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「郵政65歳裁判」最高裁勝利をめざす!〜非正規社員の生存権をかけて
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「郵政65歳裁判」最高裁勝利をめざす!〜非正規社員の生存権をかけて

 1月22日、大崎にある南部労政会館において、40名の支援者や闘う仲間が結集して、「郵政65歳裁判 最高裁勝利をめざす1.22集会」が開かれました。

 「郵政非正規社員の65歳解雇無効裁判」は2011年9月、全国で、1万3千人の郵政非正規社員が一斉に解雇された件につき、そのうちの9名が原告となって、解雇無効を主張して闘っている案件です。 しかし、一審、二審ともに、原告側が敗訴、現在は、最高裁に係属中です。元々、低賃金で、退職金もない非正規社員に定年制が適用されれば、非正規社員は、定年後生きていくことが困難になります。この裁判は、非正規社員の生存権、労働権を問う闘いです。

 この解雇は、日本郵政の分割民営化時に就業規則に導入された、所謂「65歳定年制」を根拠としています。しかし、入社時の約束を破り、知らされぬままに導入された就業規則による解雇が正当であるとされるならば、企業は、どのように社員に不利な労働条件をも、就業規則に記載することによって、導入可能になってしまいます。その意味でこの裁判は、単に郵政非正規社員のみならず、広く、雇用されて働く者全体の問題です。

 日本郵便(横山邦男社長)は、65歳解雇を契機として、大幅な要員不足に陥っており、65歳定年制により解雇した非正規社員を、再度、雇用したりしています。昨年の「ブラック企業大賞」の「特別賞」と「ウェブ投票賞」をダブル受賞した日本郵便は、今後も、人手不足が続くことが予想されます。即戦力となる65歳被解雇者を職場に戻すべきです。

 2016年10月5日の東京高裁での判決言い渡しの最後に、水野邦夫裁判長は、非正規社員の年金や貯蓄額が少額であり、雇い止めで生活困難者が出ると指摘、「付言」として、「65歳になっても必要な業務遂行能力を維持している者が一般的だとうかがえる。65歳という年齢を期間更新の上限としている政策は再検討の余地がある。関係者に努力してほしい」(しんぶん赤旗 2016.106)と呼びかけました。

 最後に、高齢化する社会状況に鑑み、この闘いを広く社会に訴えて最高裁で勝利を勝ち取り、「付言」を活用して、本争議の解決を図ることを確認して、散会しました。(丹羽良子)

*会場全体の写真は土田さん、原告の写真は松田さん


Created by staff01. Last modified on 2017-01-26 14:26:45 Copyright: Default

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