葦原の国小学校の理事長の籠抜(かごぬけ)さんです。どうぞよろしく。

籠抜―こんにちは。よろしく。

タモリー今や日本一有名な小学校になりましたね。おまけに籠抜さんは国会まで呼ばれているそうで。

籠抜―いや、一躍人気者になりまして、あちこちに呼ばれて大変です。

タモリーうん、人気者?まあいいか。今は幼稚園の園長さんとしても、実際スゴイ教育をされてますね。教育勅語の暗記とか。

籠抜―ありがとうございます。日本人として当然の教育で、地元では絶賛されておりますよ。

タモリーそうですか。運動会でも「安保法案賛成」とか、「アベさんがんばれ」とか、「中国・韓国の赤鬼・青鬼を退治しよう」とか、チビッコが言ってますが、あれで赤いスカーフなんか首に巻いたら完全に北朝鮮のピオニールみたいですね。

籠抜―そんなアホな。そんならわたし、兄貴をVXガスで殺さなあきまへんがな。

タモリーいきなりすごいカウンターだな。で、今回小学校を新しく開設する目的というのは。

籠抜―うちの幼稚園教育でしっかり育った園児が、公立小学校に入るときわめて強烈な違和感を覚えるというんですな。先生や他の児童からも特殊な変わった子と見られる。

タモリーそりゃそうでしょう。どう見たっておかしなガキでしょ。

籠抜―だから、そういう偏見を持たれないように、せっかく身につけたものを小学校の六年間でさらに伸ばし不動のものとしたいと考えたわけなんです。

タモリー校名もはじめは豊葦原の国小学校じゃなかったそうですね。

籠抜―そうなんです。総理のお名前を冠した校名を考えておったんですが、生きているうちはマズイという返事で、急遽変更したんです。実は校名の愛称まで考えていたんですが。

タモリーへー、どんな。

籠抜―アベッサン小学校です。エベッサンにかけて「商売繁盛で籠もってこい」という校歌まで用意してたんです。笹を籠に変えとるわけです。

タモリーそれから、父兄に邪なシナ人や韓国人は嫌いですという手紙を出されたとか。それもそちらの教育の一環なのですか。

籠抜―政府も沖縄の人間を土人呼ばわりしても、差別やないと言うとるんですから、われわれ民間人がシナ人や韓国人はきらいです言うたかって、それは表現の自由ですね。だから政府お墨付きなんですわ。

タモリーじゃ、アメ公とかヤンキーとか言ってもいいんですか。

籠抜―そりゃ絶対ダメですよ。それは人種差別で、まさにヘイトで許されないことです。

タモリー中国・韓国はいいが、アメリカの悪口は厳禁ということですか。よくわからん。ところで、今問題になっている国有地払い下げの件ですが、ゴミ処理のために8億円ほど値引きして貰っているそうなんですが、それでゴミはかたづいたんすか。

籠抜―建物の下はちょこちょこっとやったんですが、グランドはそのままなんですわ。今さら土掘りくりかえして、どないするんですか。

タモリーでも、子ども達をグランドで遊ばせるのに心配ないんですかね。悪いガスやら汚染物が雨でしみだすなんてことないんすかね。

籠抜―そりゃ豊洲のこと考えたらどうってことないでしょう。鮮魚や青果みたいに口に入れるもんとは違う。小さい時には少々悪い環境で育っておけば体が強うなってええんですわ。まさにゴミとともに過ごすゴミトモ学園にふさわしい環境です。

タモリーいやー、どエライ考えですね。こんな学校で育ったら、将来どんな人間になるんでしょう。

籠抜―楽しみにしておいてください。一億総アベ化をめざしとります。

タモリーなんかあんまりゾッとしない将来ですが。時間がきました。明日のゲストに来て貰えるお友達を紹介してくれますか。

籠抜―じゃ、わたしどもの豊葦原の国小学校の名誉校長に就任するアッキーさんをお願いします。

タモリーへー、すごいですね。ファーストレデイとは番組始まって以来だな。じゃ、電話してみて。

アシスタントーあのー、事務所の方からなんですが、すでに名誉校長は辞任しております。それから本人も主人も籠抜さんとは何の関係もないとのことです。

タモリーそうですか。じゃ、みなさん、籠抜さんにはもう帰ってもらっていいですか。

一同―いいとも!(大絶叫)とっとと帰れ!このアナクロ親爺!

タモリー昔、籠脱け詐欺といったら、金品を表で預かり、裏口から逃げることをいったんですが、今は国有地を二束三文で貰い受け、あれこれ誤魔化して国民の財産をパクルことをいうんだね。そのうちブラタモリで、幻の豊葦原の国小学校跡地でも尋ねてみますか。みなさん、ご一緒にどうです。

一同―どうでも、いいとも!


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