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たんぽぽ舎メルマガNO.2908:いのちを選んだ勝利〜新潟県知事選応援に行って感じた事
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2908】
2016年10月17日(月)地震と原発事故情報−
                 4つの情報をお知らせします
                          転送歓迎
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★1.いのちを選んだ勝利〜新潟県知事選応援に行って感じた事
   =金じゃない、命選んだ県知事戦=
             松岡チカヨ(たんぽぽ舎会員)(横浜在住)
★2.ヤッタゼベイビー新潟県知事選挙
   米山隆一氏草の根型選挙で圧勝
   その差約63,500票 柏崎刈羽原発・再稼働みとめない
                 米山 創(たんぽぽ舎会員)
★3.送電線火災と首都圏大停電/続報2
   耐用年数を大きく過ぎたケーブルを事故が起きるまで使う
   東電企業体質が原発再稼働のときには特別な危険性
         渡辺悦司(市民と科学者の内部被曝問題研究会会員)
★4.15.7メートルの大津波が来る可能性があるという文部省の
   地震調査研究推進本部の長期評価
   いよいよ国・東電により隠された事実が公開されます
   10月13日東電株主代表訴訟第28回口頭弁論を傍聴しました
                冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
━━━━━━━
・脱原発川柳【原発は 金食い虫と 放射能】 柳田 真 (転載自由)
━━━━━━━
※10/27「人権とメディア」連続講座第7回
 「世界から見た安倍政権の外交・経済政策−
           米大統領選の行方を展望して」
 お 話:霍見芳浩(つるみよしひろ)さん(国際経済学者)
 日 時:10月27日(木)19時より21時
 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
 参加費:800円
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┗■1.いのちを選んだ勝利〜新潟県知事選応援に行って感じた事
 |  =金じゃない、命選んだ県知事戦=
 └──── 松岡チカヨ(たんぽぽ舎会員、横浜在住)

○10月13日、電話かけに新潟県へ入ったとき、新潟県民の多くは米山隆
一氏を選んでいた。
「投票、済んでます、頑張ってください!」「米山さんしかないでしょ」
何度もこの言葉を耳にした。支援者名簿でなく、電話帳からの名簿にもか
かわらず、電話を切られることも、イヤな言葉を浴びることもなかった。
半信半疑、今回は全く違う。とても良い反応だ。
米山さんにもスタッフにも「反応よすぎる」と伝えた。これが本当なら黒
岩たかひろ議員の時と同じく、当確が早く出るのでは…。
しかし、つい先日の参院選の時は、森ゆうこさんが接戦だったので、皆不
安のよう。米山候補の追い上げはすごいが…。

○相手の森民夫氏も「接戦です、ご支援を!」と必死で叫び、「経験の
ない米山に何ができるか!」と。
相当追い詰められている、この戦さ、こちらがもらった、と。
 最後の駅前の訴え、市民の熱は最高に。米山コールが何度も大きく響い
た。米山さんの人柄もプラス。
 早い当確(大差になる)が出ることを信じ、8時過ぎ、新潟を去って東京
に向かった。

○16日夜10時過ぎ、「当確」と。「新潟県民であることを誇りに思いま
す」とボランティア女性の涙声の報告を聞いた。


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┗■2.ヤッタゼベイビー新潟県知事選挙
 |  米山隆一氏草の根型選挙で圧勝
 |  その差約63,500票 柏崎刈羽原発・再稼働みとめない
 └──── 米山 創(たんぽぽ舎会員)

○ヤッタゼベイビー新潟県知事選挙 米山隆一氏草の根型選挙で圧勝
 その差約63,500票
 米山隆一氏528,455票 森民夫氏465,044票 投票率53% 前回43.95%
 皆さんありがとう
 全国メルマガ会員の皆さん!電話かけありがとうございます。
 また10月5日の東電前抗議行動でのカンパ本当にありがとうございます。
 活動できました。このメルマガをみて首都圏より3名の方々が自主的に、
新潟選対に駆け付け、電話がけ、チラシ配りなど地元の方々と共に懸命に
活躍してくれました。
 勿論、たんぽぽ舎は「不偏不党が原則」「原則選挙はやらない」事は心
得つつも長い私達のグループ名は現地では通用しません。
 従って一括して「たんぽぽ舎グループ」を名乗らせて頂きました。
ご了承ください。市民選対では頼れる助っ人として信頼を得ました。
 再稼働阻止全国ネットワークの寄せ書きも堂々と貼らせてもらいました。
カンパのおかげです。市民が前面に出た。勝利が見えた。

○私も、15日選挙戦最終日に再び新潟にまいりました。この選挙の第1級
の焦点は「柏崎刈羽原発の再稼働を認めるのかどうか」でした。
 自公の押す森民夫候補もついには「問題があれば国にはっきりとノーと
言う」とまでこの原発問題を言わざるを得ない所まで追い込みました。
 簡単に云えば選挙戦のイニシアチブは米山陣営にありました。森陣営は
会社・企業ぐるみの組織選挙でした。
 最終日午後は両陣営とも新潟市古町(新潟市の繁華街)での街宣でした。
両陣営とも鉢合わせの連続でした。森陣営は兼ねてからの会社幹部の動員
を図っていました。
 私は、チラシまきのおり市民に「会社、企業のための知事か、市民、県
民の知事を選ぶのか」と地声で訴えました。
 森候補ひいきのおばさんが「選挙違反じゃないかと私達の仲間に詰め寄っ
てきました。しまいには私達の仲間に自転車を当てるまでエキサイトしま
した。被害にあった人は新潟市から遠く十日町からはるばる来た女性でし
た。私は彼女を慰め、選挙違反ではない、配っているチラシは再稼働反対
のチラシで、投票に行きましょうとの呼びかけているのだから、この行為
は森候補のおばさんの焦りです。これで勝てます」とはっきり断言しまし
た。

○1票でも多く これは原発県民投票だ
 15日18時30分新潟駅万代口で米山候補の最後の訴えの時間です。市民選
対は市民へ参加を呼びかけました。報道関係者も集まっています。
 森陣営の場所取りをしり目に、すでに原発に賛成か反対かを問うシール
アンケートを若者組は行っています。
 やはりアンケートのシールは原発反対が圧倒的です。米山陣営の街宣車
は1台、後に続く「お手ふり車」はありません。共産・社民の宣伝カーも
森ゆうこさんの乗る街宣車もつづきません。別動し最後の街宣を行ってい
ます。
 選対事務所に残る電話かけ要員はこの別動街宣車を追いかける様に向かっ
た地域への電話かけです。最後の1票が勝敗を分けるそんな覚悟です。
 18時30分米山候補の乗る街宣車の到着です。街宣車の声が聞こえると私
達は一斉に「米山、米山」とコールを行い、場を盛り上げる。万代口には
聴衆で一杯です。
 コールに包まれ白いワイシャツ姿の米山候補が街宣車に登り、はっきり
と原発、TPP問題、子育て問題を訴える、司会は「安保関連法制反対マ
マの会@にいがた」の磯貝さんでした。
 訴えの最後に、市民選対代表の佐々木寛氏(国際情報大)は「この闘い
は国際的にも全国からも多くの方々から支援をいただき柏崎刈羽の再稼働
を止める選挙=県民投票です。同時に安倍政権の反知性主義に対する闘い
でもありました。明日の投票日には米山隆一と書いて勝ち抜きましょう」
としめの訴えをした。
 18時30分残すところ1時間半、街宣車は万代口を離れ市内の街宣に出か
けた。

○私のポイント
 今回の勝利のポイントは 
 1.第1級の焦点を原発に絞り込めた 
 2.泉田知事を辞めさせたことへの県民の怒り、汚いやり口への憤激
 3.民進党の脱落と憤激(雨降って地固まる)
 4.市民運動が機能した
 5.市民運動+野党共闘の連携を復活させた
 6.米山候補と森ゆうこ氏の決意と行動力。
 概略すれば県民投票であり自公=安倍政権との権力闘争でもあったこと
 だろう。


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┗■3.送電線火災と首都圏大停電/続報2
 |  耐用年数を大きく過ぎたケーブルを事故が起きるまで使う
 |  東電企業体質が原発再稼働のときには特別な危険性
 └──── 渡辺悦司(市民と科学者の内部被曝問題研究会会員)

(1)火災によるダイオキシンなど化学物質による環境汚染と住民・消防・
   作業員の健康影響の可能性について

 東電の火災事故を起こしたケーブルで、絶縁油として何が使われており、
火災によりどのような有害物質がどれだけ放出され、どのような健康被害を
もたらし、あるいは今後にもたらす可能性があるか、明らかにされなければ
なりません。
 ご承知の通り、1975年にPCBの使用が禁止されたので、35年前(1981
年)の敷設であれば、おそらく絶縁油はPCBではなく、アルキルベンゼン
系であろうと思います。
 ただし、それでも燃えれば、健康に有害な物質を大量に放出した危険性が
十分考えられます。
 また、燃えたケーブルの被覆材あるいはパイプとして塩化ビニールが使用
されていた可能性がありますので、ダイオキシンがかなりの量発生した可能
性は否定できません。
 この点、どなたかお詳しい方がおられましたら、コメントをよろしくお願
いします。

(2)地下送電ケーブルの構造について

 この件、なじみの薄い皆さまもおられると思います。地下や構内の送電ケ
ーブルの構造については、以下の東電の発表した図を、ご覧ください。
 送電鉄塔を通る架線ケーブルは、基本的に裸線ですが、地下や構内の高圧
ケーブルは絶縁されています。
 東電発表による旧式の今回火災を起こしたOFケーブルは、絶縁材として
紙が巻かれており、その中央を絶縁油が通る構造になっています。

その図は、以下を見てください。
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/information/2016/pdf/161012a
.pdf

現在主に使われているCVケーブルの図は以下です。
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/information/2016/pdf/161013c
.pdf

絶縁油の一般的な説明は、
http://www.noe.jx-group.co.jp/binran/part05/chapter02/section06.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B6%E7%B8%81%E6%B2%B9

などをご覧ください。

(3)送電ケーブルの老朽化について

 注目すべきは、東電が発表した、新旧ケーブルの「設備量比率」です。
これは、驚嘆すべき重要文書ですので、消されないうちにぜひコピーを
取っておかれることをお勧めします。
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/information/2016/pdf/161013b
.pdf

 1975年にPCBの使用が禁止されたのですが、それ以前に敷設された、
(今もPCBがそのまま使われているか、おそらく)今は使われていないが、
残留したPCBで汚染されている可能性が高い、敷設から41年以上経過した
ケーブルは、単純計算でたしあわせると、何と678キロメートルにもなりま
す(皆さまも計算してみてください)。
 ですから、約1000キロメートル残っていると東電が発表した35年以上経過
したケーブルのうち7割ほどは、(35年どころか)45年以上も経過している
のです。
 さらに古いものでは、設備年数50年以上の(つまり半世紀以上前に敷設さ
れた)ケーブルが40キロメートル、最古のものは57年経過したケーブルを未
だに使っているのです。

(4)耐用年数を大きく過ぎたケーブルを事故が起こるまで使うという
   企業体質が原発再稼働に現れた場合の特別の危険性

 このような、送電線の更新や管理すらまともにやらない企業が、原発事故
を起こしてなお、原発は「安全だ」、「保守安全管理に全力を尽くしてい
る」と、大きな顔をして、テレビで大々的にコマーシャルを放映し、再稼働
に反対する知事までを謀略によって交代させ、平気な顔をして、柏崎刈羽原
発を再稼働しようとしているのです。
 この点でも、電力会社・政府は、第2第3の福島原発事故に向かって、ほ
んとうに猪突猛進しようとしているという、空恐ろしい事態にあるといって
も、何の誇張でも過言でもありません。
 関電を含め、すべての電力会社に、ケーブルの設備年齢のデータを出さ
せ、緊急点検だけでなく、20〜30年を越える送電線を実際にすべて更新させ
なければなりません。
 形だけの津波・地震・事故対策に何兆円もの無駄な金をつぎ込んで、再稼
働を策動する以前に、電力会社の果たすべき社会的責任はここにあるはずな
のです。


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┗■4.15.7メートルの大津波が来る可能性があるという文部省の
 |  地震調査研究推進本部の長期評価
 |  いよいよ国・東電により隠された事実が公開されます
 |  10月13日東電株主代表訴訟第28回口頭弁論を傍聴しました
 └────  冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)

○ この裁判について、当日の東京新聞朝刊3面に大きく報じられました。
 東京地裁が原告の要求に沿って、政府に対し、政府事故調の調書の提示命
令を出したというニュースです。故東電福島第一原発吉田所長の調書に黒塗
りの部分あり、これまで秘密だった部分が明らかになるものです。この日の
夕刊と翌日の朝刊でも連続して大きく報じられましたが、このようなことは
初めてだと思います。それだけ、東京新聞が裁判所の方針を重大なことと判
断しているからだと思います。
 また裁判所は、政府が全く公開していない勝俣元会長、武藤元副社長、武
黒元副社長の調書の提示命令を出すかどうか年内に判断すると報じていま
す。訴訟を通じて2008年9月に福島第一原発内で開かれた東電の社内会議
で「津波対策は不可避」などと書かれた内部文書が配られていたことが明ら
かになりましたが、勝俣元会長らがそうして決定を反故にして津波対策を先
送りした経緯が明らかになると期待されています。

○ 津波対策について、被告は想定外の大津波が来るかどうかは、学者・専
門家の間でも意見が分かれており、対策の必要性を検討しているうちに大津
波が来たものと言い訳しています。この言い訳に対しては、この日の原告側
陳述で圃守弁護士が改めてきっぱりと反論しました。津波地震により15.7メ
ートルの大津波が来る可能性があるという文部省の地震調査研究推進本部の
長期評価は広く他の政府組織にも採用されています。

○ 一方、東電が主張を依拠する土木学会の津波評価部会は、長期評価を批
判するために東電が電事連事務局に造らせた自作自演の組織で従業員も予算
も電事連から出ていたものです。
 土木学会は「津波地震が確実に起こるという根拠がない」と長期評価を批
判していますが、こうした考え方自体が誤りで、400年前の貞観津波の記録が
あるのが例外で、記録の無い大津波は過去幾度も発生しており予想に不確実
性がともなうのが当然という理解がないのが重大な誤りであると、圃守弁護
士は迫力のある声で陳述しました。

 次回第29回口頭弁論は12月15日(木曜日)です。
 是非ご参加ください。今回少しあった空席を埋めて下さい。

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